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多様な人をどうやって活かしていくか

「多様な人が活き活きできる組織・地域をつくることが大切だ」
という言葉は、もはやほとんどの人が賛同するでしょう。

しかし、もしあなたが、
人種や育った環境・仕事とプライベートの優先度も違うといった
“多様な”人が集まったグループのリーダー
を任されたとしたら、
どうでしょうか?
ワクワクする人よりも「大変そうだな。できれば避けたいな」
と思う人の方が多いのではないでしょうか?

「多様である」ということは、
「“違い”が(種類も量も)たくさんある」ということです。

それは「自分にとっての当たり前や大切にしていることが、
簡単には共有できない」
ということを意味します。

つまり、「多様性を受け容れる」には
「自分の思う正しさ以外も含めた多様な正しさを受け容れる=自分を相対化する」
ことが求められます。

その結果、「自分の周囲の多様性が広がる」ことによって
「自分が脅かされる」と感じてしまう人を増やしてしまうことがあります。

例えば、「夫婦別姓」の推進派の人からは

「私たちが別姓を選びたいだけで、人に強制するつもりはないのに、
なぜ反対するのだろう」という声を聴きます。

確かにその通りなのですが、「夫婦別姓が公的に認められる」ことによって、自分の信じてきた「家族とは?」の価値観が絶対ではなく相対化されることで、自分が脅かされるように感じ、強く反対する人が生じます。

社会や組織の多様性が広がっていくことで、
思わぬところで不安や不満、ストレスを増やし、
その結果、対立や分断に陥ってしまう。

それが今、世界各地で、日本の中でも起きています。

20年来のダイバーシティのテーマの
「子育てと仕事の両立」についても、そうです。
人手不足で売上も厳しい中、
ちょっと無理してでも頑張ろう!という職場があったとします。

仕事と育児を両立している両立社員が
「子どもが保育園で急に熱を出したので帰ります」と上司に伝えると、
周囲の社員は「え?こんなに忙しいのに?」と、困惑し、
両立社員も「申し訳ありません、ご迷惑をおかけして・・・」
という態度になることがあります。

そこで両立社員は肩身の狭さを感じてしまい、
「子育てしながら働くのはしんどい」
という気持ちが当事者にも組織にも蓄積していくことにもつながるでしょう。

組織や地域の多様性を高めるだけでは、ストレスも高まり、それが逆に差別を生じさせたり、分断につながることもある。

この問題意識から、多様性(Diversity)推進には、
「DEIB=Diversity, Equity(公平さ), Inclusion(包摂性), Belonging(所属感)
」が大切だという考え方が広がってきています。

最後のB=Belonging

「それぞれ違いはあるけど、同じ組織・地域の一員だよね」ということを確認しあい、実感できるようにしようということです。

ただ、同じようなタイプの集まる集団だと
みんな仲間だよね。と共感し合うことができるのですが、
自分とは“違う”人が、それでも自分が一員と実感できるコミュニティ」をつくるのは単純ではありません。
そこには、違いを越えてつながるSocial Intelligenceであり、
ソーシャルスキルが必要です。

この「B」の部分にエンパブリックの蓄積してきた知見を活かしていただきたいと考えています。
DEIBやソーシャルスキルの学びに加えて、
「育休からの復帰」というテーマでプログラム展開も進めていきます。

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