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もう既に実践していたデザイン思考


レジュメをUXデザイナー志望向けに再構築しよう!と動き始めたはいいが、前職は料理人…自分の中で違いが大き過ぎて共通点を見つけられずにいた…

あぁ〜そういうことだったんだ!


と私的にワクワクしてしまったので記録も兼ねてシェアさせて頂きます♬

以前ベジタリアン専門店のキッチンにいた時の体験談をもとにしています。
朝のオープン業務、日替わりメニューの開発と実践までを一日のシフト内(基本8時間)で行っていた日のとある一日をデザイン思考に当てはめて振り返ると、なるほど〜!とよりしっくりきたので主に記録用として残しています。

飲食業をしていた方なら共感してもらえるかな〜笑。
まぁ、暇つぶしにでも見てってくだせえ〜♫

目的:日替わりメニュー開発の機会と実践
立場:一料理人

  • 共感(Empathize)

  • 定義(Define)

  • 創造(Ideate)

  • 試作(Prototype)

  • 検証(Test)

デザイン思考の5つのフェーズと共に私の一日を振り返ります。

共感

まずは市場調査!ユーザーのニーズ理解と共感に努める。
その当時の自分にとって一番近い市場というのが、従業員割引で利用する違う部署の同僚達でした。なので、限られた時間でより多くの理解と共感を得るためにリアルに社内を早足で歩き回ってました 〜!

インタビューというQualitativeな手法で片っ端から同僚達に質問していき、Quantitative的にデータを集める不思議な作業w。

実際に「今日は何が食べたい?」とインタビューしたり、同僚が言っていた何気ない発言(井戸端会議w)を参考にしたり。

例)
宮本さん:今日は温かいものが食べたいな。
斉藤さん:ちょっとカゼ気味みたい…。

実際に人に質問を投げかけることで見えてくることもあった。
ここまで大体30分ほど。長くても1時間が時間の猶予でした。
ユーザーのニーズに共感し、理解した後は定義付けのステップ♪

定義

色々な側面からの要望を深く理解して、頭の中で組み立てて定義する。
帰ってきた解答からニーズを明確にして価値を提供する。

例)
宮本さん:今日は温かいものが食べたいな。
= スープはどうだろ?

斉藤さん:カゼ気味なんだよね。
= 薬膳の観点でスパイスを使おう!

ユーザーからの要望をある程度自分の中で噛み砕いていく。

そんな時に上司からの要望…

料理長:ジャガイモが大量にあるから今日使ってくれな〜い?

同僚達がユーザーなら、上司はステークホルダー!

更なるチャレンジ…
くっ…
嫌いじゃない!

ってなわけで全てを脳内フル回転でまとめ、定義付けする。

わし:スパイス入りポテトチャウダー作るで〜♫

生姜、ニンニク、ターメリック、ローズマリー、コリアンダーもいいかも!
具材は消費のためじゃがいものみでほくほくスープや〜♬
具沢山のスープにする事でガッツリ食事になるし良きやん〜

まぁ、掻い摘んだらこんな感じの思考回路で定義付け終了〜

創造

自分の中で噛み砕いた考えを、料理長やキッチンの同僚とシェアしつつ意見交換。より美味しいものを、出来る範囲内で可能にしていく。どんなに細かいことや、こんなの言わんでもわかるやろ〜!ってことも分からなければ確認し合って、チームでの考えを確かなものにし、創造していく。

料理人A:ニンニクはパウダーにするとコスト抑えられるし、味にもさほど支障が出ないんじゃない?
わし:せやな〜!ほな、今回はそれでいきましょう!

ユーザーやステークホルダーとはもちろんのこと、チーム内でのコミュニケーションにも気を配る。チームの認識がバラバラだと試作品を作って検証してもそもそもの軸がグラグラなので本末転倒しかねない。
そんな時間も失敗の余地もない現場だからこそ、引き締めるところは引き締めて、助け合い、創造する。

まさにスプリント方式のやり方じゃ〜ん!と勝手に発見して嬉しかったので、こっそりと裏タイトルを「Kitchen Sprint in a Day!」と題させて頂きましたw

試作

ここまでの経過を汲み取り、フル回転で脳内レシピを構築し実際の調理〜!
ここはひたすら調理と向き合います。わしと大鍋のにらめっこ。冷蔵庫という名のデータベース、相棒にはデカいお玉を提げて、美味しくな〜れ〜と魔術を唱えますw

ここまで大体2〜3時間。
Rapid prototypeです。

この段階での変更は滅多にないのですが、
時々急な要望や取り急ぎ案件が勃発してしまうのよねぇ…

クリームスープかぁ… カレー味に出来ない?

え?今いう〜?
ジャガイモは半分火が通ってきてるんよw
もうミルク入れちまったんよw

そんな要望があったとかないとかw
このくらいは可愛いものです。
なんならカレーに変えられるよ!
美味しく変えられる技術も備わってる。

でも簡単に変えられないのよ。

カレー味にしたら、辛いの苦手な人が食べれないかも。
ジャガイモが柔らかくなり過ぎて、スープの食感が台無しになってしまう。
途中での変更の無理矢理感が、味に支障をきたすんではないか。

料理は現場での仕事。今と言われたら、基本今。
失敗が許されない、常に本番というイメージ。
トラブルがあったときはフル回転での対処が求められるシビアな世界。

職業病とも言うべきなのか、早く!と焦ってしまいがちだ。早く考えないと、早くしないと!と思考回路は前職のまま。数ヶ月前、UXデザインを知識0で学び始めたので分からない、できないと言うことだらけなのは必然なのに、この気質が学びを邪魔する。まだ習得してないのにすぐ使おうとしても
できないのは理にかなってるのに焦ってしまう。

検証

ようやく愛を込めて育てた箱入り娘を送り出す!
実際にユーザーにスープを召し上がってもらう。

試食でプチ体験をしてもらったり、宣伝用POPやボード、材料の書かれたカードを用意。よりユーザーに知ってもらう、体験してもらう努力をする。

そして実際にユーザーに感想をインタビュー。結果をインプットして、自分の中での気づきや学んだことをまとめてとりあえず検証終了〜♪改善点として浮き彫りになったことを次に生かす。

ここまで5〜8時間。
日によって変動しましたが、基本的にこれを週5でやっていた若かりし頃…
そりゃ、終業後は疲労困憊だったんだわぁw

私のこの料理でのスプリントが、デザイン思考に当てはめて考えられるんではないか?と想いのままに書いてみました。

UXデザイン、
UXリサーチ、
UIデザイン、
デザイナーとは、
デザインとは、

ということが体感的にわかってきたぞ〜

だが、しかし…!

私はまだまだアナログ人間だということも、再認識させられました。元々作ることが好きで、整える作業や美しく見せる作業という事を、前職ではむしろ得意にしてきたにも関わらず、何故かUIデザインが下手くそで、全然しっくりこなかったんです。恥ずかしながら、どちらかと言えばアーティスティックで職人気質だという自己認識だったので、ガラスの心から形成されたプライドは、あっという間にこっぱ微塵になってしまったのです…orz

なんでだ?
今までのは奇跡だったのか?
実力なんてなかったのか?

と奈落の底に落とされ悲劇のヒロインになりかけたところ、気づきました。
スッと最後のパズルピースがハマった様に自分の中で体現化でき、しっくりきちゃったんですw
もうホントぎりぎりですよ〜wという声が聞こえてきそうですが、割愛。

自分を見失いそうになり、疑問が解けずにモヤモヤした日々を過ごしていました。ここ数週間、完全理解ができないというか。なんとなく掴めてない感があり、モヤモヤしていたので自己理解を進められて、スッキリ〜♬

更に好きになった。学びたくなった。

そして何より、前職を含めての今までの経験を無駄にしたくなかった。

アラサーの転職奮闘記〜料理人からUX?!〜

まだまだ若いから大丈夫!と言われますが、20代の頃のように思考が柔軟じゃなかったり、屁理屈もこいたりして、自分でも情けなくなる。それでも偏った見方の中を必死にもがき、直しているんです。

世間で一般的に言われてるような方法で解決できなくなったなら、自己流を探すしかない。そして見つけたら終わりではなく、日々を観察し、時には自分を疑い、常に改善して日々を歩んでいく。

デザイン思考は私の日々に浸透していたんだ。

そう理解できただけでも、崖っぷちアラサーにとっては大きな進歩なのでした♬

大分主観的で、偏った観点もあるかとは思いますが、ここまで読んでくれて本当にありがとうございました。

感想や意見等あれば、お気軽にどうぞ〜



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