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2代目繫盛のルールその21「GIVERであれ」【創業組が嫉妬する2代目マネジメント術㉜】

ルールその21 GIVERであれ

GIVE and TAKE が当たり前だと思っていました。

パティシエになった僕は、20代、30代の頃、ギブアンドテイクが当然だと思っていました。今から思えば痛い奴です。

自分はこれだけ頑張っているんだから、自分はこれだけ成果を出したんだから、自分はこれだけ身を削ったんだから、、、、これぐらいしてもらって当然!そんな考えで仕事をしていました。だから、割に合わない事に不満を漏らし、人を羨ましがってばかり。

気持ちばかり先走って、常に結果に満足できない。まあ、ハングリー精神と言えばそうなのかもしれませんし、人生においてどこかで尖っている時間が必要なのかもしれませんが、今思えばしんどい生き方ですよね。

そんな僕だったので、経営理念なんて、なんか口触りの良いこと並べてるけど、結局自分のためのお金儲けなんだから、偽善やん!とハスに構えて見てるって感じで、自分の豊かさと、周囲の豊かさが相反するもののように思っていました。

ですから、マネジメントなんて何にも分かっていません。ミッションやポジショニングなんて夢のまた夢状態で戦術で戦況を覆すにはどうすれば良いのか的な考えで悩み、挫ける日々でした(何が戦略で何が戦術かなんて知りませんでしたし)。

しかも、金持ちは悪いことをして儲けたに違いないなんて思ってました(笑)

そんな僕が経営を深く考えるようになったのは、事業承継をして実際に経営権を持ってからの事です。

GIVERになる事が幸せへの近道

激戦区と呼ばれる競争の激しい地域柄、頑張っているのに付いて来ない従業員、疲れ果てた身体。このまま、こんな不安な気持ちで一生経営するなんて無理、耐えられない。もっと安定した経営観を持たないとダメだ、、、そう思ったのです。

そこで出会ったのがマーケティングです。

マーケティングの基本であるターゲットの設定。僕はこれが間違っているんだと学んびました。
当時の僕は、エルベランで働けば誰でも高い技術を身に付けられて幸せになれる、そんな店にしようと本気で頑張っていました。また、とにかくたくさんのお客様にエルベランの事が伝わるよう頑張っていました。
しかし、そもそもそんなことは不可能なのです。
僕と全く方向性の違うスタッフを僕は変えることが出来ないし、どちらが正しい、間違っているという問題ではなく、お互いに正しい。だから、僕にできるのは僕と同じ正しさを持っているスタッフだけ。
とにかくたくさんの顔も名前も分からない誰かを感動させることは出来ない。僕にできるのは僕がよく知っている僕のお客様だけ。

僕にできるのは、僕が幸せにできる範囲の人だけだから。その範囲をはっきりと線引きするのがターゲッティングなのです。

そのことに気が付いた時、僕の幸せと僕を取り囲む世界の幸せが初めてリンクしました。

僕が僕を幸せにするという事は、僕が幸せにできる人達を幸せにすることで達成される。それが僕のマーケティングの基本であり、僕のミッション経営。僕はこの人たちに対してGIVERになればいいのです!

そうすれば、わざわざテイクを求めなくても自然に自動的に自身に見返りが返ってくる。そして、自分が豊かになれば周りも豊かになる。そんな正のサイクルが出来上がってくるのです。

「GIVERであれ」

その意味が理解できれば、あなたのビジネスはあなたの望むように成長を始めます。

創業組が嫉妬するような2代目マネジメント術で豊かで幸せな人生を送りましょう!

エルベラン2代目オーナーシェフ 柿田衛二


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