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稲葉医師の「いのち」「医療」の本質

最近、稲葉敏郎さんの本が好きで3冊読ませてもらいました。

稲葉医師は、西洋医学、伝統医療や代替医療など
幅広く医療を修め、
人が生きるために必要なこれからの医療とはを、
医療の枠では収まらない「対話」「場づくり」「芸術」
「温泉」「心」などを紐解きながら書いています。

体の声を聴き、対話をし、病気や痛みなどできる限り
向き合いたくない相手とは距離を取りながら、
時には正面からぶつかり向き合わざるを得ない場合もある。
そうしたなかで、病気や痛みと共存できる
道を探しながら、ともに生きていく新しい道を発見していく。

いのちを呼びさますもの

わたし自身も病気がある。
逃げられなくて、何度も正面からぶつかり合ってきた。

受け入れられなくて、共存できなかった。

それでも、やっと15年経って、病気とペースメーカーと
共存できる道を切り開けるようになってきた。

自分の身体の声って、案外聴けないものだし、
後回しにしてしまう。

でもやっぱりわたしを生きていくために
絶対に欠かせないものだと思う。

病気にならないことも大切だけど、
身体の声を聴いて、不調に傾いたときに
どうやって自分で調えるか、自己治癒力も大切。

その自己治癒力を使えるようになるには
身体の声を聴くことが不可欠だし、
自分を治癒できるようになると、
他人も治癒できるようになる。


医療の本質とは、体や心、命や魂の本質に至ること。
泥の中から蓮華の花が咲くように、命は、
与えられたどんな環境の中でも花を咲かせ、
果実を実らせようとするものだから。

いのちを呼びさますもの

医療って、病院の枠に収まってしがちだけど、
枠がなくて、「医療」「健康」って
この世界のすべてではないか。

医療や健康には、病気には治療や薬があって、
その先に、食事や睡眠、運動などの生活習慣、
精神状態があると思っていたけれど、
この本を読んで、音楽や絵、読書、遊び、会話、
映画や漫画、温泉などすべてのものが治療にも癒しにも
なるって思った。


自分が病気で入院したとき、自分を助けてくれたものは
治療であり、看護であり、薬であった。

でもその毎日を生き続けるために助けてくれたものは、
映画や音楽、漫画、ぬいぐるみ、おやつ、
家族や友人のお見舞いだった。


辛くて、苦しい現状をどうしようもなくて、
音楽をイヤホンで聞きながら、
ただ病院のベッドで声を押し殺して泣いたことは
何度もあった。

15歳人生初めての入院で温かさと安心感をくれたのは
大きなダンボのぬいぐるみだった。

笑わせてくれたのは、持ち込んだコメディ漫画だった。


いのちの本質、医療の本質ってどこまでも奥深い。

看護師をして、「いのちって美しい」と感じた瞬間が
何度かある。

「泥の中から蓮華の花が咲くように、命は、
与えられたどんな環境の中でも花を咲かせ、
果実を実らせようとするものだから」という文章が
ものすごく美しく感じた。


お互いが存在を肯定し合える「I’m OK. You’re OK」の
対話の場を基礎として、新しい場はきっと芽吹いてくる。
どんな人でも、ただ生きているだけで肯定される場。
生きているだけでよかったと思える場。
私もあなたも無条件に存在を肯定される場。
そうした場は、「I’m OK. You’re OK」という
あなたの態度を”種”として、いつでも、どこでも、
どんな時でも芽吹いてくるのである。

いのちのちのいのち

「I’m OK. You’re OK」という言葉、
ものすごく共鳴した。

わたしたちはいつの間にか無意識に、
「I’m NOT OK. You’re OK」の自己否定や
「I’m OK. You’re NOT OK」の他者否定になりやすい。

それでも「I’m OK. You’re OK」とどんな人も
生きているだけで肯定されることは
大きな安心感になる。

わたしも「I’m OK. You’re OK」の時間を
多くとっていけるようにしていこう。


ぜひ「医療」「健康」「いのち」に興味がある人は
稲葉医師の本を読んでみてください。

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