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#告白
【連続小説】初恋の痛みが消えないまま俺はまた恋をする第55話-春、修学旅行3日目〜初夏の足音を聞きながら
家に帰るまでが遠足です。
学校に戻り、貴志に送ってもらう道すがら。公園脇に設置されたベンチも、瑞穂には修学旅行先に変わりなかった。
修学旅行中に、もう一度ゆっくり話したい。まだ家に着いてないからセーフだよね?
瑞穂に促され、貴志はベンチに腰掛ける。重い荷物からひとまず解放されて、二人はホッと一息ついた。
瑞穂がゆっくりと貴志の隣に腰掛けて、空を仰ぐ。緊張が止まらない。でも、今はその緊張
【連続小説】初恋の痛みが消えないまま俺はまた恋をする第37話-春、修学旅行1日目〜瑞穂③
「オレ、瑞穂が好きだよ。
付き合って欲しいんだ。二人で遊びに行くような、関係になりたい」
裕の口から思いの丈が旋律となって奏でられた。その音感はとても穏やかで、とても心地よく、瑞穂の心に優しく響くのだった。
しかし…。
嬉しいはずのその言葉。待っていた言葉なのに。
裕が好きだ。好きなのに。
「それはマジのやつ?」
やっとの思いで返したのは、そんな一言だった。
裕は真顔で頷いた。笑顔の
【連続小説】初恋の痛みが消えないまま俺はまた恋をする第33話-春、修学旅行1日目〜瑞穂②
構えた銃にためらいはなかった。自分は今、悪い奴らをこらしめるヒーローなのだ。奴らは物陰から自分たちを狙ってくる。考えろ…。反応しろ…。そして射て!
瑞穂は華麗な銃さばきで敵を打ち倒していく。隣で裕が小さく「さすが」と呟いたのが聞こえた。
「裕、右!」
指示すると同時に敵が弾け飛んだ。
中華街のゲームセンターで、瑞穂は裕と二人、ガンシューティングゲームに興じていた。
観客が声援を送る。まん
【連続小説】初恋の痛みが消えないまま俺はまた恋をする第22話-春、修学旅行1日目〜裕①
親友の初恋がどのように終わったのか、裕は知っている。誰よりも近い場所でそれを見てきたから。それがどんな辛い別れだったのかを。
だから貴志が無表情かつ冷酷な仮面をつけている意味も知っている。それが看破される事は大きな問題だった。
「貴志のミスじゃない。ただあいつの観察力がバケモノなだけだよ」
仮面自体には問題はない。ちゃんと相手の嫌がる言葉を選んで、ちゃんと冷たい態度で接して、ちゃんと相手が近