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■大河ドラマ『光る君へ』第5話を深掘りしたい人のための参考本

今日は日曜日ですね! ということは、大河ドラマ『光る君へ』第6話の放送があります。予告編からすると、今日はとうとうファーストサマーウイカさん演じる「清少納言」さまがご登場の様子。今からワクドキが止まりません。

また、『光る君へ』ビジュアル第2弾も公開されました。めちゃくちゃ美しくてうっとり…「運命」なんて言葉、まひろちゃんは好まないように思いますが、激しく流れていく時代に翻弄されていく人々の姿をも眼差すようで、期待が弥増します。

さて、そんなことを言いながら、主人公であるまひろちゃんや藤原道長にほとんど触れることなく、傾奇者な感想を書き連ねたのがこちらの記事です。

また、大河ドラマ館へ伺ったときのことを書いた記事はこちらです。

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さて、そんな第5話では、『源氏物語』若菜上巻を髣髴とさせる場面がありました。左大臣の長女である源倫子さま(黒木華さん)猫の「こまろ」を追って駆け抜ける場面です。

『源氏物語』では、光源氏の正妻女三宮の姿を柏木が見てしまい、恋に呑まれていく契機となります。『光る君へ』で倫子さまが駆け抜けたのは、大臣ズの飲み会(違)でしたが、さてこのことがナニカのきっかけとなるのか。ちょっと注目です。

そんな「猫」さん。かわいかったですよね。そんな皆さんにおすすめなのが、平安時代の猫さんについても書かれたこちらの本です。

■『紫式部と王朝文化のモノを読み解く 唐物と源氏物語』
■河添房江著
■角川ソフィア文庫
■2023年10月
■1180円+tax

猫についてだけでなく、『源氏物語』に出てくる「唐物」について詳しく書かれています。『光る君へ』の調度品や、人物たちの衣装を見るときにも参考になる本です。

この本については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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さて、第5話では藤原公任さまが超絶なフラグを立てていらっしゃいました(号泣)公任さまのこれからを思うとき、浮かぶ人物が一人います。それが中唐の大詩人白居易です。

白居易は科挙を経て官僚の道を歩みます。世を良くしようと懸命に励みますが、それがかえって仇となり左遷されたことも。また、同期のなかでただひとり「宰相」になれずに官僚としての人生を終えるのです。公任さまも大臣にはなれず、最終官位は「権大納言」でした。

ですが、その一方で、白居易は、酒を愛し、自然を愛し、人を愛し、何より詩を愛した人でもあります。彼の残した多くの漢詩は中国のみならず、平安時代の貴族たちにもたくさんの希望を与えたことでしょう。そのなかには公任さまもいらっしゃったのではないかと思えてならないのです。

■『白楽天』
■角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
■2020年12月
■800円+tax

また、近く記事でご紹介する予定ですが。この『白楽天』を読むと、思うように出世はできなかったけれど、当代一の文化人として生きた公任さまの人生の一端に触れられるような気持ちがします。

また、そんな公任さまの具体的な人生については、こちらの本がいちばん参考になりましょう。

■小町谷照彦 著
■角川ソフィア文庫
■1240円+tax
■2023年10月

藤原公任さまがどのような人生を歩まれたのか、古記録や和歌などから丹念に読み取り、描いた良書です。

こちらの本もこの記事でご紹介しています。

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衝撃的な事実が発覚し、「帰るのかよ…」と全視聴者から突っ込まれながらも兄への憤怒を露わにした藤原道長。まひろちゃんだけでなく、おそらく道長もこれを契機に変わっていくのでしょう。

そんなせつなさも掬い取りながら、これからも大河ドラマ『光る君へ』を思う存分楽しんでいきたいと思います。あ、今日は清少納言さまがご登場ですからこちらの記事もよろしれば。

んじゃ、また。


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