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2023年1月のまとめ~読書記録からポッドキャスト配信、活動記録、所感まで~

2023年1月が終わった。
驚くほどの速さである。なんなら、冷蔵庫にある食品の賞味期限が2月であるという数字を見て、「あれ?結構、前に切れてんじゃん」と思うぐらい、2月に入ったことに対して現実味がない。

このままではいけない。そんなわけで1月の記録をつけようと思い立った。
特に本に関して。買った本と読んだ本ぐらい記録をつけていかないと年末によくわからないことになる。特にコロナになってからのこの3年間、本に関してはよくわからない購入の仕方をしている。これは小まめに振り返らないと大変なことになる。毎年末、大変なことになっている。その年に積み上げた、未読本の山を見て見ないフリをしている。そんなわけで毎月これだけは記録をつけよう。

ついでなので、自分の活動やら状態やら想いやらどうでもいいことまでも振り返ってみよう。ここを毎月マストにすると辛いから可能な範囲でいこう。

そんなわけで他人からしたらどうでもいい記録をつけていきます。ただ読んだ本の中からピックアップして紹介もするので、是非読みたい本を探している人はそこだけでもお読みください。

一月の本の記録

1月に読んだ本たち

「惑う星」リチャード・パワーズ 木原善彦訳 新潮社
「天文台日記」石田五郎 中公文庫(ほぼ2022年までに読み終わっていたが) 
「赤の自伝」アン・カーソン 小磯洋光訳 書肆侃侃房
「大聖堂」レイモンド・カーヴァー 村上春樹訳 中央公論社
「伝説の授業採集」倉成英俊 宣伝会議
計5冊

1月に買った本たち

WIRED 2022 VOL.47「THE WORLD IN 2023」
「雨に打たれて」アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ 酒寄進一訳 書肆侃侃房
「ポーランドのボクサー」エドゥアルド・ハルフォン 松本健二訳 白水社
「ゼロからの資本論」斎藤幸平 NHK出版新書
「舞踏会に向かう三人の農夫 上・下」リチャード・パワーズ 柴田元幸訳 河出文庫
「変身」カフカ 高橋義孝訳 新潮文庫
「本当の戦争の話をしよう」ティム・オブライエン 村上春樹訳 文春文庫
「地下街の人びと」J・ケルアック 真崎義博訳 新潮文庫
「父と私の桜尾通り商店街」今村夏子 角川文庫
「絶縁」(アンソロジー)村田沙耶香、他8名 小学館
「食べる瞑想 Zen Eatingのすすめ」ももえ 笠間書院
計12冊(上下は各1冊とカウント)

12冊買って(増えて)、5冊読んだ(消化した)ということは・・・完全に今月読んでない本が倍増しているじゃないですか・・・
ちなみにブックオフの年始のセールで買ったのがカフカから今村夏子までの4冊。たぶん、ここはかなり我慢した。ブックオフ1店舗しかいかなかったし。

紹介したい本たち

「天文台日記」石田五郎

表紙がオシャレ!!

何をおいても紹介したいのは、この本。
国立岡山天文台の副所長である石田五郎さんのエッセイです。
1970年代の1月1日から12月31日まで、1年間をただ綴っただけの本だが、一人で星を観測する姿や観測に訪れる人たちや岡山の山奥での生活が静謐に描かれる名著です。
理系の話も多いけど詩の引用などもあり文学的な要素も十分ある。そして一人で仕事するときに自分と向き合うことが自然と描かれている気がする。
他人には理解されないようなこだわりが、きっと人間を動かす気がする。
ゆっくり噛み締めるように読みたい一冊です。

ちなみに2022年の1月に読み始めたので、1月にこの本の1月の部分を読み、2月に2月の部分を読みとこの日記と同じ時間軸を味わおうとしたのが、3月でストップしてしまい、12月にほぼ一気読み。最終的には年を明けてからの読了と情けない話である。


「伝説の授業採集」倉成英俊

コピーライターである倉成さんが集め続けた「伝説の授業」たち。
これを20時間分(20個)も教えてくれる、とても欲張りな本である。
伝説の授業の定義は3つの条件を満たすこと。
・パッと見、面白く
・そして意味がある。為になる
・しかし、その出題意図ははじめには明かされない

みなさんもこの条件を聞いて、自分が受けた伝説の授業に思い当たるのではないでしょうか?
倉成さんはこの質問をいろんな人に投げかけ続けた。それが本当に面白く有意義だ。
しかし困ったもので20個もあると、どれだけすべてが濃い授業でも、印象に強く残るものは3~4個ぐらい。これは何度も読み返さなくてはいけないじゃないか!!


買った本だが・・・

WIRED 2022 VOL.47「THE WORLD IN 2023」

去年もWIREDの2022年予測の特集を1月に買った。今年も買ってみた。なんとなく2023年を予測した気分になれる。まだ読んでない。去年も半分くらいしか読まなかった・・・今年はちゃんと読もう。

文学ラジオ空飛び猫たち

もう3年くらい前からやっている文学作品紹介ポッドキャストは、1月も毎週月曜日に配信を重ねた。
気に入っても気に入らなくても、とにかく番組をSpotifyなりapple podcastなりでフォロー・お気に入り登録して欲しい。

以下5本がそのタイトル。

番外編 第29回 2023年もよろしくお願いします!「2022年の振り返り」

とんでもなくゆるい配信となった。お正月気分で聞いてもらいたい。

第105回 誰にも潜むモンスター性「花びらとその他の不穏な物語」グアダルーペ・ネッテル著

去年に引き続き、メキシコを代表する作家グアダルーペ・ネッテルの作品を紹介!売れて欲しい!そして長編小説を是非翻訳して欲しい!

第106回 現代に甦ったギリシア神話の怪物と英雄がまさかの展開に!?「赤の自伝」アン・カーソン著

詩と小説が融合したヴァース・ノベルという形式で描かれるとんでもないBL作品。年始からとんでもないものを読んでしまった・・・!

第107回 物語がもたらす、ささやかな温もり「大聖堂」レイモンド・カーヴァー著

ずっと紹介したかったレイモンド・カーヴァーを遂に!!
何度でも読み返したい短編は人生を豊かにしてくれると信じています。

第108回 亡き母の愛が解き放つ少年の心「惑う星」リチャード・パワーズ著

早くも自分の中では2023年ベストになり得る作品である。リチャード・パワーズをラジオで紹介できてよかった!!
本当に多くの人に読んでもらいたい本。

新ポッドキャスト番組を始めた・・・!

文学ラジオに加えて新しいポッドキャスト番組を始めました。
その名も「Pairing Talk Radio」

ちょっと真面目なサシ飲みを公開するという番組です。ようは誰かと2人で飲みながら価値観などを語って、それを配信していくという。
しかもパーソナリティーは必ずしも自分ではなくてもよいという、変わった番組になっています。本は関係のないポッドキャストですがよければお聞きください。
聞いているうちに自分もいろんなことを考えてしまい、語りたくなるかも?
そしたら是非この番組に出演ください!
とにかく今試行錯誤しながら走り出したところです。コンセプトやルール含めて検討している部分が多いのでやりながら考えていきますので、お聞きになったら感想を是非ください!
この番組が面白いのか客観的に見れなくなっています笑

1月「小説が好き!の会」

デリーロのホワイトノイズが訳違いで被るという、変な奇跡が生まれた

1月22日に小説に限定した読書会「小説が好き!の会」を開催しました。
14名の方にご参加いただきました!

去年の12月からなんとなく再開した読書会ですが、またゆっくりゆっくりやっていきます。コロナ前は30名規模でやっていましたが、多分今はそこまで人数も集まらないと思うし、30名規模を今やっても自分がうまく運営できる自信がなく、とにかく15~20名規模の読書会をやっていきます。
課題本型ではなく小説なら何を紹介して頂いてもいいので、硬派な純文学か
らラノベまでなんでもありです!

1月は本当に久々に再会できた人もいて、嬉しかった。以前来たことがある人、是非また来てください!

自分としては海外文学や結構重めな小説ばかり読んでいて、世間のトレンドから遠ざかっているので、この読書会でいろいろと教えてもらい追いついている感覚があります笑

2月は19日(日)開催予定!
まだ参加者募集しているので是非是非!
以下、イベント詳細・申込のURLです!


1月の所感

さてさて、1月ですが、気づいたら終わっていたレベルで通り過ぎていきました。
とにもかくにも新しいポッドキャストを始めたのでこれに注力しつつ、読書会も走らせ、そして文学ラジオもがっつり収録をする。そんなことに頭を使っていたら終わっていた。
日々は本当にするすると手から零れ落ちるように進んでいく。

「天文台日記」を読んで、またこんな風に誰かの1月から12月までの記録を読んでみたいと思った。そんな本がないかな。
もしくは誰かとお互い毎月日記をつけて、年末に交換してみるというのも面白いかもしれない。

毎日を大切にすることって本当難しい。1日どころか1週間だって大切にできていない。
1月はどんな人に会っただろうか。

そういえば1月に飲もうと約束した人と果たせずに終わってしまった。
そういうことが地味に引っかかる。

1月1日、実は温泉宿に泊まっていた。
年を越したあと、深夜温泉に浸かりながら、今年はどんな1年になるだろうと想像したが、まったくイメージできなかった。
去年は1月の仕事始めの前までに、いろいろと目標を立てた。だが決してその目標は十分に達成できなかった。
そんな失敗した思いがあるからか、今年はあまり目標は立てずに突っ走てみようかと思っている。

1月が終わった段階でも今年がどんな1年になるか見えていないのは、まだ走り始めたばかりで、何も見えていないからだろうなあと思う。
2月、3月とゆっくり照準を絞っていきたい。

さて今回はここまで。
お読み頂き、ありがとうございます!

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