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はなまめ
2024年6月15日 19:00
父が帰る日が近づくと家の中の片づけを手伝った。寝室に風を入れ寝具を整え枕を頭が乗るだろう位置に置いた。母はいつも以上にそわそわいそいそしている。母とはずいぶん長く一緒に居られたので明日からは父に譲ろう。そんなことを子どもながらに思っていた。父は長い入院からの一時帰宅だった。 。。。。◯父は地元特産の漆器工芸品を作る職人だった。創作していたものはお盆や茶托、手鏡、化粧箱など。
ゼロの紙/絵本『どこかでだれかが』発売中
2024年6月10日 22:59
じぶんの歩いてきた道をたとえば白い地図に点と点でつないでゆけばどんな線を描くんだろうって時々夢想してしまう。でたらめな線を描きながらも、変わらずそこにいてくれたのは母かもしれない。結婚もしなかったから。離婚した母と暮らしてどれぐらいになるだろう。太陽がいっぱいみたいに、わたしにとってはまぶしいほどいっぱいだ。昔は喧嘩もしたし、悪態もついてシカトもした。沈黙戦を決めて