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すごい仕事って何だろう?エンジニアって何だろう?

少し真面目な話だ。
僕にもそう言う時はある。

新しい会社に入り、中途採用としてそれなりに期待をされ仕事をスタートした。
かれこれ1週間たった。

与えられた仕事はとてもやりがいのある、と言うかありすぎるほど巨大なもので、正直ひるんだ。

周囲の環境としてはとても仕事がしやすい。
特に、周りの先輩達は中途採用の人が多く、困った時は本当に色々と助けてくれる。
やはり僕は人に恵まれていると感じた。


僕が入社した会社は古くからの日本企業で、前の会社に似ているところもあった。

けれど、似ていないのはその規模感と、仕事内容のレベル感だった。
規模にいたっては2桁くらい金額は違うし、求められる仕事の能力も量も数倍は上がった。
勿論その分評価もされる様になり、収入はまだ貰っていないが結構増えるだろう。

しかしここにきて僕はかなり不安になっている。
そう感じるまでの流れを整理してみた。

  1. 中途採用だしいいとこ見せたい!

  2. 待て待て、呼ばれたプロジェクト難易度高すぎ!

  3. 沢山資料ありすぎ!

  4. どの資料も細かすぎ!

  5. え、何だこの規模、やったことない

  6. え、何この技術、触ったことない

  7. え、打ち合わせ言ってることわからん

  8. え、わたしできなさすぎ…

みたいな流れで落ち込み始めているところだ。
そして、ストレスを感じ、疲れが取れない。
何なら眠りが浅い。結構危ない気がする。

だから、何でこうなってしまうのかを、客観的に見ることも必要だ、そう思って今このnoteを書きはじめた。


まず、中途採用に求められることについて、あるべき姿と実情を整理してみる。

あるべき姿
中途採用で入社した人は慣れたら、すぐに即戦力で活躍する。

実態
慣れるまでには時間がかかるし、すぐにと言われても限界がある。

あれ、これだけ見ると、まだ1週間しか経ってなく、入社手続きも全て完了したわけではないことからして、今すぐに、何か自分に足らないと言うものはない気がしてきた。


続いて。
プロジェクトの難易度と資料の難しさ細かさについてその定義を考えてみる。

関わる人の多さが、プロジェクトの難しさと紐づくことが多い。
プロジェクトで扱うシステム範囲によって、導入製品の構成を作ることが難しくなる。
最新技術を取り入れると知見がないので、単純に難しく感じる。
それらを踏まえた資料づくりは、沢山の要素を沢山の人が集めて作り上げる。
当然膨大かつ、緻密に作り上げるのは当たり前だ。

これで考えると確かに人の多さは異常だ。
ただ、最新技術はメーカーのエンジニアが助けてくれるし、構成作りも資料づくりも勿論一緒にやる。
あれ、何だ、大したことないのでは。


そして、経験のなさ。
何を経験していれば動じないのか、考えてみた。

動じないために必要なこと…。
そんなものなかった、何をやる時だって最初はいつでも緊張する。
多分規模にひるんだだけだ。


ここまできて思った。
僕は一体何に不安を感じるているのだ?と。

最後に残った
「打ち合わせ言ってることわからん」
これだ。

打ち合わせでは、専門用語がとにかく飛び交う。
これは、前の会社の文化では殆どなかったかも知れない。
何故ならそこまで、ITについて詳しい人がいなかった、というのがあるからだろう。

決してそれは悪いことではないのだが、僕は何故だか、プロジェクトを複雑化している最大要因に感じてしまっている。

例えば

クライテリア→判定基準 でいい。
コミット→約束 でいい。
コンセンサス→合意 でいい。
プライオリティ→優先度 でいい。
ポートフォリオ→ざっくりとしたチームの目的や目標 でいい。
アズイズ→今の姿 でいい。
トゥービー→あるべき姿 でいい。
マスケ→全体期間の大枠 でいい。
3デイビハインド→3日遅れ でいい。
アーキテクチャ→構成 でいい。
構造化してほしい→整理して でいい。
フィックス版→修正済のもの でいい
スコープ→範囲 でいい。
ステークホルダー→案件の関係者 でいい。
KPI→大事な達成指標 でいい。
EOS対応→製品のサポート終了の対応 でいい。

などなど、他にもたくさんある。
間違って覚えておるものもあるかも知れないが、全部日本語でOKだ。

僕はエンジニアだ。
これは僕個人の考えでしかないのだが、エンジニアだからこそ、専門用語は使わない方がいいと思っている。

何故か。

それは、エンジニアは利用者がいて仕事ができる職業だからだ。

だからこそ僕は、利用者にできる限り分かりやすく「分からない人でも分かる様に伝わる様に」と、専門用語を避けて表現することを心がけてきた。
これが僕の誇りであり、エンジニアの原点かつ仕事をする上での信条である。

しかし、この会社ではもしかすると、その様な人間はエンジニアと言う定義から外れてしまうのではないだろうか。

そんな恐れから心配になっているのだろう、そんな気がしてきた。

そして、先程の専門用語に加え、情報システム部を略して「情シ」「情シス」と呼ぶ様な、部署の略称や、手続きの略称も飛び交っている。
これには全くのお手上げである。
何故なら、まだ1週間しか経っていないからだ。

なんなら、入社手続きに必要な書類である、退職証明書の原本すらまだ提出できていない。
すごい状況だと自分でも感じている。


そして、ここまで書いてみて思った。
僕は僕のままでいようかな、と。

すごい仕事って何?
と自分で自分に問いかける。
大きい仕事をやること?最新技術を使うこと?
そんなのは関係なく、そもそもすごい仕事なんてなく、自分が誇れる仕事のやり方をしてるかどうか、それしかないのかも知れない。
だから僕は僕自身が充実した1日だったなと、感じて終えられる様な仕事をしたい。
それがきっと僕の中のすごい仕事だと思うから。

エンジニアって何?
専門用語をたくさん話す人?バリバリとシステムを作れる人?チームを動かすことが上手い人?
僕にはそんなすごい力もないが、自分がエンジニアだって信じている。
相手に寄り添うことしかできないエンジニアだって居ても良いだろう。

きっとこれが僕の信念だから。

と、我が道を行く決意をした1日だった。

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