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ここから先は未知の世界。気持ちはトム・ソーヤの冒険
高尾山に行った時のいつものパターンはこうだ。
当然の様にケーブルカーかリフトで高尾山中腹まで登り
1号路の塗装された快適な道を歩く。
そして男坂の108段の階段をヒ〜ヒ〜言いながら登り、息も絶え絶え
パワースポットの薬王院でお参りをして下山する。
もちろんケーブルカーかリフトでである。
しかし、今日の私は違う。
いつもは男坂に向かう為に通過する浄心門前で立ち止まる。
今日は真っ直ぐには行かない。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075130890-miSTcdv2XD.jpg?width=800)
ここからは、右。4号路。
浄心門の向こうは塗装された歩きやすい道。
浄心門の右は、ザ・山道である。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075281104-hCZEXSTOIH.jpg?width=800)
1号路と全く違う様子にビビる。
本当に行って大丈夫なんだろうか・・・
いや、登山するって決めたし、行こう。
無理っぽかったら引き返すのが自分との約束だ。
サクッ
一歩踏み出すと、土の心地良い感触が靴底から伝わる。
気持ちイイ・・・
この決断は間違い無いと感じた。
よし、進もう。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075341011-s5sW1ZdOIu.jpg?width=800)
木の根っこがスゴい。
木々が生きていると実感する元気の良さだ。
向こうから走ってくる人がいる。
噂のトレイルランニングというものか。
わきによけなきゃ・・・と止まると走って来た人がスピードをゆるめた。
「こんにちは」
爽やかな笑顔で挨拶をされた。
「こんにちは」
気持ち良くすれ違った。
この後も何人かのトレランをする人とすれ違った。
トレランについては賛否両論ある様だが、高尾山でわたしが
すれ違った人達はみんな感じの良い人達だった。
そうそう、面白いなと思ったのが山の挨拶だ。
塗装された1号路ではすれ違っても挨拶をする人はいなかった。
それが塗装されていない、ザ・山道を通った時は、ほぼ全員が
「こんにちは」と挨拶をした。
高尾山あるあるなのだろうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075389968-r4jYBP6cYJ.jpg?width=800)
あら、おっきな木が倒れてる。
野生味あふれる景色だ。
あの木にまたいで、スルスル〜と滑り降りたいなぁと思ったが
そんなうまくすべれるもんじゃないだろーよ、と心の中で自分にツッコんだ。
ソロ登山ならではの1人やりとりである。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075435354-vOKNxIV1qB.jpg?width=800)
山と木の間を通る道。冒険っぽい。
こんな道を通るのは東京に住んでるとなかなか無い。
ワクワクしながら山と木の間をまたぐ。
自分の顔がニヤけているのがわかる。
なかなか楽しい。
楽しい山道を進んで行くと4号路の見所、吊り橋が見えて来た。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075490834-clIecUojen.jpg?width=800)
みんな記念撮影をしている。
楽しいスポットだ。
そうだ。吊り橋からの景色を季節ごとに撮ったら素敵かも・・・
と、スマホでパチリ。
![](https://assets.st-note.com/img/1699082044379-R85SZUG3gy.jpg?width=800)
なんじゃこら。
吊り橋から撮った感が全く無い。
なんだかわけわからん写真となって、しばし写真をガン見してヘコんだ。
ヘコんでてもしょうがないので気を取り直し、前に進む。
![](https://assets.st-note.com/img/1699082189362-xoU09GmcFY.jpg?width=800)
吊り橋のあたりはちょっと紅葉していた。
が、まだまだ緑の中を進む。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075708697-hFaOkmDvaX.jpg?width=800)
木の階段だ。
このシンプルさが可愛い。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075574852-J8arfqPwSY.jpg?width=800)
また自分盛り上がりスポット、木と木の間をくぐる山道の登場である。
ちょっと自分が小人になった様で気分はアリエッティである。
楽しすぎる。
1人で盛り上がっていると標識が見える。分岐だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1699075960088-Y1WdM5qC9K.jpg?width=800)
このまま4号路を進むか、いろはの森コースに変えて山頂を目指すか・・・
見ると4号路は一旦、下りなっている。
下った後は登りがキツいパターンかも・・・それはヤダ!!
気分的に下りたくない。登りをしたいのだ。
途中まで4号路を進んだが、分岐の標識まで戻って、進路変更!いろはの森コースに進んだ。
進んだは良いけど、この選択は合っているんだろうか・・・
とりあえず、上に登ってるし山頂には向かっているんだろう。
簡単な地図しか持っていなかったから不安大である。
![](https://assets.st-note.com/img/1699076027997-VLoQr8MF4u.jpg?width=800)
カワイイ木の階段が見えて来た。
テンションあがる。
山頂は多分もう少しのはずだ。
けど、後どれくらいなんだろう?
やっぱりもう少し詳しい地図が欲しいかも・・・
自分が今、山頂からどの位置にいるのかわかんないのは不安だ。
なんか人生に似てる。
自分の今いる場所がわからないと、不安になる。
このままでいいのだろうか。今、私が立っているところは本当に自分が望んでいた場所なの?
わたしが今、本当にしたいことは何?
ぐるぐるといろんな考えが浮かんでは消える。
何でいきなりこんな考えに至ったんだろう。
黙々と歩くとなんかどんどんどんどん心の奥深くに・・まるで自分を知る旅に出るようだ。
登山の真髄ってやつだろうか。
そう思っていた頃、視界に大きな建物がうつった。
![](https://assets.st-note.com/img/1699081357086-rvAZBye3ap.jpg?width=800)
あれは・・・
山頂のすぐ下にあるというトイレだ!
てことは、あの先は山頂だ!!山頂のはずだ!!
さっきまでの真髄なんたらは何処へやら。
ワクワク気分で先を急いだ。
*私が行ったのは10月20日なので、今の高尾山の紅葉は
もう少し赤くなってると思います。
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