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トイレの入り口のデザイン - ナッジ② +

 昨日から、《矢印関連》の再掲記事を特集しています📖
 同様に【足元の地面に示されたナッジ】の例ですが、前回の自動改札機のように「残念ながらほとんどの人がその意図に気付けていない」施しではなく、比較的”明白”です。

 

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 ほんの少しの心掛けや配慮が向けられない人の気持ちを深く理解するのは難しいものです。しかしながら、そのような人に対して、絶妙な力加減で上手に示唆することを得意とする(と評価され得る)専門家・研究者が存在します😲

 今回、公共のトイレの入り口の例を2つ、タイトルに載せてみました。※右側の画像はネットで拾ったものです
 それぞれ、施されている内容、及びその理由(どのような効果が期待されるのか)について、まずは皆さんも考えめぐらせてみて下さい。

 

「お願い事」や「仕向け」といった呼び掛けの類を、直接的な言葉表現を掲示して促すのではなく、言わば”あからさまにせず何気なく”働きかけることで、対象者に「こうしてほしい」という”仕向け”をもたらそうとする仕掛けを【nudge - ナッジ】といいます。〔指や肘で軽くつつく〕という意味の英語です☝

 

 何も気にしなくとも知らず知らずのうちに行動をとる、その可能性を高める という効果をもたらします。強制力は無いけれどこうした方が良いよ、と軽く誘う、そのようなイメージだと思って差し支えなさそうです(*^^)v

 

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 まずはこちらの写真。
 駅構内のトイレへと続く通路なのですが、何度も折れた先の奥まった所にあるようです。見たところ、もしちょうど向こう側から人が来たら少し気をつかう必要がありそうなくらいに狭まっていることが見て判ります。🚻

トイレナッジ②1-2


 となれば、『右側通行』を互いに心掛けていた方がよりスムーズにすれ違うことができそうなので、それを促す目的の【ナッジ】が施されていると言えそうです💡

 

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 次にこちらの例。「文字による促し」にはなっていないものの、先ほどのような「何気なさ」は無く、比較的”強制”感を受けます。🚽

トイレナッジ②2

 この床の図柄を見るだけで明らかに男性用のトイレ🚹だと分かりますね🤭イラストで示された「内部の機能」が二系統に分かれているからです。
 その点を認知していても、女性🚺には理解しがたいかも知れませんが、この要件が重要になってくる場面が時々あるから、このような形での施しがなされているわけです☝

 例えば、市民マラソン大会🏃のスタート会場のトイレでは、短時間に利用者が集中する際に、順番待ちの行列が外にまで伸びていることがよくあります。その場合に、「どちらの利用者の列なのか」については、先頭の様子を見に行かないと知ることができない、という場面にしばしば遭遇します。
 つまり、自分は〔男性用ユニット〕を使いたいだけなのに、実は〔個室用〕待ちの行列であることに気付かないまま黙って順番を待っていたら実は他方は空いていた、という肩透かしを食らうことがあるのです😥

 

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 1つ目の矢印のみの写真のナッジについて紹介しておきながら、続けざまに極端にユニークな例を示したので、「ここまでしなくても…😞」の評価が多数派であると推察しますが、場面によっては意外と高い効用をもたらし得る「強めのナッジ」もあります。上記のような経験をふんだ男性であれば、このデザインの有効性について深く頷かれることでしょう💡
 
 皆さんの身の回りでも同様のデザインがないか、探してみて下さい(^^)/
~このテーマも実例素材が多いのでシリーズ化しています。が!基本的には、世間一般に高評価されがちな事例に対し「それほど効用無いのでは?」と、本質思考に基づく辛口査定をすることの方が多いmy note 着眼ですので、念のため申し添えておきます🙇

 

 また、ナッジとは関係ありませんが、「ドアが無い」という要件について、気になったことはありませんか?
 以下の記事にて考察しています✍

 

 

 

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