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結局は、自分の態度次第なのだ

自慢じゃないが、中学生の頃の自分は、学校の成績だけは割と良かった。

通信簿の主要5教科の評価は、5段階中オール5をキープしていた。



中学3年の1学期、これまでずっと5だった社会の成績が4に下がった。

テストでは毎回90点以上を維持していた。
授業も無遅刻無欠席。
それなのになぜか社会だけ、最上位の5から4へと落ちたのだ。


通信簿を塾の先生に見せたら「何をやらかしたんだ?」とツッコまれた。

やらかしてねーよ。心当たりは全くない。

これが中学1、2年だったら次で挽回すれば良いが、3年生の今は内申点として高校受験に影響を与えるから無視もできない。


父親にも「何かやっちゃった?」と言われ。

だからやってねーって!


社会の成績の内訳をよく見たら、各項目はすべてA評価で、「関心・意欲・態度」の項目だけがBだった。
4になったのはコイツのせいだろう。

ちょっと待て。僕って態度悪いの?
至って品行方正な生徒として通ってきたこの僕が?

父親は「どうせお前のことだから、先生からは生意気そうに見えたんだろう」と笑う。

ええー、授業はきちんと聞いていたし、宿題を忘れたこともないのに。


なんて理不尽なんだ。
ふざけんな。やってらんねぇ、グレてやる!!


一方塾では、先生から
「授業で手を上げる回数を増やしたり、質問をしにいったらどう?」
と提案された。


社会担当のナンタラ先生は気難しい性格で、生徒からの評判は芳しくなかった。

怒り心頭だった当時の自分は
「あのナンタラに媚びを売れってことか!? やなこった!」
と、心の中で猛反発していた。


不満そうな顔をしていたのがバレたのか、先生からはこう言われた。

別にごまをすれって言ってるんじゃないんだ。
成績が下がっちゃった原因はわからないけれど、大事な時期だし今やれることはやっておこうよ。

なんだか悔しいが仕方ない。これも自分のため、合格のためか。


生徒からクソジジイ扱いされていたナンタラ先生だったが、質問をすれば意外と親身になって答えてくれた。


とりあえず意欲があるように振る舞ったら、次回は無事に成績が5に戻った。

やれやれ。


この経験で感じたのは、先生も人間なんだなってこと。
良くも悪くも、評価なんて印象次第で簡単に変わってしまう。
あてにならない。


そのせいか、就職活動にはなかなか前向きになれなかった。

面接とかESとか、人事の好みや主観によって捻じ曲げられたものさしで、自分の価値を測られるのがバカバカしい。

と内心思っていた。


一方で、ちょっとした行動次第で、自分の印象も変えられるものだとも知った。

少し前まで、職場で同じグループの人達とは会話がなくギスギスしがちだった。

でもそんな中でも自分から、ちょっとずつ自己開示をしていったら、雰囲気が変わった。

話しかけられることが増えていった。


「この人苦手だなぁ」と思う上司でも、とりあえず話を聞こう。
気が合わなそうな人でも避けずに打開策を考えてみようという習慣は、身についた。

人を変えることはハードルは高いが、不可能ではないのだ。