「脳」は思考を止められない!介護者の「何もしなくても良いですよ」は落ち込ませる言葉かもしれない
料理番組をみて、やる気が出たおばあちゃん
同居している姑は83歳です。しかも要介護…
以前はそんなおばあちゃんに家事をしてもらうことは「虐待に近い?」と思い込んでいました。しかし、ある話から、その考えはなくなりました。
姑:「あのなぁ、明日の晩は私がするから、何にもせんといてね!」
私:「やった~!何を作ってくれるのん?」
姑:「ビーフシチューや!今日テレビでやってたから」
私:「牛肉がちょっとしかないから、冷蔵庫のウインナーやベーコンも足して入れてね」
何時間もかけて作るおばあちゃんの料理
翌朝、私が朝ごはんの準備をするより早い、5時過ぎから、姑は夕ご飯の準備を始めていました。椅子に座って、ダイニングテーブルで一生懸命野菜を切っています。
姑は8年前に(外の)階段から落ちてしまい、両手両足複雑骨折の大ケガから要介護になってしまいました。腕も指もスムーズに動きませんので、野菜を切るのもとても時間がかかります。
途中で疲れてしまい、一旦休憩します。
朝ごはんを食べて、またとりかかっては休憩したり、ちょっと寝てみたり…
そんな調子ですが、表情はとても楽しそうです。
というわけで、ウインナー&ベーコンも入れた「ビーフシチューもどき」が出来上がりました↓
私が手伝わなくなった理由
以前、デーサービスから帰ってきた姑が、仲良くなった同じぐらいの年齢のおばあさんの話をしてきました。
そのお友達も長男一家と同居されているそうです。
ある日お孫さんが、「おばあちゃんハイ、これどうぞ」と渡されたものは…
塗り絵用のノート3冊でした。
「塗り絵なんかしたくもない!私はお料理をしたり洗濯物を畳んだり、家のことがしたいのに、させてくれない…」と嘆いておられたとか。
「『お義母さん、ゆっくりしてください』て言われて、ぜ~んぶ嫁さんがしてくれるんやけど…」
姑のお友達は、とても不満げな表情だったそうです。
「何もしなくていいですよ」は意外と苦痛
以前、心理学で習いました。
「脳」は常に何か考え続けていて、思考を止めることはできないのだと。
人によって考えている内容は当然違うでしょうし、やりたいことも違うでしょう。少なくとも言えることは、「何もしない」「何も考えない」ことは、楽ちんでいい感じに聞こえますが、実は意外と苦痛なことのようです。
うちの姑(自由人)の場合
うちの姑は特に、人に言われて物事をするのが大嫌いな人です。
「自分がしたいからするんや!」姑はいつもそう言っています。
ですので「料理させて」「○○させて」と姑が言ってくるときは、ノリノリの気持ちになっているので、否定せず、変な気を遣わずにやってもらっています。こちらも助かりますし…
ただ、サポートが必要なことが少なくありません。
お鍋は持てません。
あれこれいっぱいこぼします(๑˃̵ᴗ˂̵)
そんなときも、様子を見ながら、本人がやる気を失ってしまわないように、最低限のサポートにとどめています。
最後はほめてほめて、ほめちぎる(*^^)v
「おばあちゃん、今日の夕ご飯、最高に美味しかったわ!ありがとう♡」
その時の姑の顔の幸せそうなこと(*´▽`*)
実際、80代にして料理のレパートリーも増え、味もなかなかのものです。
進化しています。
この調子で頑張ってもらいたいものです(笑)
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