23年3月の短歌
まだまだ「これじゃダメだ」と思いながら、それでも「私しか詠めない歌」があるんじゃないかと修行中。。
#燃えるゴミの日
24日 ご近所の秘密がカラスにあばかれて足元に並ぶ通勤の朝
#旅気分
24日 空港のチャイムのようなエラー音プリンタ脇で旅を味わう
#コートは悪くない
26日 寒もどり洗えるコートが肩を下げ水を垂らしてごめんねと言う
#庭
27日 白花の球根ばかり植えて待ちタンポポの黄が庭の主役に
28日 裏側もちゃんとまあるいヒヤシンス健気に咲いて雨に倒れる
#若さ
29日 顔写真どんなに酷い写りでも十年後には可愛く見える
#孤食
30日 夕飯は架空の誰かと会話して胃が重くなっても6時5分
#三十一文字
1日 言うまでもない事をわざわざ言うために
三十一(みそひと)文字を並べる夜更け
#短歌
17日 絶景の斜め上見て指折って口をパクパクしかけてやめる
#花粉症
3日 恨まずに全てを許し受け入れるだから花粉よ和解してくれ
#通常配送
10日 急がない荷物をいつでも良いとして見知らぬ誰かを助けた気分
#腰痛
14日 腰痛が出た日に注文した本をお笑い見ながら一応めくる
17日 座り方にも正しくないとかあるならばお座り覚える前に教えて
#遠回り
16日 近道のために入ったデパートで薔薇に呼ばれて遠回りする
#施設の母
4日 自分だけ誰も面会来ないから百円の菓子を送れと母が
#旧友
23日 共に咲くはずだった花訪ね来て歩調合せて最期に歩く
#スターバックス
11日 初スタバオーダー何とかなったけど胃が受け付けずそれがラストに
#3月11日
12日 あの揺れで予定の未来はすべて消え別の時空にみんなで飛んだ
#パワハラ
25日 血管が切れたらいいのに今日あたり怒鳴る上司に薄笑いする
31日 愚痴り合う仲間であった同僚がLINE教えず辞めてった今日
#月曜の朝
28日 月曜の朝は着替えをぐずぐずしなるべく遅く持ち場に向かう
#アプリ断捨離
8日 もう見ない関わらないとアプリ消す5年の習慣3日で消滅
#掃除
23日 ダイソンにこんなに取れたと褒められて残した埃は無視して暮らす
#自信
10日 顔上げてデパート歩く人は皆下ろしたての服着ているようで
#恋 「プロフェッショナル歌会 応募」
5日 夢の中別れた夫が共にいて出て行ってと叫ぶ春は曙
もう恋はしないつもりのマイナンバー親指で隠す一発撮りを
#地球 (過去作23年1月)
この星に私のみ見る地面あり虫を追いつつ草を引く意味