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哲学メモ

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哲学っていうとなんですが、考え事をただ書いていきます。
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#意識

「イデアの探究―空と海を渡って―」

 Discordで知り合った、すっぺらこっぺらさんというHNの方の考えを参考にしたのだが、意味の可能態の世界と、その現実態の世界とを、沸々と煮え滾るお湯に喩えられるかもしれない。沸々と煮え滾るお湯は、その中に揺らぎを持っていて、それが意味の可能態になる。そしてお湯の泡沫が現実態である。この比喩は正しく、可能態の揺らぎを作っているのは、熱によるエネルギーなのだ。そしてそのエネルギーが上昇し終えた時、

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「哲学的断片」アルケーとしての情緒

 直感が触れている融通無礙な場に、形而上的なもの全てが含蓄されているのではないか。融通無礙な場における最もシンプルな形式は、揺らぎである。揺らぎを波としてみてもいい。この波が働き合うことによって、融通無礙な場は融通無礙な場足り得る。阿頼耶識における元型とは、反復し固定化された波の働き合いである。元型は未だ具体的な事物ではないのだから、それは述語的な側面から考えられるべきである。述語的な側面とは、波

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哲学メモ

 死とは抑圧である。それは可能態の方に抑圧することである。或いは可能態へ還ることである。魂が死なないのは、存在するものがいくら消え去ろうと、それは可能態へ還る、という意味に過ぎないからである。可能態の領野は融通無礙である。そこでは他者や自己にはっきりした境界線がない。エヴァンゲリヲンで人類補完計画を企てた碇ゲンドウは、可能態の方へ行き、一つになることで唯に会おうとした。これはこれで一つの理路があり

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