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【読書記録#6】『厨房の哲学者』

朝の情報番組、「羽鳥慎一モーニングショー」で紹介されていたので購入。
著者の脇屋友詞さんが、中学生からお父さんに命じられた形で中華料理店で働くことになり、そこから中華料理の道を究めるという内容のエッセイ。

多くの人は、自分の夢や職業について、なりたいと思ったものを志していく。実際なれるかどうかはさておき、自分の意志でなりたいものまでの道筋を決めていく。だから若いうちはどんなものにでもなれる、そんなことを考えてしまう。

しかし脇屋さんは違った。易学者(簡単に言うと占い師みたいなもの)として働くお父さんが、食の神様がついているとし東京で食べに行った中国料理屋に著者を働かせることに。

最初はやりがいもなくただただ鍋洗いの作業をこなすだけで、時折お母さんにも愚痴をこぼしてしまうような状態だった。しかし「3年は続けなさい」というお母さんの言葉と、休日のスキー場で出会った「この道より我を生かす道なし。この道を歩く」という言葉によって、心機一転中国料理と向き合いながら働くようになる。

詳細は読んでほしいため省くが、結果的に中国料理の歴史を早めたとまで言われる料理人として大成することになる。

この本はエッセイでありながら、自己啓発本のように自分もがんばってみようと思える気になる、力強い本となっている。仕事に対する向き合い方は今後の人生において非常に生きてくるので、繰り返し読みたい本になった。

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