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授業にも編集力は必要だと思った話

今、お試しで英会話教室に通っています。いわゆる駅前留学…的なやつなんですがモチベーション維持と学習効率に個人的に課題を感じています。いわゆる「普通」の授業なんですが、なんでこんなにモヤっとするんだろう?というのを棚卸ししてみました。

「この時間で得られるもの」が曖昧だと、人はしんどい

授業の内容としては、1コマ50分の間で1つの決まった構文をテーマにリスニング・スピーキング・ライティングする形で進みます。

ただ、この構文って事前に自宅学習するんですよね。なので「この構文について理解する」というのは既に授業前にクリアしちゃっているんです。

じゃあ、さらに50分も費やすのはどうして?

もちろん答えはあって、脳は複数回触れた情報を重要とみなすので複数回やることは大切だし、インプットの後にアウトプットをしないと記憶が定着しないのです。ちゃんと考えられて設計されています。

惜しむべきは、これがカスタマーに伝わっていないこと。

事前学習と授業では役割が違うことが伝わっていないので、同じテーマに対するインプットを重ねているだけに見えてしまうのです。

コンテンツって実は、情報そのものの伝え方を精査することよりも伝える側・受け取る側の期待値の目線合わせのほうが実は大事です。期待値が曖昧&ズレるとツラくなってしまうんですね。

よくAmazonとかのレビューで「思ってたのと違う」とか書かれているあの現象が起きてしまっている…でもこれって中高の授業を思い返すと大体の授業がそんな感じだった気もするので、期待値の目線合わせってすごく陥りがちな罠なんだなぁと思いました。

捨てる勇気を持たないと、結局伝わらない

また、授業はほぼ英語で進みます。恥ずかしながら私の英語力は中学生レベルなんですが…そんな私でもALL英語の授業です。そうすると

「先生の説明の意味がいっこも分からないんだけど…!」

という生徒が生まれます(はい、それが私です)。

このレベルの英語力だと構文理解は勿論ですが、そもそも理解している単語数が少ない&聞き取れないという課題も大きいです。だとすると、カスタマーの抱える課題に対して最適なコンテンツって日本語を交えた説明の可能性もあるわけで。

いやいや!英語のみの授業なら語彙力UPとリスニング力を鍛えられるよ!という話もありますが、だとしたらそれは1回のコンテンツ(授業)に詰め込みすぎなんだろうなぁ…と思います。

この詰め込みすぎ問題って、ほんと編集にありがちな話なんですね。

伝えたい情報のためには、その3〜10倍くらいの情報を集めるんですが、紙のスペースは残念ながら限られている。盛り込みすぎると散漫として結局何も伝わらないので、捨てる情報を決めないといけない。

それは「私達のお手伝いできる範囲はここまでですよ」と決める勇気だったりします。

これが超難しいんですよ…。だってどれも大事な情報だから。今回で言うなら文法も単語もリスニングもスピーキングも全部大事…超大事。だから、盛り込みすぎて伝わらないほうがリスクなのに「決める」ということが難しい。もう、授業カリキュラムを考えた方のお気持ちお察しします。

多分、このへんができてる先生の授業は多分面白くて「カリスマ先生」とか言われたりするんだろうなぁ〜と想像してます。カリスマ先生のカリスマポイントとか分析したら面白そうだなぁ。

授業もコンテンツを扱うので、編集のこういった視点とかコツは意外と横展開できるんだなぁという気づきがあった体験でした。

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