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短編小説

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#ウラ編

短編小説【ウラとオモテシリーズ】「嘘つきな69番目の欠片・ウラ編」

短編小説【ウラとオモテシリーズ】「嘘つきな69番目の欠片・ウラ編」

※「嘘つきな69番目の欠片・オモテ編」を読んでいない方は上記のページに飛んでいただければと存じます。

公園の隅にあるベンチに丸くなって座る。この場所が定位置だ。
この場所は公園全体を見回せれるから、気に入ってる。
隣には、目が死んでいて白髪交じりの人間の男が足組んで、新聞を読みながら座っている。
「最悪”69番”が覚醒するようなことがあれば、むこうとこちらの世界を結ぶ門を閉じるとする。いいよな、

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短編小説【ウラとオモテシリーズ】「夢の続きは…・ウラ編」

短編小説【ウラとオモテシリーズ】「夢の続きは…・ウラ編」

※「夢の続きは…・オモテ編」を読んでいない方は上記のページに飛んでいただければと存じます。

ー現実世界に生まれたら、あなたは私のことを好きになってくれるかな

ーあなたから生まれた存在だけど、私はあなたの理想であって、理想ではないわ

ーいつしか、あなたが思い描いた私の像は、感情を持つように。

ーこれが、笑うことなんだ。これが、腹を立てることなんだ。これが、寂しいことなんだ。これが…好きになる

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短編小説【ウラとオモテシリーズ】「ハートの転売ヤー・ウラ編」

短編小説【ウラとオモテシリーズ】「ハートの転売ヤー・ウラ編」

※「ハートの転売ヤー・オモテ編」を読んでいない方は上記のページに飛んでいただければと存じます。

「ちょ、ユ、ユウキくーん」
ミユキが叫び、ユウキくんがこっちへ全力速で走ってくるわ。
あたしというと昇降口の影で張り込みんでいる刑事のように隠れて、ミユキとユウキくんのやり取りを一部始終覗き見していたところ。
ユウキくんが校舎に駆け込み、あたしに気づかず通過しようとしていたので、「こっちこっち」と声を

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