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上場目前のベンチャー企業から、地方のベンチャー企業で働く人と向き合う挑戦を選んだ理由

本記事は2023年現在、西日本営業部のチームリーダーとして活躍する内村が、以前所属していた配車センター運営企画での仕事を語った「電脳交通ではたらく内村の原点」と言えるインタビュー記事です。(※2023年2月追記)

「もっと自分を成長させたい。もっとできることを増やしたい。もっと社会に大きな貢献ができる仕事をしたい」

そんな強い想いを持ち、ベンチャー企業で挑戦する若者は数多くいます。10月に電脳交通に中途入社した、内村翔太郎もそのひとり。27歳の内村は、新卒で大手人材紹介会社に勤めた後、社員20名程のHR領域のベンチャー企業に転職。事業が順調に拡大し、社員も倍以上となり、上場を目前に控える程急成長していた企業から、電脳交通に転職しました。成長真っ只中のベンチャー企業以上に、自身の成長と社会への価値提供の両面から、電脳交通こそが1番だと感じたからだと内村は言います。その言葉の背景や、自身の描くキャリアについて、話を聞きました。

「働いている人を幸せにしたい」「自分で事業をつくり出せる人になりたい」

この2つが、新卒での就職活動の際、内村が抱いていた想いです。

「自分が働くことの軸として考えているのは、『働いている人を幸せにすること』です。大学進学で期待を持って東京に出てきたときに、通勤時間帯のサラリーマンの疲れ切った表情を見てショックを受けたんです。『人生で長い時間をかける労働をもっと幸せなものにしたい』という想いが根本にあります。

働く人の幸せを、ひとりにフォーカスして支援できる、『明日仕事に行きたくない』と思う人に、別の理想の環境への転職を支援できる、人材紹介のエージェントを志望しました。特に、企業と求職者の両者が大切にするものを知って支援したいと思い、企業と求職者の両面で関われる企業を選びました。

当時求職者の方には『転職しない方が良い』と伝えていました。転職することで生じるネガティブな情報を伝え、それでも転職したい理由や想いを言える方か、そしてその方が自分で決断できることを何より大切にしていたからです。『内村さんだけが転職しない方が良いと言ってくれた』と信頼関係が生まれることも多くありました」

1年半程勤め、ある程度仕事が形にできるようになったことで、「成長している実感に乏しい」と感じ、スタートアップへの転職を考え始めます。

「元々、3年以内に、スタートアップで何もない状態から事業を形にする経験をしたいと考えていました。『自分で事業をつくり出せる人になりたい』と思っていたからです。大学時代にスタートアップでアルバイトをしていて、働く人の目の輝きやビジネスを成長させることの楽しさを体感していたこともあります。

転職者と話していると、8割は社内の人間関係が理由で離職を決めています。転職を支援するだけでは根本的な課題は解決せず、離職したくないと感じる魅力的な会社を増やすことこそが大切だと考えました。

そこで、企業の組織を司るHRの領域で、当時関心を持っていたSaasのスタートアップに転職しました。前職に2年勤めた、25歳の時です」

(ミーティングで発言する内村)

企業のエンゲージメントを高めることのやりがいと、見つけた次のチャレンジ

転職先では、大阪拠点の立ち上げを任され、セールスとカスタマーサクセスを担当し、社内のエンゲージメントを高めるためのサービスの導入を進めます。

「サービス導入後に社内のコミュニケーションが改善されたり、離職率が下がったり、企業に良い変化が生まれるのを見て、自分のセールスやカスタマーサクセスの仕事を通じて働く人の幸せにつながっているんだと、強いやりがいを感じていました。自分の成長と会社の成長もリンクし、サービスの広がりがより多くの会社のエンゲージメント向上にもつながる良い循環がありました。

お客様からは、『昔は仲が良かったけど、会社が大きくなり組織が分断されてしまった』という声もよく聞きました。サービスを売りたい・利用継続してほしいという気持ち以上に、どうすればエンゲージメントが高まるか、『目指したかった組織を思い出してほしい』という気持ちでお客様に向き合っていました」

内村は、今でもそのサービスが組織を良くできると、自信を持って勧められると言います。そして、様々な会社のエンゲージメント向上に関わる中で、次のチャレンジを見つけます。

「2年程、企業の外からエンゲージメントを高めるために動きましたが、限界も感じ始めました。外から組織を変えるよりも、もっと内から組織づくりに深く関わり、自社のエンゲージメントを高め、そこに加わる人を増やせないかと考えるようになったんです。

また、『自分で事業づくりができる人になりたい』という目標に対し、経営陣から与えられた数字を達成する側ではなく、自分の知見や経験を通じて事業をつくる側を経験したいという想いも強くなっていきました。それを早い年齢で経験したいと。

また、前職では業務のミッションや体制や役割が既にしっかりと固まっていました。しかし電脳交通と最初にお話した段階で「電脳交通らしいカスタマーサクセスの提供とは?」をこれからつくる段階で、自分の経験を通じて、事業づくりに貢献できる素地が大きいと感じました」

社長とも何度も話し合った上で、次のチャレンジに踏み出すことを決めます。2年半勤めた前職を離れたのは上場の直前期。内村が離れた2ヶ月後、念願の上場を果たします。

(COOの北島とコミュニケーションをとる内村)

地域の痛みに目を背けないビジネスモデル、魅力的な経営陣、共に事業づくりができる環境

自身の成長や事業の広がりを考えると、上場を控えたスタートアップは格好の環境だったはずです。それでも内村は、電脳交通が自身の成長と社会への価値提供の両面で1番の場所だと感じたと言います。

「電脳交通に転職を決めた理由は3つです。1つ目は本当に解決したいことに向き合っている会社だということ、2つ目は経営陣が本当に魅力的だったこと、3つ目は経営陣やリーダーといっしょに事業がつくれる環境があることです。

自分は地方出身なので、地域交通の現状に危機感を持っていました。電脳交通の経営陣はその問題意識から目を逸らさずに、地域の痛みからビジネスを生み出しているところに強く惹かれました。前職でも様々な経営陣にお会いしましたが、誰もやらない泥臭いことに真剣に楽しみながら取り組む電脳交通の経営陣の姿は、これまでお会いした経営陣の中で1番魅力的でした。

また入社前に、COOの北島さんとお話しさせていただいたり、リーダーが集まるミーティングに参加させていただき、経営陣やリーダー達といっしょに事業がつくれる環境があると強く感じました。前職よりも経営陣との距離はすごく近くなりましたし、人・物・金すべて面で裁量も持たせてもらっています。

北島さんからいただいた言葉も大きかったですね。『手段について細かく言うつもりはない、目的が合っていれば自分の考えで進めてくれて良い』と言ってもらえ、主体的に事業づくりに取り組むことができています。経営陣から質の高いフィードバックももらえ、前職よりも事業をつくる側で濃い経験ができています」

(チームミーティングや経営陣とのミーティングでの内村)

「組織づくりに内側から深く関わりたい」という想いの実践

内村は現在、配車センターの運営企画という立場で、配車センターの組織化を進めています。配車センターは、配車業務をアウトソースするサービスにおいて、事業者様に代わって配車業務を行うチームです。事業者様の配車室と同じ役割を担います。24時間365日体制で稼働し配車依頼に対応しています。

「メンバーが75人を超える大所帯で、徳島・岡山・北九州・神戸と4つの拠点に分かれています。学生から主婦まで様々なメンバーがおり、アルバイトの方も多く、勤務時間もまちまちのため、チームとしての動き方に改善の余地がある状況でした。

この配車センターの組織化が、今の自分に与えられたミッションです。新しい会議体をつくったり、1on1をしたり、社員を一堂に会した合宿を企画して、メンバー間にある課題を可視化してひとつひとつ解決しながら、チームとしてより機動的に動ける体制づくりを進めています。

2社のベンチャー企業を経験して、電脳交通は暖かいチームだと感じました。一般的なベンチャー企業では、都市部で若手のエース級が集まってチームを組織していることが多いと思います。電脳交通は、自分のようなベンチャー企業からの転職者もいますが、所属する方がもっと多様で、学歴や職歴も様々で、都市部のベンチャー企業にはいないバックグラウンドの方も多く活躍されています。そして、その多様性を尊重する暖かい空気があります。みんなを愛して、ひとつのチームをつくりながら、みんなが真に働きやすい環境をつくることは、前職とはまた違うやりがいと難しさを感じています」

(配車センターでひとりひとりとコミュニケーションをとる内村)

タクシー事業者の心臓部を担う配車システムは、タクシー業界で働く人の働きがいに直結する

「特に地方では、電話で予約してタクシーを利用することがほとんどで、道路や車両の状況を見た最適な配車が収益に直結します。『配車』という事業の核となる部分の最適化・効率化を担うのが電脳交通のサービスです。サービスによって配車効率を上げ、収益の増加や費用の削減ができれば、事業者様で働く人のやりがいや幸せに直接的につながる可能性を感じています。

タクシー業界は高齢化や人材不足が顕著で、新型コロナウイルスの影響もあり、事業の継続が難しい事業者様も多くいます。ドライバーの収入は減少し、辞められる方も増えています。それに伴い地方では、自家用車以外の交通手段が喪失する街も出てきます。

電脳交通は、厳しい状況に直面するタクシー事業者様に向き合い、できることはすべてやりたいと考えています。特に大切にしているのは、事業者様の痛みに寄り添うことですね。ある事業者様は、家族が交代で配車を担当していて、社長はドライバーとして走りたいのに、夜は配車担当でした。配車業務の委託によって『やっと安心して寝られる』と話していたのが印象的でした。一方別の事業者様は、受話率が99.6%と極めて高く、今の配車センターではサービスの質としてご満足いただけない状況でした。どういうサービスを提供できるか、チームで考えて向き合っています。

事業者様ごとに課題が異なるので、それぞれの課題に気づき、寄り添っていくことが大切だと考えています。事業者様は、電脳交通に配車業務をアウトソースしているという感覚よりも、1%でも配車効率を上げるためにいっしょに考える仲間だという感覚の方が多いです。

だからこそ、電脳交通のサービスを通じて、事業者様の配車の最適化や業務負担の軽減、収入や雇用の増加、ドライバーのモチベーションの増加……より本質的な事業の改善を図っていければと思います。例えば、ドライバーの収入が増えて、子どもに良いプレゼントを買ってあげられるとうれしいですよね。

最終的には、もっと雇用が生み出せると良いと思います。電脳交通があるから人生が豊かになる人が増えること。電脳交通で働く人にも、サービスを導入した事業者様で働く人にも、より大きな価値提供ができる存在になっていければと考えています」

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