見出し画像

国際航空スケジュールと飛行ルートのデザイン - 夏と冬 +

 アパレル関係の人などは、"SS"とか”AW”とかの表現を用いることが多いのでしょうか🤔 ⇒Spring/Summer, Autumn/Winter の頭文字ですね。

 今回の話題は表題の通り。

 航空分野における【冬と夏】の境い目はあるのでしょうか?

◆トップ画像はLUXEMBOURG空港✈でのショット📷 旅客ターミナルはこのように”こじんまりと”した空港で、当時はこんな風に地面歩行でした👟
逆に、全便、国際線です! --- 自ずとそうなりますね😉

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 冬季/夏季と言えば、航空ダイヤ✈
 毎年【3月の最終日曜日から夏季ダイヤに/10月の最終日曜日に冬期ダイヤに】という世界ルールです。

 「サマータイム⛵に合わせた変更!」と思ったかもしれませんが少し時期がずれています。
◆ヨーロッパ - Summer Time
◆カナダ/アメリカ - Daylight Saving Time
の期間は互いに異なるようですし📖  

※参考ページ

 

 本件の日付の決定根拠については一旦曖昧にしたままで🤣、

切り替える/見直す理由

という側面に注目してみましょう☝

 

 【旅行シーズンなど旅客搭乗ニーズの季節波動に合わせた運航(就航)計画】という要件ももちろん絡むことがありますが、そもそも【発着時刻を見直さなければ苦しい】とのニュアンスが大きいと言えます。
 さて、どういうことでしょうか?

 
 
 以前寄稿した『日本の天気図』に引き続き『気象』関連、となってきました。偏西風(ジェット気流)という名前はご存知かと思います。私たちが想像する以上にそれの影響を受け、「飛行時間が大きく変わる」という大きな要因があります。夏季と冬季とでスケジュールを変えたいというよりはむしろ変えざるを得ない、という、抗えない地球環境🌎に拠るものです。

 
 少し詳しく見ていきます。
 東西方向の中長距離路線で顕著なのですが、〔往路〕と〔復路〕で所要時間に差が出ます。時差は関係なくて、あくまで飛行(所要)時間の話です⏰

 その原因とは何か?を端的に言えば『偏西風』の存在です。
 東方面に向かう場合は追い風にのり、短時間でかつ低燃費で飛行できますが、西へ向かうのには負の条件となります。これの影響力が季節によって差があり、冬場の方がより強いので往復の差が大きくなりがちで、よってタイムスケジュール組みにも関連してきます。

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

《3月下旬の実際の往復飛行ルート例》

西行きと東行き

◆上側 - 欧州からの帰り(KL0867 SPL-KIX)
◆下側 - 欧州行き(KL0868 KIX-SPL)

 平面図での「最短ルート」はどのラインになるのかは示されていませんが、対比することで、明らかにどちらかは”遠回り”なはずだと言えます😣
 西行きにおいては、偏西風を避けるためか、想像より高緯度に回り込んでいるようで、複数要件を勘案して飛んでいる様子が窺い知れます。 ※同一日のものを"flightlader"から抜粋

 

 風の影響力を含め、季節は”なだらかに”移ろうはずですが、それでも無理やり二季?という点は少し気になります。より細かく分けてしまうとなれば何かと面倒が生じてしまう…という想像はし易いですね☝

 偏西風に対する”回避具合”と言いましょうか、「どの程度まで北方へ回り込むか」については、別の日の同一便のルートを連日で対比すれば、【段階的に】という雰囲気が感じられることもあり、興味深いです。

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 そして… 2022年3月。
 例年にはない全く別の事情により、本件のような「基本方針」は適用できなくなっていたりします。
⇒”回避”するため、より南方の中央アジア上空を通過したり、アラスカ方面~北極海へと向かったり、距離・所要時間が多くなっている様子…

 つまり・・・、燃料を多く積む必要が生じます。
 運行コストがかさみます😰

 いやそれだけではくて、(旅客は空席がちなので影響はほぼないと推測しますが)満載のニーズがある貿易貨物が「多くは搭載できないキャパオーバー」という副次的な影響にも及ぶわけです(~_~;)

 物流の鈍化。貨物輸送運賃の高騰。
 貿易依存国日本における物価上昇があるとすればその誘因は複合的なわけです。

 

 今日はアカデミックでしたね📖🤭

 

 

#デザイン思考 #本質 #合理化 #業務改善 #デザイン #コラム #最近の学び #スキしてみて #毎日note #目的 #交通 #情報 #航空 #スケジュール #飛行ルート #夏季冬季 #偏西風

この記事が参加している募集

スキしてみて

最近の学び

【サポート頂く】=【より多くの方に起案主旨を届けたい!との願いを叶えることにお力添えを頂く】 --- 記事のシェア等によって、より多くの方に「記事に触れる機会」が生まれ、過ごしやすい社会がもたらされることが最大の喜びです😍 貴方のお気持ちは起案内容の質の向上に繋げます!