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【中小企業診断士合格後、1年目の不安を解消】1年目に困ることをザックリ一覧にまとめた

中小企業診断士のすずかです。

今回の記事では、私の実体験をもとに、診断士1年生が迷うところ、困るところをまとめました。

中小企業診断士試験に受かったばかりの人、これから目指そうと考えている方の不安解消に繋がる内容となっております。

私は、昨年2023年の2月に実務補習を修了し、診断士として活動を開始して、約1年が経ちました。

診断士として活動を開始すると分からないことだらけです。

「スタートダッシュはきりたい、でも優先順位が分からない。」
「そもそも、どういう選択肢や道があるか分からない。」
「そして、それを選んだ場合にどれくらい大変なのかが分からない。」
「家庭の事情があるから、自分の都合だけでは、選べない。」

こういう状態です。

また、診断士に登録したけど、勤め先の仕事が忙しかったり、家庭の事情があったりして、診断士活動を断念される方も少なからずいらっしゃいます。

せっかく取った資格、しかも大変な思いをして取った難関資格が、ペーパー資格になってしまうのは大変もったいないと思います。

そこで、今回はそんな診断士1年生が困ることや迷うことを、ザックリ一覧にまとめました。

ご自身の活動のご参考にしていただけますと幸いです。


まず、これから勉強を始める方のために、診断士登録までの流れを簡単に示します。

【二次試験から診断士登録までの流れ】
一次試験合格➡二次試験合格➡口述試験合格➡実務従事ポイント15ポイントの獲得(15日間の経営診断実務)➡診断士登録登録

という流れです。

※実は、二次試験の合格証書には有効期限があります。この有効期限が3年ですので、診断士登録は合格から3年以内にする必要があります。


1.研究会や勉強会への参加

中小企業診断士には、「研究会」や「勉強会」といった名称の相互研鑽の場があります。

そのテーマは様々で、マーケティング、海外ビジネス、事業承継、補助金、健康経営といった分野に特化したものや、農業や製造業、医療介護など業種特化のもの、キャリアや強み、コンテンツなど大きな枠で活動しているもの、などがあります。(以降、研究会といいます。)

研究会では、診断士活動で必要となる知識や経験を補いながら、診断士の仲間を作ることができます。この活動は、診断士としての知見と高めたり、新しい情報を得たり、人脈を作る、という意味で非常に重要です。

これらの研究会や勉強会の情報をどうやって知り、いつから参加すればいいのでしょうか。

・研究会や勉強会の情報

研究会や勉強会の情報は、診断協会のホームページで知ることができます。活動拠点とする予定の診断協会のホームページを確認するのが良いでしょう。

また、診断協会が春に開催するイベントでも、協会活動や各研究会の情報発信があり、その雰囲気を知ることができます。相談会や交流会も開催されます。

情報収集のために、活動の拠点とする予定の協会イベントに参加することをおすすめします。

ちなみに、私が所属している神奈川県中小企業診断協会では、2024年4月7日(日)にスプリングシンポジウムが開催されます。
詳細は以下のサイトをご覧ください。

・いつから参加できるか

二次試験に受かったら、研究会や勉強会への参加は可能です。初回見学ということで、参加してみるのも良いでしょう。

2.研究会の選び方

・選び方のポイント

基本的に、自分が活動していきたい領域や、伸ばしたい強みを基準に選ぶのが良いと思います。

また、定例会の実施頻度、平日開催か休日開催か、昼開催か夜開催か、実施の方法(対面かwebか)熱量(真面目か交流中心か)、会費の金額、企業内と独立診断士の割合など、研究会の雰囲気や活動の負荷に関する部分も考慮して決めるのが良いでしょう。

あと、実務従事ポイントを獲得できる研究会の活動があるかどうかも、重要な選定基準かと思います。

実際に、「実務補習5日コース」と「研究会活動」で合計15ポイントの実務従事ポイントを獲得する方もいらっしゃいます。

・神奈川県協会の研究所の雰囲気

私が所属する神奈川県協会を参考に、研究会活動の雰囲気をまとめてみました。

  • 実施頻度
    月1回か2回が多いです。

  • 実施の方法
    対面とweb半々といったところ。

  • 熱量
    毎回誰かがプレゼンというガチの所もあれば、交流中心のところもあります。

  • 会費
    1000~5000円程度が相場かと思います。会費が無料というところもあります。初回参加は基本「無料」ということが多いです。

  • 企業内と独立診断士の割合
    企業内と独立診断士では、お金を稼ぐことに対する覚悟が違うと思います。その意味で、企業内診断士の方は企業内の人が多い研究会が肌に合うと思います(個人の見解です)

  • 実務ポイント
    獲得できる活動があるかないかも企業内診断士にとっては大事なポイントです。


研究会への参加は、自分の興味と余力の範囲内で、無理なく継続して参加できることが大事です。

「一回参加してみて、合わないと思ったら入会しない」
「毎回参加必須と考えるのではなく、気が向いたら参加する」

程度の気持ちで考えるのが良いかと思います。

私の場合は、現在2つの研究会に所属しています。1つは、実務補習の仲間からの紹介で入会しました。もう1つは、診断協会が主催するスプリングシンポジウムという場で、実務補習で副指導員だったの方の勧誘により入会しました。

自分の興味とご縁を重視して決めましたが、後悔はしていません。

3.飲み会の開催頻度と参加

飲み会は、研究会などのイベントの後は、ほぼ毎回開催されます。参加する研究会や協会活動の数に比例して飲み会も増えると考えてください。もちろん、参加は自由です。

研究会の間は、どうしても実務的で真面目な時間になります。それでは、なかなか人柄も分からないし、仲間意識も醸成されづらいです。

多くの仲間を作って診断士としてガンガン活動されたい人は、時間の許す限り飲み会には参加されることをおすすめします。

4.診断士資格の更新要件

中小企業診断士の資格を維持していくためには、5年ごとの登録更新が必要となり、その更新申請日までに、以下①と②の要件を満たさなければなりません。

①「知識の補充」に関する要件
「理論政策更新研修」などの研修を5年間で5回以上受講します。理論政策更新研修の受講料は、全国共通で6,300円(税込)です。
1年で1回という縛りはありません。

②「実務の従事」に関する要件
中小企業に対する経営診断の実務1日を1点とし、5年間で30点以上獲得したという実績が必要となります。経営診断の実務は、直接経営診断助言を行った日数や、それに付随する業務を行った日数が対象となります。

以下は、令和5年11月の「中小企業診断士の各種申請・届け出の手引き及びQ&A」からの抜粋です。

出典:https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/shindanshi_youshiki/tebiki_qa.pdf

5.仮に診断士活動ができなくなったら・・・

診断士として登録はしたが、残念ながら活動ができない状況に陥った場合は、「休止申請」をしましょう。

経済産業大臣に対し診断業務の休止を申請することで、最大15年間にわたり登録有効期間の時間経過を一時的に休止することができます。

ここでは、詳しい説明は割愛させていただきます。詳細は、以下のサイトをご参照ください。

6.診断協会と診断士会とその入会金

非常に紛らわしいですが、中小企業診断士の組織には、❝協会❞と❝士会❞があり、別物です。私も始めは訳が分かりませんでした。

①「一般社団法人 ○○県中小企業診断❝協会❞
 ※❝診断士協会❞の都道府県もあります。

②「○○県中小企業診断❝士会❞

協会は、研究会や勉強会などの団体活動、各種イベントを開催するなどして、診断士活動のサポートを行っています。神奈川の場合は、入会金が、30,000円、年会費が42,000円です。

イベントには、春のスプリング○○や11月4日の「中小企業診断士の日」のイベントなどがあります。

診断士会は、プロのコンサルの「診断士」として所属し仕事を受注する集団です。基本的には、独立診断士の方が所属します。神奈川の場合は、入会金はナシ、年会費が78,000円です。

呼び方は、「協会(きょうかい)」「士会(しかい)」と呼称します。

「協会(きょうかい)」が診断協会のこと、
「士会(しかい)」が診断士会のことです。

7.診断士としての名刺

診断士になったら、「診断士個人の名刺」を作りましょう。企業内の方であれば、会社の名刺とは別に作ります。

・どういう名刺にするか

よく見かけるのは以下のような名刺です。

経済産業大臣登録
中小企業診断士
神奈川 診子

診断士登録前の方は、「登録予定」として、名刺を作っている方もいます。

中小企業診断士登録予定
中小企業診断士
神奈川 診子

・なぜ、個人の名刺が必要か

それは、診断士の肩書を背負って活動(仲間と交流したり、経営者と話したり、仕事を請け負ったり)するときに必要だからです。

また、自分の顔写真を入れたり、得意分野や趣味を入れたり、自由にカスタマイズできるため、自己PRに繋がります。

企業内の診断士の方だと、名刺交換の際に「会社」と「個人」の名刺の2枚を渡されることもよく見かけます。私もこれにならって毎回2枚お渡ししています。

・名刺の作成方法

名刺の作成は、ラクスで100枚単位で安価に作成ができます。

まずは細かいことには拘らず、サクッと作ってみることをおすすめします。

8.診断士としての写真

独立診断士として活動を開始する際に、写真館などで写真を撮る方もいらっしゃいます。スーツを着て、診断士バッジを付けてビシッと決まった写真です。データでもらえるので、名刺やフェイスブックのプロフィール画像に使えます。

名刺にこの画像を入れると、拍が付きますし、顔も覚えてもらいやすくなります。

最後に

診断士としての新しい旅が始まることは、同時に多くの疑問や不安を抱えることでもあります。しかし、その一歩一歩が皆さんの成長への道となります。この記事が、診断士としての活動の一助となれば幸いです。

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
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