見出し画像

アクセルペダルの改良 +

 工夫改善アイデアに関する”そもそも論”です。
 感心・絶賛する前に、少し考えてみよう💡

 

 『工夫発想に基づく発明品は素晴らしい』というのは真っ当な評価です👑ただ、それがいわゆる【アタッチメント】の類である場合に、本質について考えさせられることがあります。

 もう少し詳しく言えば、
◆今まで無かった物の発明(例:携帯電話) や、
◆既存のアイテムに取って代わったり(例:ビデオテープ⇒BD/DVD)
◆インプルーブメントによって全体的にその物自体が高機能なものになったり(例:カメラ付き携帯電話)する場合
であれば別ですが、
◆既存の物に「これ付けると便利でしょ?」という発想動線
によってデザインされた補助機構的な(に過ぎない)物には、幾分違和感を覚えがちなのです😥

 今回もまた、言葉で表現するのはなかなか難しい着眼点なのですが…

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 夜に撮ったので暗くて見にくいですが、この写真はスーパーマーケットの入り口です。この頑丈そうな鉄柱は何の目的で立てられているか、想像できますか?

 実際に確認取材したわけではないのですが、おそらくは〔自動車の誤発進による突入防護〕が主だと推測します。
 安くないコスト負担になるのでしょう。でも安全追求のためには厭わず、でしょうか。

マルナカ車止め

 

 このような、【万が一事故が起きた場合にも被害を最小限に食い止める目論見】も一つの対策ですが、【自動車側に(予防?)措置を施した】というニュースを見掛けたことがあります。

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 自動車運転の(アクセル/ブレーキ)ペダル踏み間違いを防止すべく考案した、【既存仕様の車のブレーキペダルに取り付けてペダルを一本化する補助具(機構)】というものがあるそうです。
 加速時には、ブレーキペダルの所に位置付けられたレバーを右に動かす、という動作をするとのこと。つまり従来のアクセルペダルの直接的な役割は無くなり、つまり「踏むことはなくなり」ます。

 

 違和感が生じます。それは、

何故、その発想を、既存のペダルそのものの改良へと向けないのか

というところです。【アタッチメント】で補う類ではないように思うのです。

 

 そもそもの『ペダル踏み間違い問題』は、《二つあるから》《それの違う方を踏んでしまうから》、が根底にあるわけです。その機構を再デザインするという「具現化」ではなく、表面の伝達装置部分のみを補助具で取り繕う発想なわけです。

 表面の”結果”だけ見て評価されるようで、何だか残念な気持ちになります。※同類の例は他にも時々あります

 

 また、

根底にある〔ペダルを踏む〕という操作を変えてしまうことの障壁も高いのでは?

とも感じます。
※見方によっては、オートマ車しか乗れない人がMT(クラッチペダルをも操作するマニュアル)車の練習を始めるようなもの

 ”慣れ”だと言うでしょうが、概ね運転に熟練した人が、今まで経験の無いそのような操作が身につくくらいなら、そもそもペダルの踏み間違いもせずに済みそうな気もします。

 

 「対象者」は限定していないようです。メインは高齢者を想定しがちになるのかもしれませんが、それを使う動機は『ペダル踏み間違い防止』ですので運転者全員が対象です。
 すなわち、前述の点も勘案すると、「免許取得講習の段階からこの形式で」が要件になると考えます。

 そのように思考展開するならば、やはり、車の根本機構のインプルーブメントへと向くべきではないでしょうか。

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 広まり方によっては、折角の、生活を豊かにしたり、社会貢献にもなり得るアイデアが、〔策略を含んだ不純なものでは?〕と見えてしまいかねない… 本質をついて上述のような”そもそも話”をすると、そのような批評がどこかから湧き出してきそうです。

 

 「俺、自信ないから」「うちのじいちゃんのには付けておこう」がきっかけですか?もしそう思うのなら、「いつ免許証返納するか --- 今でしょ!?」を認知したことになるのでは?

画像2

 

 

 

 

#デザイン思考 #本質 #合理化 #業務改善 #デザイン #コラム #最近の学び #スキしてみて #毎日note #工夫 #生活 #交通 #自動車 #アクセル #ペダル #踏み間違い #改良 #アタッチメント

この記事が参加している募集

スキしてみて

最近の学び

【サポート頂く】=【より多くの方に起案主旨を届けたい!との願いを叶えることにお力添えを頂く】 --- 記事のシェア等によって、より多くの方に「記事に触れる機会」が生まれ、過ごしやすい社会がもたらされることが最大の喜びです😍 貴方のお気持ちは起案内容の質の向上に繋げます!