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発達障害は複数の症状が併存することも多い。「二次障害」と言われる精神疾患を発症してしまう要因になりやすい。
併存症を抱えやすいのも特徴のひとつ
発達障害は、複数の症状が重複することが少なくなくありません。
特に「自閉スペクトラム症(ASD)」は、他の発達障害と併存しやすいことがわかっており、約88%が少なくともひとつ以上の他の症状を併発しているというデータもあります。
また、中度~最重度の「知的発達症(ID)」では、高い確率で自閉スペクトラム症の特性が認められます。
ただし、「限局性学習症(SLD)」は知的機能が正常であることが診断基準に含まれているため、知的障害と限局性学習症が併存することはありません。
そして、こうした発達障害同士の併存以外にも、その他の病気との併存も少なくありません。
たとえば、小児期に多く発症する「てんかん」も発達障害と関連性があることがわかっています。てんかんを発症した子どもの約20%が自閉スペクトラム症、約30%が「注意欠如・多動症(ADHD)」を併存しているというデータが報告されています。
そして、発達障害の人は「二次障害」といって精神疾患を抱えてしまうことも珍しくありません。
特に大人になって社会に出ると、日常生活や社会生活においてさまざまな困難を抱え、対人関係に悩み「生きづらさ」を感じ続けたり、失敗の連続で自信を失ったりしてしまうことで、「うつ病」や「睡眠障害」といった精神疾患を発症してしまうのです。これは発達障害を考えるうえで絶対にはずせないポイントと言えます。
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