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「あり得る」の読み方のデザイン《後編》

 昨日upした《前編》では、
◆『あり得る』の読み方(音としての発し方)は「ありうる」でも「ありえる」でもどちらでも誤りではないけれど、むしろ前者の方の不適合性があるにもかかわらず・・・という思考題材についてお示ししました。

 そこで書ききれなかった拡張発想について以下にて展開します。

 

 元の【得】という漢字が”う”の音を持つのは事実で、それの動詞形・複合語である場合の例:「あり得る」を常に「ありうる」と読む・言う人に関し、ある種の【統一性が崩れる】のもアリかなと思いつつ…🙄

 

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 実は当方、(永らく「ありえる」と統一してきたのですが、)ここ最近は仕事場面において意識的に「ありうる」との発音を適用してみました。
⇒特に滞りは感じず。どちらでも👌だとの実証実験結果であることは予想通りでした。

 それはさておき、やはりどうしても気になる”引っ掛かり”のようなものがあってハギレが悪かったのです。

 

 まず、『Weblio辞書』からの引用です。

うる【得る】
[動ア下二]《本来は下二段動詞「う」の連体形》
①「え(得)る」に同じ。「うるところが多い」「承認をうる」
② 動詞の連用形に付いて、…することができる、可能である、の意を表す。「できうるかぎりの努力」「ストライキは回避しうる」→える

[補説] ふつう連体修飾語として用いるが、改まった表現や古めかしい表現には終止法としても用いられる。

・・・

 「得る」の2文字のみ(単独)で使うなら「える」になるような気がします。つまり、「ありうる」推しの人でも。全体として「える」派に勢力が傾くような🤔

 要件は上記の②。
 【「ある」という動詞の連用形に付いて「あり得る」と形成された場合に、「うる」となりがち】のような気がしたんです。訊いて回ったわけではないのであくまで推測ですが💦

 

 その点を思い描きながら、自分自身はどうなのか・・・

 「得る」の頭に語が付く、「あり得る」以外の語を発音してみました。

《例題》
◆成し得る
◆~し得る

貴方も読んでみてください🔊

 

《当方の回答》
◆なしえる
◆~しうる

統一感が無い…?    😂😰😱
意外にもこんなところで”ブレ”があったなんて汗

 

なにゆえにこんなことになってしまっているのか🤔 

互いにどこが違うのか。
次のような点がよぎりました💡

《前側にある動詞は何だろうか》

◆成し得る は「成す」
◆~し得る は「する」 ※前に名詞(&助詞省略)?
順に
◆五段活用
◆サ行変格活用
であり、(共に連用形であるものの)似て非なる”し”であることが影響を及ぼしているのかも💡

 

《否定の意味の時にはどうなるか
 もし英語表現してみたら…》

上述、辞書的説明の②
It is possible to ~
これの逆の意味にするならば…

A. It is not possible to ~
A'. It is impossible to ~
B. It is possible not to ~

◆成し得る
◆~し得る
に関し、それぞれ【A.(A'.)B.どれにも充当することができるか】といえば、どこか不適合が生じそう… そこの違いかも🤔

 

・・・結局のところ、自身のブレについては未だにスッキリせず(~_~;)

 

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 仕切り直してガラッと懸案を転換します。

 「できうるかぎり」という語を使う人がいますが、当方は語感が心地悪く全く使いません。意味的にも違和感です。

 

この語からは2つの懸案へと繋がるのですが。

(1)漢字にすると「出来得る限り」

 この語句に関しては、「できえるかぎり」とはなりそうになく、掲題に沿って”答え”を出すならば、使用する人全員が「できうるかぎり」と読む、つまり得という字は”え”ではなく”う”でしかない。

(2)重複感の話

 前掲したように、「得る」だけで〔可能性〕の意味合いを含んでいるように思い、出来る=can / be able to の語と連結してしまうと重複感を抱いてしまうのです。つまり「出来る限り」に留めたい。


 やはり、色々と難しいですね。

 毎度くどくど、《前編》にてもお示ししたように、決して「学者ではない者」として弁えた上で、の、【国語】に領域に関する本質思考でした🙇


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