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■大河ドラマ『光る君へ』第32~35話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。

在宅ワーカーな私は、昨日とのから「三連休」ということばを言われるまで気づいていませんでしたが、世の中はただいま絶賛三連休中なのですね。最終日ではありますが、大河ドラマ『光る君へ』に関する本を探しに書店へGOするのも良いのではないでしょうか。

今回は、第32話から昨日放送された第35話までのお話に関連する本をご紹介いたします。

その前に各話の感想記事はコチラです(あ、第35話はまだ私のアタマのなかに収納されています💦)。

■第32話 「誰がために書く』―大人の階段のぼる。君はまだシンデレラさ。

■第33話 「式部誕生」―ブルーのシャツ着たらすごく似合う。朝も夕焼けにも。

■第34話 「目覚め」感想―誰にも縛られたくないと逃げ込んだこの夜に

ではでは、レッツゴー♬

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第31話からとうとうまひろ―藤式部が『源氏物語』の執筆を始めました。30話かけて醸成された物語が、『源氏物語』として結実していくさまが如実に映し出され、その意味でも胸アツな展開です。

誰を「光源氏」とし、誰を「藤壺」と見、誰を「紫の上」と重ねるのか。それが読む人に委ねられている大らかさも、ドラマを通して描かれているように感じます。

第35話では5巻目の「若紫巻」まで来ていました。高校の古典の教科書で「雀の子を犬君が逃がしつる」と読んだ思い出のある方も多かったのではないでしょうか。

第34話では、空蝉巻に出てくる軒端荻と光源氏の様子が朗読されたりと、なかなかに刺激的。

そのようにドラマでもダイジェスト版のように楽しめる『源氏物語』を実際に読むのなら、こちらがおススメです。

■紫式部 著/角川書店編
■角川ソフィア文庫
■平成13年11月初版
■960円+tax

こちらの本は、『源氏物語』54帖それぞれの巻の名場面や、鍵となる場面を抽出し、現代語訳と共にまとめられています。『源氏物語』という壮大な物語を、かなり手軽に楽しめるのではないでしょうか。

■【読書note】あなたの「光る君」はだれですか―紫式部『源氏物語』

また、『源氏物語』に関してはこちらの本もおススメです。

■三田村雅子 著
■NHK出版
■2015年12月刊行
■1000円+tax

『源氏物語』研究の第一線を走られている三田村雅子先生による『100分de名著』シリーズの『源氏物語』です。

『源氏物語』は史実的にはどのように始まったのか、また、一つの作品を「深く読む」とはどうすることなのかがじんわり分かる本です。NHKのテキストですから、わりと手軽な厚さですが、中身は超濃くて! さくっと読むのにもぴったりな一冊です。

■言葉一つで無限に広がる読書体験を―『100分de名著 紫式部 源氏物語』

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第35話では、まひろ―藤式部があかねさん(のちの和泉式部)に敦道親王とのことを「書く」ように勧めていました。そうして出来上がったのが『和泉式部日記』です。

この『和泉式部日記』も角川ソフィア文庫ビギナーズ・クラッシクスシリーズにラインナップされています。

■ビギナーズ・クラシックス 日本の古典『和泉式部日記』
■角川ソフィア文庫
■和泉式部/川村裕子編
■2007年8月
■680円+tax

『和泉式部日記』自体、さほど長い物語ではありません。が、和泉式部が敦道親王の求愛を受けてから、親王邸へ迎え入れられるまでの10か月という濃密な時間を、和歌と共に描いた作品です。

現代語訳、原文と共に、『和泉式部日記』のおもしろさに迫るコラムも充実した一冊です。

■昔語りはわれのみやせん―ビギナーズ・クラシックス版『和泉式部日記』

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まひろが『源氏物語』を書き始めるとき、道長どんが「越前紙」をどどんっと差し入れしました。あの頃の「紙」の貴重さ―租税として認定されるほど―を思えば、これがどれほどの期待を込めたものなかが理解できます。

また、NHKの『100カメ』でも平安時代の文物の再現にものっそい情熱の込められているさまが放送されていました。

そんな平安時代の「モノ」たちにフォーカスした本がコチラです。

■『紫式部と王朝文化のモノを読み解く 唐物と源氏物語』
■河添房江著
■角川ソフィア文庫
■2023年10月
■1180円+tax

こちらは河添房江先生という、これまたエースな先生のご著書を文庫化したものです。読めば「国風文化」と呼ばれるものに対しての認識が改められること必至。これも超おすすめです。

■1000年前のラグジュアリーを最新の研究から学ぶ―『紫式部と王朝文化のモノを読み解く』

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というわけで、今回は4冊ご紹介いたしました。

気が付けばもう9月です。残暑と呼ぶべきかわからないほど、夏が居心地良さそうに鎮座している今日この頃ですが、それでも立秋は過ぎていますし、「秋の夜長」を楽しめる時間も来ています。

史上初の平安時代中期を描いた大河ドラマ『光る君へ』。せっかくの機会ですし、あの頃ちょっと敬遠していた古文に少し触れてみるのも楽しいのではないでしょうか。もしかすると、大人になったからこそ楽しめるモノかも知れません。

そのときに、この記事がお役に立てれば幸いです。


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んじゃ、また。


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