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防災の日特別連載①〜大雨・洪水基本知識編~

【防災の日特別連載①〜大雨・洪水基本知識編~】

1923年9月1日に発生した関東大震災を忘れず災害全般に備えるため制定された「防災の日」。
1年に1度、9月1日「防災の日」に起こり得る災害について考え防災知識を更新することが災害時の自分自身や家族、大切な人の生存率を上げることへと繋がります。
今日から「防災の日特別連載」と題して様々な災害対策についての大型連載がスタート。
第1回目では大雨・洪水についての基本知識、専門用語を項目ごとにわかりやすくまとめて記載。
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○「防災の日特別連載②〜大雨・洪水避難準備編~
○「防災の日特別連載③〜大雨・洪水避難編~
○「防災の日特別連載④〜台風気象情報編~

大雨・洪水基本知識編

気象注意報・警報


大雨注意報
警戒レベル2。
大雨による災害の注意喚起。地方気象台が定められた基準をもとに発表。
一般的に知られていないが「地面現象注意報」または「浸水注意報」をその内容に含む。
地面現象注意報
土砂災害や山崩れ、地滑り等の災害に対しての注意喚起。
浸水注意報
低い土地や田畑等の浸水・冠水、また下水道の溢水、氾濫等の災害に対しての注意喚起。
重大な災害が起こるおそれがある場合には警報を、災害が起こるおそれがある場合
大雨警報
警戒レベル3。
大雨による重大な災害の警告。地方気象台が定められた基準をもとに発表。
一般的に知られていないが「地面現象警報」または「浸水警報」をその内容に含むため、雨がやんでいても解除されない場合がある。
地面現象警報
土砂災害や山崩れ、地滑り等の重大な災害に対しての警報。
浸水警報
低い土地や田畑等の浸水・冠水、また下水道の溢水、氾濫等の重大な災害に対しての警報。
洪水注意報
警戒レベル2。
河川の増水による災害の注意喚起。気象庁が発表。
洪水警報
警戒レベル3。
河川の増水による重大な災害の警報。気象庁が発表。
暴風注意報
強風による災害の注意喚起。気象庁が定められた基準をもとに発表。
暴風警報
強風による重大な災害の警報。気象庁が定められた基準をもとに発表。

特別警報


気象災害、水害などの重大な災害が発生もしくは発生するおそれが著しく大きい場合に警告のために発表する情報。気象庁が定められた基準をもとに発表。
通常の警報とは違い、警報の発表基準をはるかに超える規模で起こるような甚大な被害が発生する恐れがあり、最大級の警戒をする必要性がある場合に適用。
大雨特別警報
警戒レベル5。
甚大な災害が既に発生している。もしくは直ちに甚大な災害が発生する場合に発表。気象庁が定められた基準をもとに発表。
大雨特別警報時の避難
当該地域では大雨特別警報発表前の段階での避難が求められる。大雨特別警報発表後に避難を開始する行動は危険が高まる。
一般的に知られていないが大雨特別警報発表後は避難所などの自宅外への避難より自宅の中で垂直避難をすることが求められる。
垂直避難
指定された避難所ではなく、川や崖から少しでも離れた頑丈な建物の上の階に避難。
② ①すら危険な場合、崖と反対側の自宅2階以上へ避難。

防災気象情報


土砂災害警戒情報
警戒レベル4。
大雨警報発表中に土砂災害の危険性が高まった場合に気象台と都道府県が共同で発表。
記録的短時間大雨情報
警戒レベル4。
数年に1回程度程度しか起こらないような1時間80ミリ〜120ミリの猛烈な雨が観測された場合に気象台から発表。
また、大雨警報発表中に各地域で定められた1時間雨量の基準を上回り、土砂災害、洪水害、浸水害の危険度分布で「非常に危険」(警戒レベル4)が出現した地域に発表。
顕著な大雨に関する情報
警戒レベル4〜5。
大雨による危険度が急激に高まっている状況で線状降水帯が発生した際発表される情報。気象庁が発表。
警報レベル4以上の状況下で発表されるため既に危険な状況下にある場合が多く、避難困難な場合は垂直避難を行う必要がある。
線状降水帯予測
特定の地域に線状降水帯が発生する可能性が高い場合、半日程度前から線状降水帯の発生を予測する情報。気象庁が発表。
線状降水帯
発達した積乱雲が列をなし、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞する自然現象。
これにより非常に強い雨が特定の地域に長時間連続して降り続く。
日本で発生する集中豪雨事例の内、台風による事例を除き、約3分の2の事例で線状降水帯が発生。
緊急安全確保
警戒レベル5。
自らの命を守る最善の行動をとることを知らせる情報。避難所などの自宅外への避難より自宅の中で垂直避難をすることが求められる。市区町村が発令。

指定河川洪水予報


洪水災害が起こる恐れがある場合、各河川ごとに水位や流量などを示して発表。都道府県、国土交通省、気象庁との共同発表。
氾濫注意情報
警戒レベル2。
指定河川が氾濫注意水位に到達。氾濫に対する注意が必要。
●氾濫警戒情報
警戒レベル3。
指定河川が避難判断水位に到達、または氾濫危険水位に到達すると見込まれる。氾濫に備えた対応が必要。高齢者等(災害時要援護者)は避難を開始。それ以外の人も避難の準備をして場合によっては避難(自主避難)を開始。
●氾濫危険情報
警戒レベル4。
指定河川が氾濫危険水位に到達。いつ氾濫してもおかしくない状態。避難するなど、氾濫に備えた対応が必要。
●氾濫発生情報
警戒レベル5。
氾濫が発生。災害がすでに発生している状況であり、命を守る最善の行動をとる。

洪水情報


●河川水位
水防団待機水位
水防団が待機し注意する水位。
氾濫注意水位
警戒レベル2。
氾濫に対する注意が必要。
避難判断水位
警戒レベル3。
氾濫に備えた対応が必要。高齢者等(災害時要援護者)は避難を開始。それ以外の人も避難の準備をして場合によっては避難(自主避難)を開始。
氾濫警戒水位
警戒レベル4。
いつ氾濫してもおかしくない状態。避難するなど、氾濫に備えた対応が必要。
内水氾濫
河川堤防の内側に位置する居住地域内の支川や水路で氾濫が起きる水害。一級河川など大きな河川よりも早期に発生する可能性が高い。
堤防決壊
・越水破堤
河川水位が堤防を越え水があふれて、堤防の下部が削り取られることで堤防が決壊する。堤防の決壊の原因の多くは越水破堤。
洗堀破堤
河川の流水が直接堤防を削り取り堤防が決壊する。
浸透破堤
河川の水位が上昇するとともに堤防内の水位も上昇して浸透し、堤防の強度が弱まることで内部から堤防が削り取られ堤防が決壊する。
パイピング破堤
河川の水位の内外差により河川側から浸透流が発生し基礎地盤の土砂が流出して堤防が陥没する。
堤防付近の地盤から水が噴き出すといった前兆現象がある。

避難情報


避難情報は自主避難を除いて市区町村が発令。一般的に知られていないが気象庁は直接避難情報を発令しない。
自主避難
警戒レベルー
住民が自主的に避難所等に避難する。警戒レベル3相当時には自主避難できる。
高齢者等避難
警戒レベル3
高齢者等(災害時要援護者)は即座に危険な場所からの避難を開始し、それ以外の人も避難の準備をして場合によっては避難(自主避難)を開始。市区町村が発令。
避難指示
警戒レベル4
全員避難をする。市区町村が発令。
緊急安全確保
警戒レベル5
命の危険があり直ちに安全確保、垂直避難をする。市区町村が発令。

警戒レベル(大雨・洪水)


警戒レベル1
(該当気象情報)ー
(概要)翌日までに警報級の可能性あり。
(住民行動)住民は最新情報に注意。
警戒レベル2
(該当気象情報)大雨・洪水注意報、氾濫注意情報。
(概要)災害が起こる恐れがある。
(住民行動)住民は情報に注意し、屋外の点検や防災用品の確認、避難経路・避難先の確認を行う段階。
警戒レベル3
(該当気象情報)大雨・洪水警報、氾濫警戒情報、高齢者等避難
(概要)重大な災害が起こる恐れがある。
(住民行動)高齢者等(災害時要援護者)は即座に危険な場所からの避難を開始し、それ以外の人も避難の準備をして場合によっては避難(自主避難)を開始する段階。
警戒レベル4
(該当気象情報)土砂災害警戒情報、氾濫危険情報、顕著な大雨に関する情報、避難指示
(概要)重大な災害が起こる可能性が高まっている。
(住民行動)全員避難をする段階。
警戒レベル5
(該当気象情報)大雨特別警報、氾濫発生情報、緊急安全確保
(概要)すでに災害が発生または切迫している。
(住民行動)命の危険があり直ちに安全確保、垂直避難をする段階。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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