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熱量が変わるとき【短編小説】【フィクション】

私は所詮2番目の女。
いや、もしかしたら他にいるのかな、そしたら3か4番目ですか。

どっちにしろ私は貴方にとって1番目の女性ではないのです。

貴方も私の2番目の男と思っているでしょう。そうね、確かに私には彼がいるわ。


だけど、本当は彼になんかもうとっくに気持ちはないの。貴方を1番にしたいかもって。
私の心がそう言っているわ。

お互い「割り切った関係」って言い合っていたけど、いつかタガが外れて勝手に貴方への熱量が上がってしまったら。
本気で愛するようになってしまったら。
それが怖くて仕方ない。

そうなる前に早くこの関係を
終わらせないと。

それなのにどうしてまたそんな甘い顔で
私を見るの?

秋の夜、こんな日は肌寒くて乾燥しているはずなのに、なぜか湿度を帯びている。
手が触れあえば、ここからが本当の闇夜。

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