独り言は悪いことではない。
精神科に勤めていると必ず一人はいる。
ひたすら独り言を言う患者さんだ。
自分の頭の中に存在する妄想世界の誰かと話しているようだ。
時に笑ったり、怒ったり。
私たちはそれを通称「独語」と呼ぶ。
傍から見ると何とも奇妙だが、本人は至って懸命に話していることが多い。
あまりに激しい時は「〇〇さん」とスタッフが名前を呼んで現実世界に戻すこともあるが、基本的にはそっと静観していることが多いもの。
「それ」が症状であり、また彼らなりの病気との付き合い方だから。無理にやめさせないほうがか