木戸エリー

読書とポピュラーピアノが好きな50代主婦です。若いころにはできなかったことに挑戦してみ…

木戸エリー

読書とポピュラーピアノが好きな50代主婦です。若いころにはできなかったことに挑戦してみたいなと思っています。

最近の記事

住人になったハーブたち

自分でもできることは何かあるのかなと、数年前からいくつかやってみたことがあります。去年の春にハーブの栽培を始めて今でも続けていますが、枯れていないのはハーブの生命力のおかげでしょう。 ハーブの種3種セットで買いましたが、多分育たないだろうと思っていました。ペパーミント、バジル、ワイルドストロベリーです。日本では一年草と言われているバジルも、挿し木をして2年目になります。 種をまいた頃はうまくいくかどうか自信がありませんでした。でも毎日見ていると、ちゃんと成長していて生きて

    • キューピー再び

      母が毛糸を持ってきてほしいと言ったので、ついでにキューピー人形も買いました。何もやる気がないような様子だったので心配でしたが、何かをしてみようと思ってくれたことがうれしかったです。 キューピー人形に服を着せるなんて何が楽しいんだろうと思っていましたが、毛糸と聞いてキューピー人形を連想し買ってしまいました。高齢者はキューピー人形に服を編むものだと思い込んでるんですね。 私が子供のころは大きなキューピー人形があって可愛がっていました。いつのまにか女の子の人形に興味が移ってしま

      • 庭を見て思うこと

        我が家の庭は様々な植物が植えられています。柵があったり金魚鉢があったり。姑が手をかけてつくりあげたのでしょう。現在は平和で安心な家庭とは言えない状態の我が家。でも随分と長い間良好な関係でした。 庭を見ると想像できます。夫が家を建てたとき姑はすごくうれしかったと思うんです。人生で一番じゃないかというぐらい。だから気持ちを込めて庭づくりに励んできた。夫も親孝行したことが誇りだったに違いありません。 またそういう気持ちを取り戻してみてはどうですか、と言いたい。妻は夫の人生を支え

        • 「瑠璃の雫」の感想文

          伊岡瞬さんのミステリー作品です。主人公は杉原美緒という小6の女の子ですが、家庭環境に苦しみどう生きて行っていいのか苦しんでいます。そのころ元検事の永瀬丈太郎と知り合い、二人の間には確かな心の交流が生まれました。 丈太郎の娘の瑠璃は4歳のころに誘拐され消息不明で犯人も捕まりませんでしたが、丈太郎は真実を知っていたようです。自分の気持ちとどう折り合いをつけていたのでしょうか。娘と会えない、今どうしているのかわからないというのは耐え難いことです。 美緒の家庭の問題と丈太郎の不幸

        住人になったハーブたち

          心躍る新商品

          娘に言われたのですが、私は「あの人カツラだよね」とよく言うそうです。テレビを見ているときのことですが、どうにも気になる人が出てくると言ってしまいます。 そんなに言ってるのかなと思いましたが、気をつけることにしました。でも育毛剤の新商品が出てくると、つい興味を持って見てしまいます。 最近また新商品が出たのですが、期待する方も多いでしょうね。育毛剤はそこそこ高いので、お父さんたちのお小遣いが心配です。試したいお父さん方はこっそり買うのでしょうか。継続しなければならないので隠し

          心躍る新商品

          「悦ちゃん」の感想文

          著者は獅子文六さんです。一言でいうと父と娘の物語ですが、昭和10年ぐらいの風景、人物、考え方がわかります。 父である柳碌太郎は妻に先立たれ、10歳の娘悦子と暮らしていました。彼は売れない作詞家でみんなからは碌さんと呼ばれています。 娘を悦ちゃんと呼び、一緒に銀座に行ったり海水浴に行ったりしてとても可愛がっていたのですが、見合いの相手である日下部カオルさんを好きになってしまいました。でもカオルさんは悦ちゃんのことを嫌いで、そのことを碌さんにも言うのです。 それでも碌さんは

          「悦ちゃん」の感想文

          昔のポイ活ブルーチップ

          今はポイ活が流行っていますね。というよりも、カードを作ったり会員になったりして何かを買えば、必ずポイントがたまるような仕組みになっています。そしてこのポイントは意外と貯まりやすくて、500円ぐらいならすぐ貯まるのではないでしょうか。 昔はブルーチップというものがありました。小さなノートみたいな台紙に、お店でもらった小さなシールを貼っていくと、枚数によっていろいろな商品がもらえます。私と母はこれが好きでせっせと貼っていました。山崎の白いお皿みたいなものです。白いお皿も何枚もも

          昔のポイ活ブルーチップ

          「スター・ウォーズ」の続編

          中学生のときは年に一度映画鑑賞の時間がありました。生徒たち全員で市内の映画館へ行ってそこで映画を見るのです。今よりもかなり娯楽が少なかった時代なので、映画館へ行くのはワクワクしました。 前年までは「八甲田山」「あゝ野麦峠」といった歴史教育的なものだったのですが、その年は「スター・ウォーズ」だと決まって、信じられませんでした。こんな現代的で人気のある、面白そうなものを学校が見せてくれるとは思わなかったのです。「八甲田山」も「あゝ野麦峠」ももちろん面白かったのですが、教育という

          「スター・ウォーズ」の続編

          「まほろ駅前多田便利軒」の感想文

          三浦しをんさんの直木賞受賞作です。主人公の多田啓介は便利屋を営む中年男性ですが、ある日高校時代の同級生と再会します。その同級生は行天春彦と言って、高校の三年間一度も話をしたことがありませんでした。 行天は見た目も成績も良かったのですが、誰ともしゃべらない変人として通っていて、実は多田は彼をよく思っていませんでした。その行天が見違えるほどおしゃべりになり、多田の下で住み込みで働くことになります。 二人で様々なお客さんに出会い、困りごとを解決していきますが、この二人はそれぞれ

          「まほろ駅前多田便利軒」の感想文

          「三月は深き紅の淵を」第四章の感想文

          恩田陸さんの作品、第四章は「回転木馬」です。この小説は「三月は深き紅の淵を」をという本をテーマにした四つの物語で構成されています。 第四章は今までの話とはまた別の物語で、書き方も違っています。ここでは作者がこれからどう書こうか迷っている様子が書かれています。その中に散りばめられているのが、あやしい魅力のある学園ものです。 主人公は水野理瀬という女の子です。理瀬は外界から隔絶されたような全寮制の学校に転入してきます。裕福な家の子たちが集められているのですが、いつのまにかいな

          「三月は深き紅の淵を」第四章の感想文

          大人の塗り絵をふたたび

          3年ほど前に大人の塗り絵を初めてやってみました。流行っていたので面白いかなと思ったのです。無心になりたかったということもあります。その時選んだものはストーリー性があるもので、お城もあって可愛いし、絵本のようでした。 でもいざ塗ってみるとなかなか難しくて、考えなくてはいけないことがたくさん出てきました。例えば夜の風景です。何も考えず、いろいろな色で建物を塗っていたのですが、よく見ると空に月が。 夜だったの?とガックリ。夜なんてどの建物も黒でしょ、と思ったらなんだかやる気がな

          大人の塗り絵をふたたび

          「三月は深き紅の淵を」第三章の感想文

          恩田陸さんの作品、第三章は「虹と雲と鳥と」です。高台にある城址公園の崖下で、二人の女子高生が遺体で発見されました。公立高校三年の篠田美佐緒と私立高校二年の林祥子です。 展望台の手すりが壊れていたため、事故として処理されたのですが、美佐緒の元恋人の廣田啓輔と、元家庭教師の野上奈央子は疑問を持ちます。 二人で彼女たちのことを調べるうちに、隠されていた事実を知り、やはり事故ではなかったという結論にたどり着くのでした。 以上があらすじです。この女子高生二人は異母姉妹で、どちらも

          「三月は深き紅の淵を」第三章の感想文

          アップルパイ

          外出自粛しているので、行きたいところもなかなか行けないです。外食はまだする気になれないけど、ちょっといいものが食べたい。それでお取り寄せをしてみました。 私はアップルパイが好きなので、ネットで美味しそうなものを探しました。以前もアップルパイのお取り寄せをしたことがあったのですが、その時のものは甘さが控えめ過ぎて、好みではありませんでした。口コミはいい評価でしたが。 商品を見ていると、どれも美味しそうです。迷いましたが新宿高野のアップルパイにしました。フルーツ専門店なので、

          アップルパイ

          「三月は深き紅の淵を」第二章の感想文

          恩田陸さんの作品、第二章は「出雲夜想曲」です。主人公は堂垣隆子という編集者で「三月は深き紅の淵を」の作者を探しています。 出版社は違うけれども同じく編集者の江藤朱音を誘い、寝台車で出雲へ行くのですが、その列車の中で二人で作者を推理します。色々な意見を言い合い、おそらくこの人だと思える人がいました。そしてその人に会いに行くことになります。 以上があらすじです。寝台車の中で二人でお酒を飲みながら話し込むのですが、つまみにギンビスのアスパラガスがでてきました。彼女たちもこれが好

          「三月は深き紅の淵を」第二章の感想文

          父について

          父は11年前に亡くなりましたが、たくさんの愛情をもらいました。その記憶があるから、何かあっても立ち直れたのです。 父は一言でいうと、面白い人でした。私がまだ小学一年生ぐらいの時のことですが、時々お散歩に行こうと言ってきました。歩きでは遠くに行けないからと、バイクに乗せるのです。 小さなバイクで、ゆっくり田舎道を走ります。それだけならいいのですが、堤防に行ってそこから下るのです。怖いのでやめてほしかったのですが、父は絶対大丈夫だから、と楽しそうでした。さらに上手に転び、死ん

          父について

          「三月は深き紅の淵を」第一章の感想文

          これは恩田陸さんの作品ですが、再読中です。第四章まであるのですが、少し長いので一章ずつ書いていきます。 第一章「待っている人々」の主人公は鮫島巧一という若い会社員です。彼は読書が趣味だということで、会社の会長から春のお茶会に招待されます。広大な土地の中にある、レンガ造りの家が会長の自宅です。 そこでは会長の他三人が巧一を待っていました。そして、この家のどこかに「三月は紅の淵を」という本があるはずだから、それを探せるかということでした。その本は作者不明で、コピーを取ってもダ

          「三月は深き紅の淵を」第一章の感想文