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■大河ドラマ『光る君へ』をめぐる旅①―スペシャルトークショーへ行ってきました

えりたです。

先日、滋賀県大津市へ行ってまいりました。名古屋からは在来線で3時間ほどの旅路です。朝からどんぶらこっこと呑気に電車に乗り、3回の乗り換えを経て無事に「膳所駅」へ着きました。

この日の旅の目的は、ピアザ淡海ピアザホールにて開催される「大河ドラマ『光る君へ』スタート記念 スペシャルトークショー」への参加です。

以前、たしかXだったと思うのですが、観覧者を募集しているのを見かけ、何とはなしに応募しました。私自身は名古屋民ですから、行けるとは端から思っていなかったのですが、何の巡り合わせか、有難いことに当選することができたのです。

当日のお話によると、応募総数は1200通を超え、当選の倍率が3.4倍にもなったそう! これで1月分の運は使い果たしたな…と思ったものです…って、これを書いている今は2月で、既に運はリセットされている設定ですが(笑)

お席もかなり前方の場所にいただくことができ(当選のはがきに、席は指定されていました)、舞台がとても近くて、始まる前からドキドキしていたのでした。


■キャストのみなさんのパネル展が開催されていました!

開場してから開演までに少し時間がありましたので、すぐ上の階に展示されていた『光る君へ』のキャストさんたちの扮装パネルを見に行きました。

キャストさんたちが、まひろちゃんを中心に、でで~んっと勢ぞろい! なかなか圧巻な華やかさを誇る空間でした。同じようにパネルを見に来た来場者さんたちと順番に写真を撮り、そそくさと全体像をカメラに収めたあとは、そりゃワタクシイチオシの「中関白家」にズームインしますよね。

お兄ちゃんズ

まだ出ていらっしゃっていませんが、大きくなった定子さま(高畑充希さん)伊周さま(三浦翔平さん)が並んでいるのを見て、心のなかで涙、滂沱として禁ぜず…

他の皆さんがまひろちゃんや、ききょうさんを連写するなか、一人うはうはと端っこにいる中関白家を激写!…していたら、ちょっとヘンな目でみられましたが(笑)でも、たくさん写真を撮れて大満足。にやにやと不審者みを倍加させながら、席へ戻ったのでした。

■ききょうさんがとってもききょうさんだった件(語彙力)

■ファーストサマーウイカさんがとてもとてもすてきだった件

今回のトークショーのご出演は、清少納言(ききょう)役のファーストサマーウイカさんと、大河ドラマ『光る君へ』制作統括の内田ゆきさんです。司会進行はNHK大津放送局の上原あずみキャスターでした。

ファーストサマーウイカさん、私は実はTikTokの切り抜き動画でしか存じ上げなかったのですが、めちゃくちゃ華やかな、明るい空気をまとっている方で! とりあえず、お顔が超小さくて、スタイルがめちゃくちゃ良くて、一目見てファンになりました♡

しかも、すっごく気さくに3倍速トークを爆裂させていらっしゃって! また、制作統括の内田ゆきさんも穏やかに、でも、熱い思いを大いに語ってくださって! 45分という短い時間でしたが、とても濃密で大満足なトークショーでした。

■ききょうさんのこと

トークショーが開催されたのは1月30日で、本編は第4話まで終わったところでした。ですから、清少納言(ききょう)さんはまだご出演ならず…でも、せっかくの機会なのだからとききょうさんご出演の場面を少しだけ見せていただきました。

いやぁ…ほんっとにめっちゃききょうさんでした♡(語彙力)

ワタクシったら、以前の記事でも「超公任さま」と言いきって、みなさまから微笑ましい反応をいただいていましたが(滝汗)、ききょうさんもめっちゃききょうさんで。

ファーストサマーウイカさん曰く、「(清少納言は)ぱっと明るくて、自分を表現したいパワーに溢れていて、それを表に出してくる人である」と。そして、さらに言えば「圧というか、押しの強い印象」があって、関西の女性からすると他人とは思えない部分が多いとのこと。

そう考えると、ファーストサマーウイカさん、めちゃくちゃナイスな配役ですよね! 制作統括の内田ゆきさんも、絶対にやっていただきたいと思っていたと太鼓判を押されていました。

また、ききょうさんにある「自分を表現したいパワーに溢れている」部分は、まひろちゃんとの共通項でもあります。

二人ともが漢学を基礎として持ち、これを生かせる場所を探していた。何より、二人とも好奇心を溢れかえらんばかりに旺盛に持っていた。

紫式部が彰子に出仕したときには、既に定子はこの世にはいません。とすれば、清少納言も宮中にはいなかったはず。ですから、もちろん、史実からすれば、清少納言と紫式部が実際に顔を合わせた可能性はとてつもなく低いです。

それでも、きっと、実際にも清少納言の書いた『枕草子』は紫式部に大きな影響を与えたことでしょう。だって、清少納言さんは「定子さまを忘れないで!」の思いをありったけ込めて『枕草子』を世に出したのですもの!

であるならば、フィクションの世界でふたりを出会わせるのも大いにありなのではないか。また、そうして出会ったなら、二人はきっと分かり合えた部分もたくさんあったのではないか

そんな願いもこめて、ききょうさんとまひろちゃんが一緒に過ごす場面を創られていったとのこと。そう伺うと、『光る君へ』のこれからの展開がますます楽しみになりますよね。

■平安貴族がコンビニに集う世界線

■とにかく重い…

平安時代を舞台に演じることになった感想を問われたウイカさん。その第一声は「とにかく重い」でした(笑)たしか、放映直前の特別番組でも吉高由里子さんが同じように「お衣装と髪の毛が重い!」とおっしゃっていたような…みなさん、そうして声を揃えられるところからして、おそらくほんとうに超絶重いのでしょうね…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

平安時代の女性の特徴のひとつに、長い髪があります。めちゃくちゃ長い人ですと、ご本人のお体は部屋から出て牛車に乗っても、まだ部屋に髪の毛が残っているほどだったとの逸話もあります。

今回の大河ドラマでは、女性のみなさんは「半かつら」をご使用とのこと。生え際などはご自分の髪でいらっしゃいますが、途中から「かつら」になっているそうで、これがものすごく重く、後ろに体重を持っていかれるのだと。

そこに十二単と呼ばれる、あの何枚も重ねた着物を背負うわけです。ウイカさんのご様子ですと、着物の重みで後ろに行きがちな体重を前に持ってきているような?

そうすると、結果的に「外に出るのは止めよう…」と思うくらいの重さになるんですって。そりゃ、あの重みのなかで生活していたら動かないし、書いたり、想像したりして過ごすしかなくなるよねと、ウイカさんも納得なさったとのこと。

ただ、慣れとはおそろしいもので、みなさん、女房装束をお召しになったまま小走りくらいはできるようになったとか。あのお衣装を身に付けているだけで、めちゃ体力ついて、体幹が鍛えられそうですよね。

また、平安時代は基本動作が一つひとつゆっくりであるともおっしゃっていました。そりゃ、そんな重いものを背負って生活していたらゆっくりになるよなぁと思いつつ。一度は着てみたいものだとひそかに思ったりもしたのでした。

■平安貴族が集うコンビニ

「慣れ」の話をもう一つ。キャストのみなさん、お衣装のままNHK近くのコンビニにいらっしゃることもあるそうで。

ということはですよ?

去年は戦国武将がコンビニで買い物をしていたと思ったら、今年は雅な烏帽子、直衣姿のみなさまがコンビニでお飲み物や食べ物をご購入なさっているということで…どんな世界線? と二度見どころか、ほっぺをつねって自分の現在地を確かめそうな景色がそこに繰り広げられるわけです。

なんかもう、そんな異世界転生系のラノベがありそうですよね(笑)

お店の方はさすがに慣れていらっしゃるそうですが、外からちょっと見てみたい光景だなと思ったりもして。いやだって。公任さまが超公任さまでコンビニですよ?(錯乱)何か拝んでしまいそうじゃないですか…(感涙)

■まとめ―あの頃の文化のありようを

■緩やかさが寛容されていた時代

スペシャルトークショーでは、ほかにもさまざまに、話題が多岐に渡っていました。

たとえば、倫子さまが立て膝で琴を弾いていらっしゃったことや、柱に背をもたせかけたまま笛を吹くことなどについて。あの時代はそういった緩やかさが許されていた最後の時期であるともおっしゃっていました。このあと、そういったことが許されなくなるのだと。それは絵巻や日記などにもきちんと残っていることで。

うまく言えないですけれど、そういう寛容さって豊かさの現れのように感じるのです。もちろん、四角四面に形式を整えなければならないときだってある。でも、そうではなくて、内実を豊かに出すための「緩やかさ」も必要だし、それが「粋」に繋がるのかな、などと一方では思うのです。

また、あるいは、建物は全部NHKの大きなお部屋につくったことについて。それを撮影ごとに、ばらしたり組み立てたりしているそうなのです。だから、同じセットのシーンはまとめてお撮りになるのだとか。そのため、役者さんたちは台本を山ほど持って撮影に臨まれているのだと。…覚えるセリフの量だけでも、冷や汗が出そうです…ま、まひろさん…

その余波で、内裏の場面のあとに、まひろちゃんのお家の場面になると「まずし~!!!」というお気持ちになるとウイカさんが(笑)ウイカさんのおちゃめさが炸裂したセリフでした♡

というか、あれだけ壮麗な建物が組み立て式になっているのも凄まじい話ですし、欄干のそり具合や庭の砂利にある苔まで、相当細やかな、ともすれば映らないようなところまでこだわって造り込まれているとのお話を伺うと、何度も録画を見なければ…と謎の使命感に駆られるのでした。

■定子さまへの思い

スペシャルトークショーの最後のほうにファーストサマーウイカさんがおっしゃった言葉、

「定子さま、ほんとすばらしい‼ 最高なんだもん、定子さまが‼」

これをほんとうに心の底から発していらっしゃって! めちゃくちゃ心に響きましたし、この言葉をうかがえただけでもトークショーに来たかいがあったと思いました。

私自身、中関白家推しなところもありますが、そうでなくとも、素の状態であっても、そうしてお役の関係性のすてきさが滲み出てるのって、やはりファンとしては嬉しいですし、「そうだよね、定子さますてきだよね」とまだ見ぬ定子さまにすでに心奪われるという幸せもそこにはありました。

・ ・ ・

まだまだ書き切れていませんが、ほんとうにたくさんのお話を伺えただけでなく、役者さんやスタッフさんたちのアツい思いや、温かなお心を感じられた45分でした。

リアタイしながらtweetしたり、タグで他の方の感想を見返したりするのも、今どきの大河ドラマの楽しみ方だと思います。ですが、こうして一ところに集まって、舞台上でも観客席でも、みんなが放出した「大好き」が元気玉みたいにぎゅ~っと濃縮され、それぞれに再び沁み込んでくる一体感がとてもすてきで。

「大好き」しかない空間にいられたスペシャルトークショーの時間はこの上なく貴重で豊かで、とても幸せでした。

今回のイベントを企画してくださって、ほんとうにありがとうございました! 参加できて、とても楽しかったですし、これからの『光る君へ』がますます楽しみになりました!

んじゃ、また。


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