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とある日常の…

仕事終わり…。



外はザーザーの雨。
時々あられ交じりで
バチバチって音もした。

風は強くて
思わず身体が
ぎゅってなるくらい冷たい。

フロントガラスいっぱいの
曇り空で薄暗い。



なんだか
青空が恋しい。
お日様が恋しい。

日向ぼっこで
ほかほかになりたいのに。



そんな気持ちだった。



あなたが好きなのにしたよ。



そう言って母は
帰ってきた私に
ロールキャベツとチーズケーキを
用意してくれた。



トマトスープの
甘酸っぱいロールキャベツに
とろとろのチーズがけ。

いつものお店の
濃厚なチーズケーキ。



あつあつで
ほかほかで
美味しい。

ほっぺたがふくふくして
幸せだと言っている。



今日が
ほかほかの天気だったら
こんなに美味しかっただろうか。

今日が
お休みの日だったら
こんなに美味しかっただろうか。



まるで
今日の夕ご飯を盛り立てるような
シチュエーションだったとしか
思えなかった。



そして
ふと顔を上げると
私の顔を見て
母が穏やかに笑っていた。



今日の幸せ。
日常の幸せ。