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次のステージへすすむとき
熊本に住んで1年半。
たくさんの愛おしい出会いに恵まれた。
あと一ヶ月半後に、私は熊本を出る。
出ると決めてから、「寂しい」という感情が湧きでる。当たり前の暮らしがなくなる。当たり前であったものが、すべてなくなる。
通勤する道も、当たり前に通ってきた道が「この風景を見れるのもあと少しか」と、寂しさと愛おしさへと変わる。
そして、出ると決断してからは、人に別れを告げる連続。
昨日、近所のだいすきな雑貨屋さんに行った。
その店員さんふたりが私はだいすき!
いつも明るくて元気で、行くだけでパワーがみなぎる場所。
ふたりと過ごす空間が幸せで、「引っ越す」「熊本を出る」という言葉が出なかった。いや、出せなかった、というほうがしっくりくる。
このふたりのいる雑貨屋さんが、身近な場所じゃなくなると思うと、寂しくて寂しくて、今という瞬間が続いてほしい、と心底願った。
「熊本を出る」と言わなければ、この時間が続いていく気がした。そんな矛盾さえ感じた。
ふたりと話すことで心が満たされた。
生姜湯を入れてくれて、お花をくれた。
このふたりにどれほどの優しさをもらってきただろう。どれほど救われてきただろう。
1時間ほど滞在した。
結局、私は言えなかった。
「えりちゃんまた来てねー!待ってるよ!」
ふたりが手を振りながら外までお見送りしてくれた。
ああ、次こそ言おう。言うしかないのだ。
7年前から、いろんなところを転々としながら住んでいても、毎回別れには慣れない。
いつだって、その場所を出るとき、寂しさに包まれる。
それとともに、感謝に溢れる。
出会えて良かった。ここに来て良かった。この土地を選んで良かった。
人との出会いで人生は彩られていく。
暮らす環境を変えていくことで、たくさんの出会いにめぐり合ってきた。
そのどれもが、心から愛おしい思い出。
そのどれもが、私の人生にかけがえのないもの。
終わりを決めると、出てくるのは、寂しさと愛おしさ。
そのどちらの感情も、そっと抱きしめる。
また進む、次のステージへ。
また出会う、私の人生を彩ってくれる人たちに。
熊本で過ごす残り1ヶ月半。寂しさと愛おしさを抱きしめて、
出会ってきた人たちに感謝とお礼を伝えていこう。
一日一日、一瞬一瞬を大切に、味わうように。
終わりを決めるからこそ、得られるこの感情が、私は「生きてる」って感じがして、たまらない。
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