エニヲ

小説と音楽を愛するシンガー このページでは、 オリジナル小説や童話のアレンジなどの コンテンツを発信しています。

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    最近の記事

    鶴の恩返しについて、改めて考えてみよう!

    今回は、僕が童話アレンジをするキッカケになったお話、 『鶴の恩返し』について、語ろうと思います。 童話などのストーリーを改めて考えることで、 新しい気づきだったり、学びを得られると感じたからです。 なので、良かったら他のアップされている エニヲの童話アレンジを、 読んでみてください! ということでw 鶴の恩返しという昔話で 気付いたこと。 実は、 鶴は2回救われている。 ということです。 え、そうだっけ? というストーリーだったはず。 それだと、 救ったのは

      • オオカミ少年の真実  あとがき

        今回から、作品だけじゃなく、 コンセプトや僕自身の想いも含めて、 後書きとして、載せようと思います。 背景情報なんかもあると、 より楽しんでいただけるんじゃないかなーと。ね! いやー、難しかった・・・w っていうか、毎回難しいんですけどね・・・ 童話とか寓話って、かなりシンプルに作られていて、 かつ完成されているものなので、アレンジが・・・・w とはいえ、 新しい解釈を得る上で、トライしてみたいな!と思ったので、 ちょいちょいアップしていくつもりです。 今回のコン

        • オオカミ少年の真実 その7

          ナドレを作ったのは、ヤックル。お前の心なんだよ。 本当は存在しないのさ、そんな人間は。 自分と同じように、右腕と左足がない傷痍軍人。 父親がわりに作った人間だ。 頭がクラクラする・・・・気分が悪い・・・・ 「う・・・・ぐぅ・・・おええええ!」 今までのナドレとの思い出が、全部僕自身が作り出したものだと? 俺だって、お前が作り出したに過ぎないんだぜ。 人につく嘘なんて、たかが知れているよ。 自分につく嘘に比べればさ。 嘘をつくのは得意だろ? 自分自身さえそうやって、騙し

          • オオカミ少年の真実 その6

            ナドレの葬儀は慎ましやかに行われた。 村の人たちは一緒に悲しんでくれた。 僕は意気消沈していた。 しかし、絶望の影は確実に忍び寄っていたのだ。 しばらくした、風の強い冬の日。 この村は相変わらず、食糧不足だった。 それでも、ヤックルは変わらず、いつもの「オオカミが出たぞ!」 の嘘をつき続けた。 その日の昼下がり、村の裏の方で、 火の手が上がった。 アイツらのリーダーの仕業だった。 自分の家に火をつけたのだ。 でも、なんていうか・・・アイツらへんなんだ。 狂った

            オオカミ少年の真実 その5

            ナドレはあまり出歩いたりしなかった。 だから、村の人からしょっちゅうナドレのことを聞かれた。 「元気にしてるか?」「体調の方は?」とか。 僕のことなんて興味ないのさ。 だったら、お見舞いでも来ればいいのにさ。 果物でも持って、ついでに掃除や洗濯も手伝ってくれればいい。 しかし、そんなことをされて 僕とナドレの間に入ってこられても嫌なんだけどさ。 そのうち僕も一日家で過ごすことが多くなった。 僕も看病や、家事をして、家にいることが多くなった。 それは歓迎すべきことだ

            オオカミ少年の真実 その4

            ナドレは戦争で家族を亡くしていた。 戦地に行き、負傷し、家に戻った時には、 彼の村は丸ごと焼き払われ、遺体だけがなんの弔いも受けず、 放置された状態だったそうだ。 胸が苦しくなるな。 なんで、人は戦争なんてするんだろう? 良いことなんてひとつもないのに・・・ 「戦争は儲かるんだよ!」ナドレは言った。 僕には言ってる意味がわからなかった。 都にいる人はみんなお金を持っていて、 食うに困る状況じゃないはずだ。 「なのにもっとお金が必要なの?」 「都にいる奴の大半は貧しい

            オオカミ少年の真実 その3

            この神葉村の名前の由来は、 村の周りに群生する『神の葉』と呼ばれる植物からきている。 この葉をすり潰し、調合してできる薬は、 どんな傷や病気にも効く。 実際、件の僕の骨折も薬をもらい治療した。 そのため、遠くからわざわざ傷を癒しにくる人がいる。 そして、年に数回、この村から都の薬屋へ卸しに行く、 この薬は神葉村でしか作れない貴重なものだ。 だから、とても高値で売れる。 村の人たちは農業もやっているが、 主な収入はこの薬によるものだった。 元々、この村には名前なんてなか

            オオカミ少年の真実 その2

            「おい!ヤックル!」 背中で声がした。嫌な声だった。 振り返ると、アイツらがいた。 ここは村から少し離れた丘の上、僕は一人になりたい時、 いつもここにきていた。 「何か用?」僕はうざったそうに、 (というか本当にうざったいんだけど・・・)言った。 「ここはオオカミが出るから来ちゃいけないんだぞ。」 アイツらのリーダーが言った。アイツら・・・名前は覚えていない。 僕は都合の悪いことは忘れるようにしている。 『アイツら』は僕にとっては関わり合いたくない存在だった。 ア

            オオカミ少年の真実 その1

             よぉ、ヤックル・・・ 暗い顔して、どうしたんだ? 「また一人ぼっちになっちゃった・・・」 一人ぼっち・・・か・・・まぁ、仕方ないさ。 「悲しいんだ。」 ・・・・でも、 この結末は、ヤックルが望んだことでも、 あったんだろう?違うか? 「違うよ!『一人になりたい』って言ったけど、 嘘だった・・・ 確かにそう言ったけど・・・ 本当はそうじゃなかったみたいだ」 「村の人たちとはあんまり仲良く出来なかったけど、 みんな死んじゃって、 はじめて、悲しい、寂しいって思った

            星語り その3

            やがて、 星の命は残り少なく、光も弱くなっていった。 それでもまだ、人には見つけてもらえず、 彼には名前がなかった。 神様は結果を与えない。 試練を与える。 腕を犠牲にしなければ、光り続けることはできない。 それでもやるか? はい。 このままではダメだ。今度は目を犠牲にしなければならない。 それでもやるか? はい。 今度は耳だ。二度と音を聞くことはできなくなる。それでもやるか? はい。 名もなき星の命は風前の灯でした。 それでも、彼は名前を得るために光

            星語り その2

            しかし・・・・ 僕の意識はすぐに戻った。現実に戻ってしまったんだ。 結論から言おう。 『僕にはまだ名前がない。』 神様曰く、 「名前を決めるのは、私ではない・・・人間だ。 人間に見つけてもらって、 初めて君も名前を授かることができるだろう。 今の私は、支配者ではなく、あくまで傍観者なのだ。 君に名前をあげることはできないが、 そのチャンスをあげることはできるかもしれない。 そして、それを掴めるかどうかは、君次第だよ。」 とそんな感じのことを言っていた。気がした。

            【オリジナル】星譚り その1

            神様・・・・ どうか僕に名前をつけてください。 どんな名前でも構いません。 きっとその名前に恥じないように生きてみせます! ですから・・・・ どうか・・・・ どうか・・・・  あれからどれくらいの時間が経っただろうか・・・ 子供だった星が大人になるには十分すぎる時間さ。 そして、僕はやっと地球の近く、 太陽系の銀河までたどり着いた。 太陽系は僕の住む場所からは遥か遠い場所だった。 なぜ太陽系に来たかって? そこには神様がいるって、テトラが言ったからさ。 僕は

            裏・桃太郎 その8

            「なんだ?どうしたんだ・・誰もいないのか?」 桃太郎は村の入り口にたち、戸惑いました。 カァァァ・・カァァァ・・・ カラスが口々に何かを言っています。 「こんなにカラスが集まってくるなんて、 何かがあったのか?」 「どうしたんだ・・・みんなは?」 桃太郎たちが奥に進み、 角を曲がると・・・ そこには・・・首を吊るされ、夕闇の風に揺れる人間が3人。 衣服は拷問によってか、赤黒く、ボロボロに。 桃太郎は声を失い、 駆け寄って行きました。 まさか・・・そんなはずはない。

            裏・桃太郎 その7

            「なんで、俺を村へと?」 桃太郎は尋ねました。 青鬼は答えます。 「わしらには『水』が必要だったんじゃ。 湧水の丘を追い出された我々は、ここ、鬼ヶ島へ辿り着いた。 しかし、見て欲しい。ここは火山。 海の塩水では、喉を潤すことはできん。 そして、水がなければ作物は育たない・・・ だから、村の川から、鬼ヶ島へ、 少しずつ水を送ってもらっていたのじゃ。 つまり、我々は人を襲わない代わりに、 丘の水を少しだけ分けてもらう。 それが鬼と人との契約だったのさ。 桃太郎、お前にも

            裏・桃太郎 その6

            透き通るような真っ白い肌の女の鬼が二人、 やってきました。 「桃太郎様! お館様がお待ちです。」 なんと、鬼の頭領は赤鬼ではなかったのです。 白鬼に連れられ、 桃太郎たちは鬼ヶ島の奥へと、 歩いて行きました。 やがて、大きな屋敷があり、 一同はその中に入りました。 その奥には、 石でできた大きな布団の上に寝ている鬼がいました。 その鬼は全身が真っ青でした。 白鬼が青鬼に話しかけます。 「お館様、桃太郎たちをお連れしました。」 お館様とは、大きな青鬼だったのです。

            裏・桃太郎 その5

            さ、鬼ヶ島に着いたぞ・・・ 鬼ヶ島は真夏のような暑さでした。 それもそのはず、島には火山があり、 今も時々マグマを吹き出すのです。 鬼たちは劣悪な環境の中、なんとか暮らしていました。 ここに、鬼がいるはずだ・・・・ ドシン・・・ドシン・・・と大きな足音を立てて、 黄色の鬼が現れました。 あぁ、この前の噴火で、作物は全部イカれちまった・・・・ 黄色の鬼が桃太郎たちを見つけ、言いました。 「あ?誰だ?見ねえ顔だなぁ・・・?」 「俺は桃太郎だ。」 黄鬼は、お館様の言葉を