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note×standfm なおちゃん先生コラボ配信 振り返りの巻🐶欲望/報酬/期待値コントロール/万物斉同について


皆さま、如何お過ごしでしょうか?

2月も9日目でございますが、どんな書籍をお手に取っておりますでしょうか?

私の住む地域は立春を過ぎたあたりから気温も高く穏やかな天候が続いており外で日中、読書をする時間を持てており幸せです。

手元にはヘルマン・ヘッセ「荒野のおおかみ」がございます。

ヘルマン・ヘッセ/Wikipedia


この作品を読んでいるとヘッセ自身の内面の宇宙を旅することになります。主人公のハリ-・ハラ-の様に、今の置かれている状況やコンテクストに馴染もうとする自分と一方で、その生活から逃れたいという衝動を抱え込んで抑圧を抱え込んでいる小さな自分。

超人と末人、此岸と彼岸、夢と現実、獲得と喪失、生と死、集合と離散、
戦争と平和・・・


二項対立しながら無限分岐する世界にあって、真実を語るアウトサイダーの道を私自身で模索して行きたいと思います。


               * * *




──── さて、今回は先日、stand.fmでコラボ収録をさせて頂いた内容を振り返りたいと思います。

コラボのお相手は・・・

横浜で15年以上犬の保育園の先生をされていらっしゃいます、なおちゃん先生です。約1時間お話させて頂きました。

【なおちゃん先生の番組はこちら】



なおちゃん先生のとのコラボ収録はこちら👇

教えて❣️スタエフ・プロの人💛VOL.9

この企画はなおちゃん先生の番組の名物企画ですが、ある領域に精通しているとなおちゃん先生が考えているお方を毎回、ゲストに読んでコラボLive、コラボ収録をするという企画でございます。Vol.9ということでお誘い頂き、行って参りました~


──── コラボ内容を振り返る

・自己紹介
stand.fmをはじめるきっかけ
・読書術研究家という名前について
・番組構成
・読書をするときのこだわり
・選書について
・挫折本について
・伝えたいメッセージ

・・・と(汗)
たくさんお話をさせて頂きました。

改めて、このコラボ収録での気づきも多かったので、私の番組のトップに固定配信として自己紹介を収録し直して固定致しました👇

【自己紹介の配信はこちら】


今月5日でstand.fmの配信を開始して35ヶ月目に入りました。

配信のきっかけは知人に「こんなのあるよ」と言われたことでしたが、
ここまで正直続くとは思いませんでした。


配信当時は数日配信が空くこともあり、書評の様な一方通行の配信でしたが、いつの間にか・・・レターやコメントが入る様になり、番組という閉ざされたミクロコスモスから番組の広大なマクロコスモスへと旅立つこととなりました。


──── 番組について

なおちゃん先生には子育て×読書術研究家という名称についてもご質問を頂きました。これまで、番組名やアカウントの名称も一度も変更したこともなく、気の赴くままに毎日、何か一回は呟こうと活動を続けているところでございます。

我が家には二人の娘がおります。
娘たちの成長を見守りながら、読書をするおじさんという設定でございます。

自分のネーミングセンスにはキルケゴール並みに絶望する訳ですが、私の自主研究テーマが「人間を動かすもの」「人間の根源説明でもある欲望について」でございます。

セーレン・キェルケゴール/Wikipedia



──── 私の番組は自分の欲望欲望し、その欲望を自分に対して投げかけるという非常に分かりづらく、万人受けしない番組でございます(汗)
自らを的として自らを射るという弓禅一如・・・読禅一如的に語りかける形式で日々の読書体験を通じて自分に向き合うということを続けております。


オイゲン・ヘリゲル



──── シングルタスクとマルチタスクについて

私はあまりマルチタスクが得意ではないので、一日を通してほとんど、同じ様な時間帯に同じ様な活動をしております。

それを「小さな習慣」と考えておりますが、こうありたい!という願望が私にもございます。
願望の手前方向にある「気づき」があり、このの部分を照見するようにしております。以前にstandfmの配信の中でAtomic Habitsについてお話したことがございます。


Atomic は「原子の」という意味ですが、そこから転じて「ごく小さな」といった意味の単語です。


──── ジェームズ・クリアー式 福利で伸びる1つの習慣

タイトルのAtomic Habitsは「ごくごく小さな習慣」という意味になりますが、良い習慣を身につけ、宜しくない習慣を断ち切るためのアプローチを方法が書いてある書籍です。

その中に・・・

「きっかけ」→「欲求」→「反応」→「報酬」というフレームが出て参ります。

どれも重要なステップではありますが、自分がどんな事に反応し、喜びを感じているのか?或いは、どんな事に悲しみを感じるのか?ということに向き合う様にしております。

そして、「欲求」というのは・・・最初の「きっかけ」に自らの力への意志で自発的に「意味」を与えた時に沸き起こると考えますと、この「きっかけ」をどの様に捉えていくかで、到達できる地平も変わってくることになると思います。

ニーチェ/Wikipedia
一切の存在者を思考可能なものにしようとする意志


──── 見えてきた力強い「地平」に対して、「みずから」そして「おのずから」持続的な連続運動を行っていくわけですが、最後に登場する「報酬」という概念も個人的にはとても大切にしたいと思っております。

どういうことか?

それは・・・
「報酬」というのは、「犠牲」の向こう側にあるということなんですね。
こっちとあっち、現世常世ハレ現実界象徴界と・・・反応は常に報酬に先立つ訳でございます。



──── ジャン=ポール・サルトルはかつて「実存は本質に先立つ」と考えており、或いはエリック・ホッファー「遊びは労働に先立つ」という洞察を提出しております。


ジャン=ポール・サルトル/Wikipedia


エリック・ホッファー/Wikipedia


そして、贈与には必ずプレストーリーがあり先行する贈与がある。
この先立つものに力強い眼差しを向けることを大切にしたいと思います。

私であれば、なぜ、読むのか? なぜ、語るのか?

コンテンツの内容には決して満足は出来ませんし、1つのコンテンツに60冊程度のエッセンスを込めたいと常々思いますが、残念ながらその道は一大迷妄である、虚構であるように思えて参りました。

期待値コントロールとは言いますが、自分の欲望を飼いならすことは「理性」という聖剣を持ってしても容易では無いように思います。




──── かつて、古代ローマの政治家、ルキウス・アンナエウス・セネカ
次の様に語っております。

セネカ/Wikipedia
「貧しさは持たないことではなく、もっと欲しがることである」

生きている限りは欲望とうまく付き合う必要があり、自分の欲望をそっと見つめながら日々を過ごしておりますが、欲しがること全てを「悪」だとは個人的にはあまり固定的に捉えない様にしたいと思っております。



──── アメリカの臨床心理学者であるフレデリック・ハーズバーグは、二要因理論で「仕事における満足と不満足」について衛生要因動機付け要因の2つがあると提唱しております。

ハーズバーグ/Wikipedia


動機付け要因とは?

仕事の満足に関わるのは、達成すること、承認されること、仕事そのもの、昇進などです。これらが満たされると満足感を覚えますが、一方で欠けていても、職務不満足になるわけではないんですね。

では、衛生要因とは?

仕事の不満足に関わるのは、会社の方針や管理手法、給与、対人関係などです。これらが不足すると職務不満足を引き起こすとされております。
満たしたからといっても満足感につながるわけではない。単に不満足を予防するくらいしか意味を持たない。

子育てをしているといつも思いますが、本人に動機がないと全く動きません。ですので、この動機が醸成されるように観察したり、距離を置いたり時には一緒に「となりのトトロ」を観たり。




自分の内なる賢明なもう一人の自分との対話や、或いは複数の分人たちとの脳内会議によって自分の内発的動機に向き合うことで、本当に伝えたいことや読書体験から得られた洞察を共有出来るような知識を智慧に・・・という私の番組の裏テーマを追求して参りたいと思います・・・

ハンナ・アーレント「人間の条件」で仕事の帰結は「使用」にあるというとても鋭い洞察を書いております。労働の帰結が「消費」であるのに対して
「使用」でございます。

ハンナ・アーレント/Wikipedia


自分の「仕事」で誰かの何かに貢献できるように、持続的な開かれた読書と閉ざされた読書体験を同時に行える様に、引き続き思索を深めたいと思います。


──── 荘子は「万物斉同」と語っておりますが、それは・・「善悪」「真偽」「美醜」と・・・

日々、知覚して認識を下しているしているこの人間の認識というものは
多分に相対的なものに過ぎないと思う訳でございます。


荘子/Wikipedia


すべての存在に優劣はなく同価値である。
大きいも小さいも、多いも少ないもそこに優劣をつけるから、
執着が生まれ無明に支配される様に思います。

対立構造から超飛することで、或いは純粋な意識としての未分化の状態へと
香ばしい喪失感を伴いながら退行することで、何か遊戯三昧として、
すべてをフラットに同じ地平で見届けることができように思います。

二項同態絶対矛盾的自己同一については引き続き読書体験から掘り続けたいお題ですが、時々、掘った穴を戻ってみて、ところで何で掘っているんだっけ?に立ち戻りながら思索に耽りたいと思います。

今回はコラボ収録後に改めて気づいた点や私が向き合いたいことについて
徒然なるままに、想いを書いてみました~


ここまでお読み下さり、有難うございます。
番組へのご意見、ご感想下さればと思います。

有難うございました~



              * * *



──── ここからは毎度の宣伝でございます。

読書術研究家の日々の活動👇

【stand.fm 子育て×読書体験ラジオ】
→ 2020年4月5日~配信をスタートしており本日(2023/2/9時点)で1,254本の音声コンテンツを配信しております。番組開始から丸2年を経過し、現在は35ヶ月ほど継続して参りました。
リアルの場ではお会い出来ない方ともゆるい弱い繋がりが持てて、毎日刺激的な日々を過ごしております💡


【Spotify 子育て×読書体験ラジオ】


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読書全般にご興味ございましたら、是非、お立ち寄り下さい。


ブリア・サヴァラン教授/Wikipedia
どんな「書籍」を読んでいるか言ってみたまえ、君がどんな人か
言い当ててみせよう。

またのご来店、心よりお待ちしております。有難うございました~


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