ダイチ

podcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」案内人、読書会「小説が好き!の会」を主催し…

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podcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」案内人、読書会「小説が好き!の会」を主催しています。本が好きです。いろいろと読みます。あとは猫と、音楽と、お酒と、映画が好きです。 最近文学ラジオやってます。 https://linktr.ee/daichia

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「共感」と「感情移入」の違いについて

どうも、こんにちは、ダイチです。 今回は「共感」と「感情移入」について書かせてください。 駄文になるかもしれませんが、感情移入はされないけど、共感はされる文章になるよう頑張りたいと思います。 あなたの「わかる!」は何ですか??私は読書会を主催したり、参加したりしている人間なので、これまで多くの人の本の感想を聞いてきました。その中でずっと整理できていなかったことがあります。 それは「わかる!」という言葉です。 「わかる!」、これめっちゃ読書会で飛び交います。 自分も言います

    • 2023年4月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、所感まで~

      さて、2023年7月である。7月1日から2023年上半期のまとめをよく見かける。そんな中、私は4月の記録をつける。世間とは3ヶ月ぐらい時間軸がずれているのかもしれない。 いや、本当は6月中に4、5月分の読書記録をつけるつもりだった。 なぜだろう。できなかったのだ…日々が光陰矢の如し過ぎ去っていたんだろう。たぶん。 前置きにもならない話なので、記録をつけるぞ、と。 4月の読書記録4月に読んだ本たち 「聖なる証」エマ・ドナヒュー 「街とその不確かな壁」村上春樹 「世界は贈与

      • 開かれた場をつくりたい ーPodcast番組「超相対性理論」#111~113「出雲から地方の可能性を考える」を聞いて思ったことー

        ものごとには人それぞれのリレーションがある Podcast番組「超相対性理論」のヘビーリスナーだ、たぶん。 これは、元々COTEN代表の深井龍之介さんが荒木博行さん、渡邊康太郎さんと始めたポッドキャスト番組で、「具体と抽象を行き来して、あることを見ていくと、様々な解釈が生まれることを楽しむ」番組だ。(だと私は思っている)発起人の深井さんは今抜けて、荒木さんと渡邊さんの2人がゲストを呼んで話す番組になっている。 ちょっと前のエピソードになるが、深井さんが再び登場した回があ

        • 2023年3月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、所感まで~

          さて、2023年6月である。3月から記録をつけていない。怒涛のような毎日でした。 いい加減つけようと思い、ようやく筆を取る、というよりはnoteを開いた。 もはやうろ覚えだが、3月の読書記録です。 ちゃんと毎月ごとに記録しないと思い出すのも大変…! 3月の読書記録3月に読んだ本たち 「いずれすべては海の中に」サラ・ピンスカー 「嫉妬/事件」アニー・エルノー 「地球の果ての温室で」キム・チョヨプ 「黄色い家」川上未映子 計4冊 3月に買った本たち 「オールアラウンドユ

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        • 2023年4月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、所感まで~

        • 開かれた場をつくりたい ーPodcast番組「超相対性理論」#111~113「出雲から地方の可能性を考える」を聞いて思ったことー

        • 2023年3月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、所感まで~

          2023年2月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、朝活について、所感まで~

          2023年2月も終わり、半月以上も経過しているが、記録を残そうと思う。 とにかく、まずは読書記録だ。 2月の本の記録2月に読んだ本たち 「雨に打たれて」アンネマリー・シュヴァルバッハ 「ポーランドのボクサー」エドゥアルド・ハルフォン 「闇の左手」アーシュラ・K・ル=グウィン 「金曜日の本」吉田篤弘 「功利主義入門」児玉聡 計5冊 2月に買った本たち 「功利主義入門」児玉聡(2月に買って読んだ本) 「いずれすべては海の中」サラ・ピンスカー 「黄色い家」川上未映子 「差

          2023年2月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、朝活について、所感まで~

          2023年1月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、活動記録、所感まで~

          2023年1月が終わった。 驚くほどの速さである。なんなら、冷蔵庫にある食品の賞味期限が2月であるという数字を見て、「あれ?結構、前に切れてんじゃん」と思うぐらい、2月に入ったことに対して現実味がない。 このままではいけない。そんなわけで1月の記録をつけようと思い立った。 特に本に関して。買った本と読んだ本ぐらい記録をつけていかないと年末によくわからないことになる。特にコロナになってからのこの3年間、本に関してはよくわからない購入の仕方をしている。これは小まめに振り返らない

          2023年1月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、活動記録、所感まで~

          本を読むことに使うエネルギー

          前回の更新からかなり滞ってしまい、久々の更新です。 予告通り「本を読むことに使うエネルギー」について書きたいと思います。 というか、このことについて書きたいと思いつつ、書くことができなかったのは、端的に言うと、仕事が忙しかったというのが大きな理由で、そして同時に本が読みたいのに読めないという状況にも陥っていました。幸か不幸か、この忙しいのに本が読めないストレスについても自分の意見を述べさせて頂きたいと思います。 本を読むにはエネルギーが必要か? おそらくですが、本を読む

          本を読むことに使うエネルギー

          「本で人生が変わった」と言う人への違和感について

          「あなたの人生を変えた一冊は何だろう」 本が好きだと公言していると、たまに「あなたにとって人生の一冊とはなんですか?」という問いをもらうことがあります。 このとき、一体何を聞かれているのか判断するのが難しい。 単なる人生で一番お気に入りの一冊なのか。 それとも、もっと深い意味があり、自分の人生を左右したほど影響力があった一冊を聞きたいのか。 自分では判断がつかないので、だいたい聞き返します。 「それは、人生で一番好きな本ということでしょうか??」 でもそれでだいたいは「い

          「本で人生が変わった」と言う人への違和感について

          【音声編集の話】【文学ラジオ空飛び猫たち】100回と2周年の間

          間もなく2周年! 来月で毎週配信を続けてきたpodcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」が2周年となります。 文学ラジオ空飛び猫たちはこちら! この2年は、言い換えれば編集担当の私の音声編集技術の変遷とも言えます。 毎週休まず配信を続けることができいるので、私は週に1本は音声編集のタスクが入ってきます。結果、もはや波形を見れば、「あのー」や「えーっと」などは判別がつくようになりました。(時々外すので、しっかりチェックはしますが)特に自分と相方のミエさんの波形特徴はほぼ把

          【音声編集の話】【文学ラジオ空飛び猫たち】100回と2周年の間

          99回目と100回目のあいだ【文学ラジオ空飛び猫たち】

          みなさまは何かを100回続けたことがあるでしょうか? 来週4月4日(月)に趣味でやっているPodcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」が100回目の配信を迎えます。 2人でやっている番組ですが、コツコツ毎週休まず配信を続け、遂に100回!感慨深いものです。 思えば自分が100回も続けたものってそうないかも。何かと飽き性な私は100回目を目前にして、妙な達成感があります。 今日はそんな気持ちを少し綴ってみようと思い、noteを更新しようと思いました。 ちなみにpodc

          99回目と100回目のあいだ【文学ラジオ空飛び猫たち】

          弱い文脈を発信し続ける~渡邉康太郎著「CONTEXT DESIGN」を読んで~

          あなたは何かを好きになるときはどんな時ですか? 生きていれば、何かを好きになる瞬間が訪れる。 その出会いは突然なのだろうか? 私はいろんなものが好きだ。 本が好きだし、お酒が好きだし、音楽好きだし、人が好きだ。 本が好きと言っても、すごく好きな本とそうでもない本がある。 好きなもののなかでも、「すごく好きなものたち」。 自分はこの「すごく好きなものたち」を初めから好きだったのだろうか。 出会った、その瞬間から、好きだったのだろうか。 そうではない気がする。 では、いつ、ど

          弱い文脈を発信し続ける~渡邉康太郎著「CONTEXT DESIGN」を読んで~

          間違いなくチェコの新世代小説!「シブヤで目覚めて」

          読書の秋2021に参加します!「蛇の言葉を話した男」に続き、こちらの作品でも読書の秋2021に参加します!海外文学しばりにしてくれた河出書房新社さまに感謝!「海外文学縛り」って素敵な響き過ぎて、つい参加してしまった…! アンナ・ツィマ著『シブヤで目覚めて』阿部賢一、須藤輝彦訳、河出書房新社 大学で日本文学を学ぶヤナはある日本の近代作家に夢中になる。一方、なぜか日本に旅行にきた17歳のときのヤナは生き霊になり渋谷に閉じ込められている。2つのヤナの話が並行して展開し、思わぬ結

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          魅力溢れるエストニア発ダークファンタジー「蛇の言葉を話した男」

          読書の秋2021に参加します!まさか、”好きな本でつながろう。読書感想投稿コンテスト「#読書の秋2021”に、今年読んだファンタジー小説の中ではトップクラスに面白かった河出書房新社から出た「蛇の言葉を話した男」が課題本として選出されているとは!期間ギリギリですが投稿させて頂きます! 『蛇の言葉を話した男』アンドルス・キヴィラフク著、関口涼子訳 河出書房新社エストニアのダークファンタジー小説です。でもファンタジーというよりは、孤独と世界への幻滅を取り扱っているので、とても文学

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          文学ラジオ空飛び猫たちをやって1年が経ちました。

          「文学ラジオ空飛び猫たち」を始めて2021年6月で1年が経ちます。 文学ラジオ空飛び猫たちはこちらから視聴できます! 文学ラジオ空飛び猫たちのnoteはこちら! 文学ラジオ空飛びとは??「文学ラジオ空飛びたち」とは、硬派な文学作品を紹介しようをコンセプトに、好きな文学作品を、京都祇園で毎週日曜日だけ開いているカフェ「羊をめぐるカフェ」の店主ミエさんと2人で、読書会のようなテイストで感想を言い合いながら紹介していくだけのラジオです。 文学と言いながら、結構な頻度でSFやフ

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          花束みたいな恋をした、を観てきた

          映画「花束みたいな恋をした」と観てきました。それだけなんですが、すごい良かったので記録的な感じで、この感情を残しておきたくて、書きます。 ストーリーに関しては、まあ、いいですよね。説明しなくて。 とんでもなく共感が溢れている作品で、観ながら終始、これは自分の感情を描かれているのではないかと感じていました。 ある男女が恋して、そして別れていく姿を描いているんですが、もうどこを切り取っても共感しかない。 まず、付き合いだす前の段階。もうね、恋に落ちるってこういうことだよね

          花束みたいな恋をした、を観てきた

          It is time for a change side B

           ふと目が覚めて、目を開けるよりも先に耳にぽこぽこという熱帯魚の水槽の循環器の音が入ってきて、私はここが自分の部屋ではないことを知る。目を開けると、忠司の寝顔があった。私の頭は彼の左腕に寄り添っている。ベッドから天井を見ると白く明るかった。部屋の電気は消えていたが、水槽の照明灯が点いたままなのだ。忠司を起こさないように、気をつけて静かに起き上がり、ベッドの端に腰かけて、枕元に置かれた小さなデジタル時計を見ると、深夜一時を回っていた。二時間ほど睡眠を摂った計算になる。  眠れ

          It is time for a change side B