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変わらない箇所をつくる


2024年2月9日(金)朝の6:00になりました。

変わらないもの探していた、あの日の君を忘れはしない。

どうも、高倉大希です。




テレビをずっと観ていられるのは、変わらない箇所があるからです。

画面の隅っこに小さく表示されている、あの文字情報のことです。


全画面に表示されている映像は、つねに変わりつづけます。

変わらない箇所があるからこそ、変わる箇所に集中できるというわけです。


動画編集の分野では、あの文字情報のことをサイドスーパーと呼ぶそうです。

もともとは、その番組を途中から観はじめた人のためにつけられました。


人間は変化するのですから、当然自分も変化します。しかし、刻一刻と変化する自分というものを、脳はうまく扱えません。そこで脳は、自分というものを無理やり固定しようとします。個人の名前がその典型です。(中略)人に名前をつけるのは、そうしなければ社会の中で自己を扱えないからです。その意味で名前とは、固定した自己と言えるでしょう。

養老孟司(2023)「ものがわかるということ」祥伝社


スティーブ・ジョブズが、毎日おなじ服を着ていたことは有名な話です。

着る服を選ぶ時間を、省いていたのだと言われています。


きっと、これもサイドスーパーとおなじです。

変わる箇所に集中するために、変わらない箇所を意図的につくっていたのです。


何もしなくたって、この世は変わり続けます。

だからこそ、変わらない箇所は意図してつくるしかないわけです。


たとえば『源氏物語』のなかに描かれている、人が人に対して抱くさまざまな感情。それはいまの人たちが抱える悩みや情熱とまったく同じものだと思います。好きだという気持ちを伝える手段は、手紙からメールやLINEに変わってるかもしれないけれど、どうしようもなく人を突き動かす感情みたいなものは、『源氏物語』に書いてあることとなにも変わらない。

糸井重里(2014)「インターネット的」PHP研究所


変わらないことが、前提ではありません。

変わることが、前提です。


いまの自分が考えていることなんて、未来にはどうせ変わっています。

いつなんどきでも変われるように、自分を小さくしておくことが大切です。


変わりやすさを保たなければなりません。

変わりやすさを保つためにも、変わらない箇所をつくるのです。







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