レッテル
視線を逸らす君の目が
遠くで鳴る汽笛のようで
どこか現実味を帯びない
茶色の瞳は透明さを増していく
その先に透けて見えるのは
思い描く優しい絵画からはみ出た絵の具のよう
塗り損なった穴はただぼんやりと
空を見上げても見えない
雲の上の世界観
君の目に映る僕は侵されてはいないか
世間のレッテルとやらに
正しく歪んだ正義とやらに
垢抜けないセミの抜け殻みたいに
優しい言葉で語りかけるから
こちらを見てはくれないか
ただひとりの人間として
透かして見える影に囚われたりしないで
美しいものを美しいと言える
君なら知っている
そこには意味などないと
そんなものは言い訳の虚像だと
あるがままの僕を
まっすぐに見てはくれないか
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