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【軽貨物】運転席で泣いて#02_UNCONTROLLABLE-制御不能(前編)

▼概要

閲覧頂き誠にありがとうございます。
ドラトーク運営、note担当:濱田 崇裕(ハマダ タカヒロ)でございます。

今回の記事は、運送業におけるドライバーの「体験談」に関する発信でございます。

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この「運転席で泣いて」というコーナーでは、我々の想定を遥かに超えるクレームを量産してきた配送ドライバー達を紹介していきます。

「運転席で泣いて」というコーナーでは、読者様に誤解を抱かせないために本コーナーの趣旨を記載した記事を公開しております。
以下記事の「▼本コーナーをお読みになる前に」という見出しは、必ずお読み頂きたく存じます。

運送業界に所属する私は本当に日々面白く過ごさせて頂いております。

今後この業界に参入を予定されている方々のためにも、軽貨物運送事業のありのままを発信することで、本コーナーの役割を果したく存じますので、何卒本コーナーを暖かく見守って頂けますと幸いでございます。

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▼ドライバー紹介

それでは、早速エピソードを語って参りましょう。
今回の出来事が起こった舞台は、弊社が現場を構えております豊洲市場でございます。

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今回主役となる配送ドライバーの情報は、以下です。

ドライバー情報
・コードネーム:競馬ん(けいばん)
・年齢:50代
・業務内容:鮮魚などの水産物の配送
・特徴:すぐにサボる、じっと出来ない、全然話を聞かない
・好きな競馬新聞:日刊競馬

・備考:自分の都合でしか動かない、荷物を大切に扱わない


▼「競馬ん」との出会い

コードネーム:競馬ん(以下、「彼」と呼称します。)は、即戦力が欲しくて採用した方でした。

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当時、新しいコースが追加される予定のため採用活動を行っていましたが、弊社の現場は取扱貨物は生鮮物で、かつ総合的に物流業務の請負を行っているため、その業界の経験者を求めておりました。

そんな中、出会ったのが彼だったのです。
豊洲市場内だとドライバーの年齢が高齢なことは普通で、彼は大手の仲卸で配送員として働いていました。
彼はコロナウイルスが蔓延した影響で業務委託契約を切られたとのことで、新しい請負先を探されておりました。

面接した結果、唯一の経験者だったというのもありますが、候補者の中で最も明るく元気で、一生懸命に頑張って頂けそうだったので、使用期間を1ヶ月設けた上で一緒に働くこととなりました。

「一緒に頑張っていきましょうね!!」と声を掛けると、「一所懸命に頑張ります、何卒宜しくお願い申し上げます!」という新撰組ばりの返事が返ってきたのは、今でも良い思い出です。


▼研修1日目

というわけで、早速研修が始まりました。
研修1日目から、早速経験者としてのパフォーマンスを発揮してくださりましたね。

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弊社は水産仲卸業者様から物流の設計から業務改善・効率化など全てを請負っております。

特に鮮魚流通に関わる以下の業務を現場のドライバーさんにやって頂きますが、以下①〜③に関しては水産業務経験者の方がやはり慣れており、流石の一言に尽きる仕事っぷりを魅せて頂けました。
・①検品
・②仕分
・③梱包
・④配送・集荷・返品対応

現場からの評価もよく、一緒に働けて本当によかったと思っており、採用は大成功だと確信しておりました。


▼研修2日目

さて、翌日の研修二日目ですが、このあたりから彼の本領を垣間見ることになります。

③梱包の業務において、私は彼に「すみません、包材(梱包するための容器や資材)を取りに行って頂けませんか?」とお願いをしました。
彼はめちゃくちゃ元気良く、「はいっ!!」と返事をし、彼の配送車両で指定した場所に包材を取りにいきました。

しかし、彼は全く戻ってきません。
徒歩5分くらいの箇所に包材を貯めている場所があるため、その場所を確認しにいくと、彼はいらっしゃいました。

おや?運転席を覗いてみると、彼は何やら全力で集中していますね。
「日刊競馬」という競馬新聞を読み込み、耳にボールペンを掛け、次のレースの分析を徹底的に行っていました。

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あのコテコテの賭博師の姿形を見た時、私は阪神競馬場でいつも「俺の全てを賭ける!!」と言ってしぶとく生き残っている知り合いのお父さんを思い出しました。
彼と知り合いのお父さんは、全く同じスタイルでした。
強いて言えば右手にワンカップ、左手にビーフジャーキーが搭載していた知り合いのお父さんの方が、一枚上手ではあるでしょう。

とりあえず、競馬に全集中していることから私に気づいていない彼に、「まあ、研修二日目やし、緊張とかもあるやろな...」と思うことにして、優しく声を掛けることにしました。
「競馬ん(けいばん)さん、次のレースに賭けてるんですか?」
「そもそも研修期間にサボってるようなら、馬も優勝しないっすよw」

すると彼は、「やってもうたぁ....しもたぁ...」という顔をしながら、色々と弁解をして下さりました。

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「包材は積みましたか?」と伺うと、「いいえっ!積めてませんっ!」とめちゃくちゃ気持ちのいい返事が返ってきました。
不覚にも笑ってしまいましたが、次はもう笑わないと誓います。

いや、「本当に勇気があるなぁ」と感心しておりました。
研修二日目の新人が、研修をサボって競馬に熱中できるでしょうか?
いや、できませんよね普通。
彼からは、常人ならざる何かをひしひしと感じておりました。

その後はしっかりと見張って、無事に研修を終えることができました。
ちなみにですが、翌日の研修3日目の朝の挨拶時で何故かやつれており、「昨日は飯を食ベてないので...」と仰っていました。
研修2日目にサボってまで努力を費やした競馬には、負けたということだけはわかりました。

いやー、この時はまだ彼を信じておりましたね。
「まあ俺も、昔はよくサボってたしなぁ...」と思い出に浸りながら、彼に対して前向きな気持ちで接しようと思っておりました。


▼さいごに

今回の記事はいかがでしたでしょうか?
少し長くなりそうだったので、一旦切らせて頂きました。
次回は、研修三日目と最終研修日に関して記載していきますので、引き続きお読み頂けますと幸いです。

本記事が配送ドライバーの皆様にとってのお楽しみとなり、お役に立たてたのであれば幸いでございます。

ドラトークでは、もっと面白い投稿やお役立ち情報が掲載されておりますので、一度利用してみて下さい。

皆様と一緒に軽貨物運送業界を盛り上げて、ドライバーに就業される方の幸福度を上げていきたく存じますので、応援を何卒宜しくお願い申し上げます。

今回は以上となります。
閲覧頂きありがとうございました。

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