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心が壊れた場所に戻る勇気

2023年3月27日(月)pm6:08


「報道の現場に戻りたい」


ここ1カ月くらいで浮かんできた気持ち。

最初のきっかけは母親の言葉だった。


「やりがいがある仕事だっただろうし、
どんぐりに合ってたと思うよ」


唐突だったから驚いた。

というか、
この期間何が私にとって地雷になるのか探り探りで
言葉を選びながら話しているようだったから、
回復してきた私を見て久々に
私の仕事に言及したのかもと思う。


それまで、
自分の心と体を殺した場所に戻ることなんて
考えることすらやめていた。


ただ最近、折に触れて考えることがあった。


実家に帰ったとき。

なるべく仕事や夫との関係に触れまいとしていた
祖父が2人でいた時に最後に聞いてきた。


祖父『仕事はまだ行ってないんか?』

私「行ってない」

祖父『もうニュース作る仕事はしないのか?』

私「しないと思う」

祖父『体が資本やからな。

   ただ誰にでもできる仕事じゃないからな』


”誰にでもできる仕事じゃない”


その言葉を聞いて就活で自己PRに書いた言葉を
思い出した。


「”できる”ことじゃなくて”やりたい”ことがしたい」


そう言ってとにかく苦しい就活を乗り越えて
記者になったんだった。



そんなことを考えていると、
中途半端に報道を離れたことに対する
後悔が湧いてきた。

まだ私が知りたいことも、
視聴者に届けたいことも、
技術的に学びたいこともたくさんある。


やり残したことがまだまだある。



その後、私が新しく趣味として始めた
ネイルがきっかけで元々一緒に働いていた人が
たくさん家に来てくれた。


もちろんお世辞は含まれているだろうけど、
みんなが「帰ってきてほしい」と言ってくれた。



そして私の親愛なる同期の存在。


一人が転職することになった。

理由はこの職場でできることに限界を感じた。
新しい場所でステップアップしたい、と。


彼女は同期だが、年齢は3つ下。

不安を漏らしながら新しい挑戦に臨もうとする姿は
本当にたくましいと感じた。


以前までは頑張っている姿を見たり、
しんどそうな話を聞いたりすると
「やっぱり無理だ」と後ずさりしていたけど、
今は背中を押されている気がした。


もう一人の同期に気持ちを話してみた。

するとこう返ってきた。

『正直、どんぐりが休んだ1年間で
報道の状況が大きく変わったとは言い難い。

相変わらず忙しいし、任されることばかりで
自分のやりたいことがおざなりになることも
しばしばある。

でも、俺はこれがやりたい、これをやるんだって
気持ちを忘れないようにしながら仕事してる。

だから、報道に戻るという選択を反対はしないけど
1個これをやるっていうのは
持っておいた方がいい』


3カ月前に同じことを言われていたら
きっと心の火は消えていたと思う。

でも、今回はそうではなかった。



「声なき声をひろう」

入社した時、そして精神保健福祉士を
志そうと思った時も抱いた目標。

これを忘れない。


もっと明確な目標、ゴールはもう少し時間をかけて考える。

今はまだない。



ただこんなかっこつけたことを言いながら、
現場に戻ったら「しんどかったー、やっぱ無理ー」
ということになる可能性だって大いにある。


それはそれでいいと思う。

自分の心に従って動けたということが、
私を成長させる。



もう一度挑戦してみようと思えたこと。

できることからやりたいことに
気持ちがシフトしたこと。

心に負荷をかけないようにする段階から、
負荷を見極める段階に入ってきたこと。



改めてだいぶ回復したように感じる。

17日の診察も、きょうの産業医と上司との面談でも
雰囲気が大きく変わったと言われた。

うれしい。



とりあえず、
4月からリハビリ出勤をすることになりそう。

リハビリ出勤は報道部ではなく他の部署。

12月の1度目のリハビリで心が折れたという
前例があるので、それなしで復職を認めるのは
難しいということだった。

そりゃそうだ。

でもそうやって、突っ走ろうとする私を制しつつ、体を第一に考えて調整してくれるのは
大変ありがたい。


今回そんな心境の変化を上司に伝えるために、
自分の休職期間を何となく思い返してみたけど、
休んでいることに対する罪悪感とか
腫れもの扱いされることに対する恐怖感とか
ほとんどなくなったな、と思った。

なくなることなんて私の性格上ありえないだろうと
思っていたけど、ちゃんとなくなった。


家に来た人が私の家でやったネイルを自慢しまくっているという話を聞いて
前だったら内緒にしてねと言っていただろうし、
そもそもばらされるリスクを避けるために
家に呼んでいなかったと思う。

『そんなことやる元気あるなら仕事しろ』と
思われるんじゃないかと思っていたけど
今は全然気にならない。


あと、腫れもの扱いに関しては
むしろ有効利用してやろうとすら思っている。

私心の声「パンクが怖いから
     あまり仕事受けたくないです」

⇔上司心の声『またパンクして休んだら厄介だから     
       あまり仕事を与えないでおこう』

これが成立すればこっちのもんだ。



そのくらいの気持ちで働こう。

仕事のために生きるんじゃない。

生きるために働くのだ。



久しぶりに書くからか、頭に浮かんだ思いを殴り書いたような文章になったな〜。

でもこれが今の私。


ご愛嬌〜

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