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結婚生活継続から離婚に向けて舵を切る

夫は離婚調停の主張書面で、離婚したい理由を性格の不一致、性の不一致、妻の不貞としていた。

性格の不一致は主に「晩ごはん時にテレビを観ていると、出演者に“ハゲ”や“ババァ”や“あの人絶対整形している”と言い、言葉遣いが汚いことが耐えられない」というもので、性の不一致は「性生活がない」という訴えで、妻の不貞は「XX年XX月XX日に帰宅したら、妻が男性と相合傘で帰宅したのを目撃した」というものだった。

正直な話、たかだかこんな理由で離婚を請求することができるのか、と思った。

その後に展開された、夫の言い分も全て小学生の言い訳みたいだった。「借金があるなら建設現場ででも働けばいいと言われた」とか、「妻にハゲと言われた」とか、もう書くだけでちゃんちゃらおかしくてヘソで茶が沸くレベルの戯言を、調停で繰り出してくることに失笑を通り越して脱力した。もう、スライムみたいにぐにゃぐにゃに溶けそうだった。

2022年5月1日に、夫から離婚を切り出された際、夫は「自分には借金が500万〜600万円ある。自己破産を考えているが、今住んでいる物件が資産になることと、配偶者に収入があると自己破産できないので、別れてほしい」と離婚したい理由を述べていた。

調停の際の申立書と、私への説明が違いすぎる。悔しいのは、こちらがどれだけ本当のことを調停員に伝えたとしても証拠はなく、法的書類に則って作られた調書が正しいとされてしまうこと。「離婚したい」という意思があり、調停員に気に入られてしまえば、理由も、どちらに責任があるかという話もどうでもいいのだ。

調停員が“離婚の帰責性(どちらに責任があるか)”に興味がなく、かつ、認めてくれないため、婚姻費用の減免について望むのは絶望的となった。

離婚調停が始まって半年が経とうとしていたが、離婚理由についての話し合いは、弁護士を変えても遅々として進まなかった。

意図せずして、時間のばしになった。弁護士を変えてニ度ほど調停が行われたが、資金難であるはずの夫はちっとも折れてこなかった。

そこで弁護士が「時間稼ぎをするだけ、奥さんが婚姻費用を多く払わねばならなくなる。その上、ダンナさんからは“何がなんでも奥さんから金銭を引っ張ってやろう”という強い意思を感じる。このまま争っても、ダンナさんが折れて金銭面の交渉をしてくることはないだろう。……ということであれば、早めに決着をつけて(離婚して)しまった方が金銭的な痛手が少ないと思われる」と言い出した。

私もいい加減決着をつけたいと思っていたところだったので、離婚に応じる方向で進めていくことになった。


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■「借金があるなら建設現場ででも働けばいい」という発言
借金があると言われた時、私は「結婚生活を続けながら、借金を一緒に返していくという選択肢はないのか」と夫に聞いた。夫は「ない」と即答した。

続けて私は「借金を返すためにプログラムの下請けの仕事を増やすとか、働ける能力、時間、体力があるのだから、自社サービスの開発だけじゃなく収入を増やす仕事をしたらどう?」と提案した。夫は「下請けの仕事は即時入金じゃないし、そもそも好きな仕事以外やりたくない」と頑なに働くことを拒否した。

そこで私が「借金があるんだから、そんなことを言ってる場合じゃないでしょ。借金返済のためにお金を稼ごうと思ったら、建設現場とかで働けばすぐにお金になるじゃない」と言った言葉尻を抜き出して、夫は「建設現場でもなんでも働けと強要された」と調停員に泣きついたのだ。

■性格の不一致について
家でリラックスしてごはんを食べながらテレビを観ていて「あの人絶対整形してるよなー」と言うのって、問題あるのだろうか……。
ちなみに「ハゲ」ではなく「あの人たぶんカツラだー」だし、「ババァ」と言ったシチュエーションがわからない……。

■性の不一致について
たしかに、不妊治療が失敗してからは性生活はなかったな。しかし、実家で私を擁護してくれなかったり、普段から私にかける言葉などを見て、男性としての魅力を感じることができなくなったしまったというのも大きい気がする。

■妻の不貞
相合傘ってwww
なんの証拠もない上に、相合傘って(再)www
やましいところがないから、全く覚えてないんだけど、もしかしたら、傘を忘れて同僚の傘(会社から駅に向かう道中に私の家がある)に入れてもらったことがあったかもしれない。……でも、その程度だ。

もし万が一、不倫していたとしたら、恋人と一緒に帰宅するなんて、そんなリスキーなことしないよね。そう思わない?


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