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#本

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気になった本をただただ読む。そのまとめ。
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#思うこと

エヴァンゲリオンはロボットアニメ《ではない》

エヴァンゲリオンはロボットアニメ《ではない》

(庵野監督の)エヴァンゲリオンが完全に終焉してから、もう長い時間が経ったかのような、寂しいというよりは、遠い過去の歴史のように思える。

厳密に言えば、エヴァンゲリオンは終わっていない。エヴァンゲリオンという作品は、作品として残り続ける。しかしながら、「生命体」として実存する作品は、もう私たちの心の中に戻ってくることは無い。

エヴァは、本当に終わったのだと、そのような回想をすることで、より実感す

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ストーリーとか人生は脈絡が無いからこそ面白いんじゃないの? 「竜とそばかすの姫」/細田守

ストーリーとか人生は脈絡が無いからこそ面白いんじゃないの? 「竜とそばかすの姫」/細田守

「竜とそばかすの姫」の文庫版を読了しました。

基本的に映画のストーリーラインとほとんど同じで、登場人物の背景や設定、心象描写などが詳しく書かれている感じです。

「映画」⇒「文庫本」⇒「映画」の流れで見てみると、また違った印象を得ることが出来そうです。

ふわっとしたストーリーライン「ふわっ、としたストーリー」と映画でも、文庫版でもそのように思いました。設定やその整合性、緻密性に関しては、「粗」

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壁にひそむ神様を見つける 「進撃の巨人」/諌山創

壁にひそむ神様を見つける 「進撃の巨人」/諌山創

「進撃の巨人」に存在する《壁》こそ、壁内人類を物理的に守り、自己を開花させるような《神様》みたいなものなのだと思う。

そのように思う考え方、つまり《思想》とは何なのだろう、と考えてみる。

このような説明は、思想をすべからく説明し得ないものだ。ある個人Aが、ある特定の思想Bを持ち合わせていたとしても、その思想Bを持つ集団が、特定の性質を共有しているとはかぎらない。個人Aが思想Bに還元できても、思

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