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大逆転!人生・感動物語。vol.1

後輩の成長ほど嬉しいことはありません。
もう約十年前になるでしょうか。

あるきっかけから出会い、
自分の体験を通しながら、
様々アドバイスしてきた後輩から、
先日、連絡をいただきました。

「じつは、我が家が新聞社の取材を受け、明日の記事掲載が決まりました。いま、家族は壁にぶつかり続ける最中ですが、我が家の体験が同じような苦難に立ち向かう方々の希望になるならと思って、これを伝えたくて電話しました!これからも頑張り続けます」

といったメッセージでした。

彼が三十歳になったくらいだったと思う。
ラーメン屋を切り盛りし、後に独立して店を構えた。

新聞掲載になった記事は、
彼の姉が主役になっていたものの、
独立後すぐに、彼が重度のうつ病、
パニック障害で倒れたのを
読むまで気づきもせず、知りもしませんでした。

しかし、彼は、
何度か僕のFB投稿を読んでくれていて、
時折感想を寄せてくれていた。

そして、先日、
遠慮しながらも電話で話をしたいことがあると
メッセージを寄せてくれて、約一時間色々話をした。

重度のうつ病との戦い、家族間の悩み、挫折、
自信を失ってしまった自分という存在…

彼が僕と直接話をしたいと思った理由は、
僕が投稿した内容について、
知りたくなったからだと伝えてくれた。

僕が書いた5年前の、
仕事につまづき、毎日が苦しく、
翌朝を迎えることが辛かった頃の話を。

自信喪失、先の見えないトンネル。
生まれて初めて苦しみから逃げることを選択し、
辞表を出したこと。

うまい具合にキャリアアップし続け、
給与も上がり続け、評価されていた頃。
自らの命のクセから
周りとうまくいかなくなり、
今度こそはと思って転職した会社で、
まさかの、自分でも知らなかった弱い自分が
曝け出された。

辞表を出したものの
食べていく方法が見つからない。
自信を失う怖さを知った。
親友に助けられてバイト生活をして
かろうじて食いつなぎ生活をつないだ。

正直、この俺がうつになったのかと思うくらい、
一日が重苦しい日々。

男は、虚飾を脱ぎ捨てた時、
真っ裸の自分になった時の態度、行動で
真価が問われる。


そう教わりながらも、
自分がそうなると話は別だった。

その苦悩を抜けるきっかけこそ、
自分を信じ続け、支えてくれた母親、先輩、
友人、同志だった。

新聞の記事には、彼の姉もまた、
父親の暴力、蒸発、貧乏生活の中で必死にラーメン屋で働き、突如緊張の糸が切れたかのように倒れ、感情の起伏もない、砂を噛むようなわびしさにうつ病になった苦しみが描かれていた。

私なんて必要がない人間。
生きていても仕方がない。
死んだ方がましだと思っていたと述懐。

しかし、彼女を救ったのも自分と同じ、
彼女の再起を信じ続けてくれた仲間だったと。

彼女は乗り越えた。
乗り越えた先に何が生まれたのか。

それは、

同じ苦しみと戦う後輩からの言葉だったと
書かれていた。「あなたのおかげで、病を自分の宿命と捉えることができた。宿命を使命に変えて前に進む決心がついた」


そしてこう締めくくられていた。

「人気があるとか、立場や肩書、経済的な豊かさで身を飾るとか、そういう余計なものを取り払わないと、本当の幸せは分からない」

苦難は自分を鍛えるのは間違いないけれど、
一人では乗り越えることが難しい。

そしてまた、その苦難には深い意味があることが、乗り越えたからこそわかるようになる。

それは、
同じ苦難にぶつかる人の気持ちがわかるようになること。支えられる人間になること。

一番は、感謝という言葉を身で読むことができるようになることなのかもしれません。

感動的な記事でした。

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