![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30207852/rectangle_large_type_2_079b7305f677d26bf0d439139ac010b5.jpg?width=1200)
【永久保存版】肝臓にいい「つまみ」、要注意の「つまみ」
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
先日のnote記事では、栗原毅先生の新刊『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』の中から、「肝臓にいい焼酎、悪い焼酎」についてご紹介しました。
肝臓にいい焼酎、悪い焼酎
— note (@note_PR) July 10, 2020
フォレスト出版 @forest_pub の森上さんが今回紹介してくれたのは、焼酎についての知識。『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』を引用しながら、健康的なお酒の飲み方について綴ってくれています。https://t.co/4dPlIFFbxf
▲note編集部さんのおすすめ記事にもピックアップしていただきました。ありがとうございます!
酒好き肝臓専門医として知られる栗原先生は、健康的なお酒の飲み方として、「お酒選び」も大事ですが、お酒と一緒に楽しむ「つまみ」選びもちょっと意識するだけで、健康的になると言います。
なぜ「つまみ」選びが大事なのか?
それは、肝臓が担っている大きな2つの仕事と深く関係しているようです。
お酒を飲んでいるとき、肝臓は2つの仕事を同時に担っている
その2つの仕事とは、「アルコール分解」と「糖代謝」です。
「アルコール分解」とは、文字通り、お酒に含まれる「アルコール」を分解する作業ですよね。一気飲みが良くないのは、肝臓に大量のアルコールが一気に流れ込んで、わが肝臓にアルコール分解作業を必死に行なわせることになるから。これは、素人の私でもなんとなくわかっていました。
栗原先生は、「一気飲みは、肝臓へのパワハラだよ」と訴えます。
では、お酒を飲んでいるときの、肝臓のもう1つの仕事「糖代謝」とは、どういうものなのでしょうか?
肝臓は1・2〜1・5キロもある大きな臓器で、3000億以上もの肝細胞が日夜、黙々と仕事をしています。
肝臓が担当する大きな仕事のひとつに糖代謝があります。
食事から摂った糖質(ブドウ糖)は、人間が活動するエネルギー源です。筋肉を動かす、脳を働かせる、心臓などの臓器を動かす、体温を維持するなど、すべての活動を支えているのがブドウ糖なのです。
言い換えれば、ブドウ糖が足りなくなると人間は生きていくことができません。食料のない雪山に取り残されると、すぐに死んでしまいます。
そこで、万が一の場合に備えて、人間の体は糖質を脂肪に変えて蓄える機能を持っています。雪山の中でも数日間、生き延びられるのは、体に蓄えた脂肪を糖質に戻してエネルギー源にしているからです。
この糖質と脂肪の変換を糖代謝といいます。糖代謝は、人間が活動する限り、途切れることなく行なわれています。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
なるほど。糖代謝とは何かはよくわかりましたが、糖代謝と「つまみ」選びに、どのようなつながりがあるのかが気になるところです。
アルコール分解で忙しいときに、糖代謝が加わると、肝臓の仕事は2倍になります。そして、アルコール分解がスムーズにいかなくなるのです。
したがって、「お酒を飲んでいるときに糖質の多いつまみは摂らないほうがいい」という結論に達します。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
わが肝臓は、私が飲んだお酒に含まれるアルコールを分解するという仕事を必死にやっているのに、これまた私が糖質の多いつまみを摂ったばっかりに、糖代謝という仕事を追加され、それらを同時にやらされるハメに……。
なんだか肝臓がかわいそうになってきました。
っていうか、「いつもすいません! 今後気をつけます」とわが肝臓に謝りたい気持ちでいっぱいです。と同時に、これまで文句ひとつ言わずに頑張ってくれた肝臓に感謝したいと思うのは私だけでしょうか。
発表! 肝臓に負担をかける、要注意の「つまみ」
肝臓に糖代謝を強要する「つまみ」とは、糖質の多いものになるわけです。
糖質の多いメニューとは、フライドポテト、ポテトサラダ、マカロニサラダ、たこ焼き、焼きそば、焼きビーフン、おにぎり、あんかけチャーハン、ピザ、お好み焼きなどです。心当たりのある人は、控えめにしましょう。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
居酒屋の人気メニュー上位に入るメニューがちらほら見受けられます。これら以外に、栗原先生は意外なものを挙げています。和食系の小料理屋などで出される「野菜の煮物」です。一見、健康に良さそうですが、先生は次のように指摘します。
野菜の煮物は健康的なイメージですが、イモ、ニンジン、レンコンなど、でんぷんの多い食材が使われています。さらに砂糖やみりんを使って煮込めば、糖質が高くなりがちです。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
言われてみれば、わかるのですが、つい見逃しがちですよね。その他にも、「寿司」や「甘いデザート類」「フルーツ」なども糖質が高いので、お酒と同時に摂るのはできるだけ控えたほうが良さそうです。
肝臓にいい、意外なつまみ
この流れでいけば、肝臓にいい「つまみ」は、基本的に糖質が低いものになるわけですが、栗原先生は、著書の中で意外なものを挙げています。
それは、「トンカツ」です。
油脂自体は肝臓に悪影響も与えないうえ、アルコールの吸収を遅くしてくれるので、むしろおすすめしたい食材です。悪酔い防止にもなります。
(中略)
バターを50グラム食べると、12時間も胃の中に滞留するそうです。これは強力ですね。しかも、アルコールで傷みやすい胃壁を胃酸から守る働きも期待できます。
太るからといって油脂類を敬遠する人がいますが、積極的に摂るほうがいいのです。揚げ物や炒め物、オリーブオイルを使ったカルパッチョやアヒージョなどがおすすめです。
ビタミンBにもアルコール分解酵素を助ける効果があります。ビタミンBが多い豚肉、キャベツ、油脂とくればトンカツですね。たくさん飲む日は、最初のオーダーからトンカツを食べておけば万全です。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
ただ、油脂はカロリーが高いので、食べ過ぎるとカロリーオーバーになる可能があるので、注意したいところでよね。
よく「お酒の飲み過ぎで太った」という話を聞きますが、お酒で太ることはありません。飲むときの食べ過ぎが原因のことが多いのです。揚げ物ばかりを注文するのは考えものです。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
お酒も揚げ物も、ほどほどがベスト! 何事も「〇〇過ぎ」は禁物ですね。
お酒を飲む前に食べておいたほうがいいもの
肝臓のパフォーマンスを上げるためには、準備も必要です。それは、事前に食べておくだけで準備ができると、栗原先生は言います。「アルコールの吸収を遅くする」食材があるそうなのです。
アルコールの吸収を遅くするためには、何を食べておくのが一番いいでしょうか。消化が悪く、ぐずぐずといつまでも胃や腸に留まるものが最適ですね。
そのトップ3がたんぱく質、食物繊維、油脂類です。
たんぱく質のなかでも、乳製品はアルコールの分解を助ける善玉物質が含まれています。飲み会があるときは、会社を出る前にコンビニに寄ってヨーグルト飲料か牛乳を飲むと、肝臓のパフォーマンスが上がるというわけです。デスクの引き出しに小分けしたチーズを常備しておくのも賢い方法です。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
「消化の悪いもの」がいい……(!)
実に驚きです。ただ、忘れてはいけないのは、あくまで「お酒を飲む前」「肝臓にいいもの」という視点からのアドバイスである点です。
さらに、お酒を飲む前に摂っておくといい、とっておきの食材も教えてくれます。
高カカオ・チョコレートです。
チョコレートの原料となるカカオにはすばらしいポリフェノールが含まれています。その量は、赤ワインの4倍以上。
「カカオにポリフェノール?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、加工する前のカカオ豆はきれいな紫色をしています。
カカオ・ポリフェノールは、抗酸化作用が強く、血流、血圧、肝機能など、気になる生活習慣病を丸ごと解消してくれます。しかも、食物繊維も豊富です。
お酒を飲む前に食べるには最適といえます。5グラムずつ包まれているチョコを机の引き出しに入れておけば、飲み会の前にちょっと食べるのにも便利です。
チョコを買うときは、必ずカカオ分70%以上の高カカオ・チョコを選んでください。それ以下の商品は糖質が多くなり、逆効果になりかねません。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
ここでまとめます。
今回の記事に登場したものに以外に、栗原先生の著書『酒好き専門医が教える カラダにいい飲み方』に掲載されているものも加えて挙げています。繰り返しますが、お酒を飲むときにできるだけ一緒に摂らないほうがいいものであり、栄養的に悪いものではないという前提でご覧ください。
【肝臓にいい「つまみ」】
★たんぱく質、食物繊維、油脂類、揚げ物、炒め物、乳製品など
◎高カカオ・チョコ
◎カルパッチョ
◎アヒージョ
◎ヨーグルト飲料
◎チーズ
◎セロリの浅漬け
◎ゴボウ(きんぴらゴボウ)
◎野菜スティック
◎串キャベツ
◎きんぴらゴボウ
◎漬物
◎酢の物
◎枝豆
◎冷奴
◎冷やしトマト
◎卵焼き
◎鶏のから揚げ
◎トンカツ
◎豚肉料理
◎丸干しイワシ
◎えのきバター
◎焼豚
◎焼き鳥
◎オムレツ
◎焼き魚
◎刺身
◎揚げ出し豆腐
◎納豆
◎あさりの酒蒸し
◎カキフライ
◎ニンニクの芽
◎鍋物
◎噛みごたえがあるもの(スルメ、ビーフジャーキー、タコ刺し、ナッツ類)
【肝臓に悪い「つまみ」】
★糖質が多いもの全般
◎フライドポテト
◎じゃがバター
◎ポテトサラダ
◎長いも(イモ類全般)
◎マカロニサラダ
◎たこ焼き
◎焼きそば
◎焼きビーフン
◎春雨サラダ
◎おにぎり
◎あんかけチャーハン
◎ピザ
◎お好み焼き
◎野菜の煮物
◎寿司
◎ラーメン
◎パスタ
◎おにぎり
◎甘いデザート類
◎フルーツ
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より
今後の家飲みでもお店でも、ちょっと意識してみてはいかがでしょうか。
今回の記事でも引用した栗原先生の新刊『酒好き肝臓専門医 カラダにいい飲み方』は一昨日発売となりました。「休刊日不要」の飲み方を提唱している肝臓専門医ならではの視点で健康的な飲み方を解説しています。気になる方はチェックしてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?