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【AI分析で解明】できるセールスパーソンが商談時に「よろしくお願いいたします」と言わない2つの理由

商談のはじめに「よろしくお願いいたします」といってしまうセールスパーソンは多いのではないだろうか。
しかし、AIによる分析の結果、「よろしくお願いいたします」の代わりにある言葉を使うと成約率が上がることが明らかになった。
本記事では、シリーズ累計18万部突破の『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』著者の越川 慎司氏から、トップ5%セールスパーソンが実践している商談開始時の一言を学ぶ。

※記事中の用語説明
5%セールス=3年連続で目標達成し続けて、かつ社内の営業成績がトップ5%に入っているセールスパーソン
95%セールス=5%セールス以外の一般セールスパーソン

「よろしくお願いします」で商談を始めてはいけない2つの理由

現在は、「お客様は神様です」という時代ではありません。
セールスも顧客が抱える課題に共感し、顧客と一緒に解決策を考えていくことが求められる、 「共感・共創」の時代です。
5%セールスのオンライン商談の様子を記録・分析したところ、彼らの多くは、既存顧客と商談する際の冒頭に「よろしくお願いいたします」と言わないことが分かりました。

①対等な関係性を築く

一つは、関係性の確認です。
商談で開口一番、 「よろしくお願いいたします」という敬語を使うと、上下関係がはっきりしてしまうので、あえて避けているのだと、ある5%セールスは言っていました。

また、物流会社の5%セールスはこう発言していました。
「顧客とは上下関係ではなく、対等な関係にしたい」
「上下関係がはっきりしてしまうと、無理な要求をされたり、解決を丸投げされたりなど、 顧客の言いなりにならざるを得なくなり、十分な利益を確保できないまま時間を奪われて しまう」

②プレッシャーを与えない

2つめの理由は、相手にプレッシャーを与えるからです。
顧客側、つまり商談相手に調査した際、こうおっしゃる方がいました。
「よろしくお願いいたしますと言われると、契約をお願いされているように感じて、売り込まれているのではないかと一歩引いてしまう」
共感・共創関係であることを意識して交渉の席についているのに、一方的に「お願い」 されてしまうと違和感を覚えるのだそうです。
セールスは「おはようございます」や「お世話になっております」といった挨拶と同じ感覚で「よろしくお願いいたします」と言っているのに、顧客には違った捉え方をされて しまうことがあるようです。
そのように捉えられる可能性があるのであれば、避けておいたほうが得策です。

「よろしくお願いします」の代わりにトップセールスが使っている言葉

では、5%セールスは何と発して商談をスタートしているのでしょうか?
録画・録音データを分析したところ、「感謝・ねぎらい」からスタートする確率が95%セールスよりも2・4倍も多かったのです。

「暑い中お疲れさまです」
「本日はお時間いただき、有難うございます」
といった発言が多く、無意識に相手の気分を高めて対等な関係を築こうとしているように思えました。
こうした「感謝・ねぎらい」によって成約率に直接影響を与えたかは分からないものの、成果を出し続ける5%セールスに共通する習慣であることは事実です。

さらに詳しく知りたい人は

『AI分析でわかった トップ5%セールスの習慣』では、著者の越川慎司氏が800社、2万1000人の営業職をAI分析で徹底解剖して解明した、"再現性の高い"行動ルールをまとめています。
気になる方は是非読んでみてください。

〈目次〉
第1章 顧客との「すれ違い」はなぜ起こるのか?
第2章 5%セールスの意外な共通点
第3章 95%セールスが良かれと思ってやってしまうこと
第4章 5%セールスのシンプルな思考と行動
第5章 5%セールスは周りを勝たせる
第6章 オンライン商談の成約率をアップさせたアクション
第7章 5%セールスの習慣を実践する方法

著者について

越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役CEO
国内外の通信会社勤務を経て、2005年にマイクロソフト米国本社に入社。のちに日本マイクロソフト業務執行役員としてPowerPointやExcelなどの事業責任者。2017年に働き方改革の支援会社であるクロスリバーを設立し、メンバー全員が週休3 日、複業(専業禁止)を実践。800社以上の業務改善、会議改革や事業開発を支援。講演・講座は年間400件以上で平均満足度は94%。
著書に『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(小社刊)、『仕事ができる人のパワポはなぜ2色なのか?』(アスコム)、『17万人をAI分析してわかった いやでも成果が出る考動習慣』(アチーブメント出版)、『29歳の教科書』(プレジデント社)など多数。

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