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勝手にダメだと思い込んでいること


2024年4月19日(金)朝の6:00になりました。

世界が複雑なのではなく、ひとえにあなたが世界を複雑なものとしているのです。

どうも、高倉大希です。




心なんて一生不安さ。

Syrup16gの『生活』という曲の一節です。


昔はこの曲を聴いて、なんてネガティブな歌詞なのだろうと思っていました。

むしろそんなネガティブさに、勇気をもらった記憶があります。


しかし、時と共にこう思うようになりました。

どうして、不安をネガティブなものだと思い込んでいるのだろう?


デューイは「不確定な状況」をかき乱された、困った、曖昧な、混乱した、矛盾に満ちた、不明瞭な状態、などと表現している。モヤモヤなどのわからない状態を不安と感じるかワクワクと感じるかは個人差もあるかもしれないが、わからない、わかりたいという気持ちこそが深い学びを引き起こしていくのである。

藤原さと(2023)「協働する探求のデザイン」平凡社


不安はあくまでも、ひとつの状態でしかありません。

それがよいのかわるいのかは、また別の話です。


ネガティブに感じるということは、ダメなことだと思っているということです。

本当に、不安はダメなことなのだろうか?


そんな疑問を経て聴いた『生活』は、まったく違う曲になっていました。

心なんて一生不安さ。


自分に都合が悪いことはすべて、「社会が悪い」「社会のせいだ」というあの態度だ。でも、社会が自分の外にあると思っているのは、ほかでもないその人だ。自分でそう思い込んでいるだけなのに、じゃあその人はいったい何を責め、誰が悪いと言ってることになるのだろう。

池田昌子(2003)「14歳からの哲学」トランスビュー


失敗するのはダメなこと、不満を抱くのはダメなこと。

対立するのはダメなこと、課題があるのはダメなこと。


善悪の判断を、言葉そのものに委ねてしまっている。

勝手にダメなことだと、思い込んでしまっている。


生活の中には、このような事例が山ほどあります。

疑うこともしないまま、自動的にダメなことだと思い込んでいる事例です。


最近気づいたんですけど、面白い人って「ちょっと待てよ」と思うことが多いなと。みんなと同じものを見ても、違うふうに見えてしまう。「よい科学とは、みんなが見ていることを違った見方で見ることだ」という言葉があります。みんなが見ているものに対して「ちょっと待てよ」と思う。そして「そもそもそれって何なのか」と考える。

石川善樹(2019)「問い続ける力」筑摩書房


もちろん、逆も然りです。

勝手によいことだと思い込んでいる事例も、きっとたくさんあるはずです。


本当にそれは、ダメなことなのか?

本当にそれは、よいことなのか?


ちょっと待てよと立ち止まり、改めて考え直す。

この工程があるだけで、可能性は格段に変わるのだろうなと思います。







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