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今がいちばん幼い


2024年5月22日(水)朝の6:00になりました。

絶望に閉じ込められたあの道、幼い苦悩にもみつぶされたあの道。

どうも、高倉大希です。




今が、いちばん若い。

こんな言葉を、よく耳にします。


何かをはじめるのに、遅すぎることはない。

何ごとにも、臆することなく挑戦しよう。


間違っちゃいないのでしょうが、どうにも好きになれない言葉です。

キラキラしすぎていて、直視することができません。


僕はいつも思うのですが、30代や40代くらいで「成功した」「失敗した」と言うのはやめましょう。不毛です。そもそも何をもって成功というのか難しいですし、それは別にしても、せめて80歳くらいまでは待ちましょう。人生、何がどうなるかなんて分かりません。サンダースに限らず、歴史上の偉人は多くが遅咲きです。

深井龍之介(2022)「歴史思考」ダイヤモンド社


だからこそ、こう考えるようにしています。

今が、いちばん幼い。


言っていることは、ほぼ同じです。

若いのも幼いのも、大した違いはありません。


しかし、幼いと言った方がなんだか身軽になれる気がします。

自分の過去に、余計な期待をかけずに済むからです。


人は誰しも自分の過去がムダだった、意味がなかったと思いたくはありません。それは自分の人生を否定することにもつながるわけで、誰もそうしたくはないはず。「今になって考えてみれば、あの時やってよかったと思う」というのは、「じぶんを認めることによって自分の過去に意味を持たせたい」という気持ちからきているのだと思うのです。

孫泰蔵(2023)「冒険の書 AI時代のアンラーニング」日経BP


10年前と今を比べれば、見える景色がまるっきり変わっています。

今と10年後を比べれば、同様に変わっているはずだと考えるのが自然です。


今が、いちばんしょぼいのです。

今が、いちばんへぼいのです。


この世には、まだ見ぬ景色だらけです。

今の自分なんて、大したことはありません。


長生きすればするだけ、自分が新しいゾーンに入っていくからね。知らないゾーンに入ったときは、いつも初心者になれます。そんな簡単に「初心に戻れ」ったって戻れないですよ。

横尾忠則(2021)「YOKOO LIFE」ほぼ日


それにも関わらず、すぐに勘違いしてしまいます。

これからも今の自分が続くものだという前提で、ものごとを考えます。


くり返しになりますが、今の自分が自分史上いちばん幼いのです。

そんな今の自分がこれからも続いてしまうと、むしろ困ったものです。


今が、いちばん幼い。

これが、いちばん幼い今の自分の暫定解です。






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