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企画メシ2024 第2回「書籍の企画」を終えて

『企画メシ2024年』の第2回『書籍の企画』が終った。
今回の講師は書籍編集者の今野良介さん。


課題は依頼文

課題は本を書いてもらいたい人に対して依頼文を書くということ。
提出していいのは依頼文のみ。
依頼文のみというのは、かなり難しく、どう表現していいか悩みました。
与えられた課題をかみ砕き、かみ砕き、いろいろと考えました。
その過程で、自分が本気で誰かに依頼するのはどういうことか、何が必要なんだろうという思考に焦点が当たっていきました。
そのなかで浮かんでは消えていく依頼文の相手。
この思考のプロセスが楽しかった。

講義で印象に残ったこと

今野さんのお話を聞いていて、印象に残ったことは、『本気になること』。
本気ではないと、最終的に自分がやっていてつまらなくなる。
本気になるためには、本当に仕事をしたい相手を探すというのが、今回の講義の要だったかもしないと思いました。
書籍編集は著者と編集者の二人三脚。最小単位のチーム。
その相手を探し、依頼するために自分ができることはすべてやること。
このときの『熱量』がきっと人を動かしていくんだろうなと感じました。

今野さんが編集した書籍

今回講義前に、今野さんが編集した書籍を2冊読みました。
読んでみたら、課題提出前に読むべきだったと反省。2冊とも、今野さんの依頼文が掲載されていたからです。
(講義の1週間程前に課題提出の期限が設けられていました)

なによりも、その2冊が面白かったので、ここで紹介させてください。

『1秒でつかむ』高橋弘樹著

とても濃い一冊でした。今野さんが編集した本の中で何気なく手に取って、開いてみたら、「あれ、500ページもある!」と驚愕。
ただ内容が面白い、濃い、ページを捲る手が止まらないという、書籍として成功している本でした。
著者はテレビ東京のディレクター。
『家、ついて行ってイイですか?』を企画し、名番組へと作り上げた方です。
人の興味をひき、飽きられない企画を作り出すためには、どのようなアイディアやストーリーが必要か、どのようなブラッシュアップが必要か、かなり細かく書かれています。感覚的なものもあれば、論理的なものもある。とりあえず、この本だけでめちゃくちゃ勉強になりました。
企画する人だけではなく、マーケティング、広報や営業関連の人なら読めば何かしら得るものがあると思います。
500ページ?
あっという間です。
この500ページに無駄がないのがすごい。

『読みたいことを、書けばいい。』田中泰延

とてもシンプルな本でした。「読みたいことを書けばいい」というタイトル通りの内容。そのためには、どんな心構えが必要で、どういう意識が必要で、どんな風に書いたらいいかを教えてくれる本です。考えさせてくれる本です。
結局、自分の文章の一番の読者は自分であるということ。
そこに向かっていけば、いいということ。
ただし、いろいろと自分の意識を見直す必要はある。
これも田中泰延さんの文章が面白く、テンポがいいので、あっという間に読める本ですが、書かれていることがかなり鋭いので、読んでいると意識の変革が訪れると思います。
自分が読みたい文章を書けていないなあと思っている人には刺さりまくると思います。

2冊の共通点

この2冊の共通点は、それぞれ著者の人柄が出まくっていること。
しかも、人柄が出ればいいというものではなく、魅力という形で引き出されていました。
ここに自分はとても惹かれ、今野さんが二人三脚をしながら、どうやってこの著者の魅力を引き出していったのか気になりました。
よいチームの前提のひとつは、間違いなく、お互いの良さを引き出し合うこと。どうやったら人の魅力を引き出すことができるのか、自分は知りたくてたまらなくなりました。
その答えは、もちろん、講義の中にありました。
ここに書いてしまうと、もったいないので書きませんが、自分にとって今回最大の学びでした。

講義の前に、この2冊を読むことができて本当によかった。
世の中には簡単な方法などないんだなあと改めて思いました。




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