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〔4〕「私は悪くない!」【アンガーマネジメント実践マニュアル】真面目過ぎてイライラする日々から抜け出せない方へ...

【アンガーマネジメント実践マニュアル第4章】
=正義感が強すぎてストレスが溜まってしまう=

正義感は、
社会の不正や不平等に立ち向かう原動力となり得ます。
 
しかし、
時として正義感が強すぎる場合は、
自分自身や周りの人々に対して、
思わぬストレスや衝突を引き起こす原因
ともなります。
 
特に管理職やリーダーとしての立場では、
正義感に基づいた行動が、
パワハラと誤解されたり、
チーム内の不和を招く
こともあり得ます。
 
正義感が人一倍強い人ほど、
アンガーマネジメントが必要になる
場面は多くなりがちです。
 
そこで、
正義感に基づく行動が生み出すストレスや衝突を適切に管理し、
建設的な方法で表現するためのアンガーマネジメント上級テクニックを
深掘りしていきます。


セクション1: 正義感の二面性

正義感は、
個人が社会的な不公平や不正に対して抱く感情であり、
多くの場合、社会的な変化や改善を推進する力となります。
 
特にリーダーシップの立場にある人々にとって、
強い正義感は、組織の倫理規範を守り、
正しい方向へと導く重要な要素です。
 
しかし、この正義感が過剰になると、
自己や他者に対する過度のストレス、
不必要な衝突、

そして時には人間関係の破綻を招くこともあります。
 
 
【正義感の肯定的な側面】
 
◎社会的な不正に対する行動:
正義感は、
不公平や不正に対して声を上げ、
変化を促す動機付けとなります。
これにより、
組織内外の改善が促されることがあります。
 
 
◎倫理的な基準の維持:
強い正義感を持つリーダーは、
倫理的な基準を高く保ち、
その基準に基づいて行動することで、
組織全体の信頼性を高めます。
 
 
◎チームのモラルの向上:
正義感に基づく行動は、
チーム内のモラルや団結力を高め、
共通の価値観に基づく結束を促進します。
 
 
【正義感の《ネガティブ》な側面】
 
◎過剰なストレスと衝突:
正義感があまりに強すぎると、
小さなミスやルール違反を見た時、
自分の価値観とは違う行動をされた時、
ちょっとした不公平や些細な出来事に対しても
過剰反応してしまい、
自身がストレスになるだけではなく、
イライラした態度が
周囲にとってもストレスになります。
 
 
◎対立の激化:
独自の正義観を押し付けることで、
他者との意見の相違が激化し、
対立を招くことがあります。
「こうするのが当たり前だ!」
「私が正しいに決まっている!」

という思想が強い人に多く見られる傾向です。
 
 
◎柔軟性の欠如:
自分の正義感のみを絶対視することで、
他者の視点を受け入れる柔軟性が失われ、
組織内でのコミュニケーションや
協働が困難になることもあります。

ルールを守ること、
今までやってきた流れを守ることに注力し過ぎるせいで、
業務の改善や改革、
仕事のイノベーションを起こす思考が出来ず、
柔軟性のないリーダーだと
思われてしまう
傾向があります。

セクション2: 正義感が強すぎる人ならではのストレス要因

先ほどの【正義感のネガティブな側面】
と重複する部分もありますが、
正義感が強すぎる人は、
生きているだけでストレスが溜まってしまう場面
が、
人一倍多いと言っても過言ではないでしょう…

もし、以下の項目に当てはまる場合は、
正義感が強すぎるタイプかもしれません。
 
◇ストレス要因その1〜社会の不公正に対する過剰反応:
不公平や不正に対して非常に敏感であり、
それらを正そうとするあまり、
自分自身を精神的に追い詰めてしまう。
 
 
◇ストレス要因その2〜理想と現実のギャップ:
理想と現実がかけ離れていることに対して、
理想を追いかけようと奮闘する。
ところが、現実が思い通りにかないと
「こんなはずはない!」
「これではダメだ!」と自分を責めてしまう。
 
 
◇ストレス要因その3〜行動と結果が比例しない時:
社会や環境を変えようとする努力が実を結ばないと、
ストレスを感じてしまう。
「自分はこんなに頑張っているのに…」
という気持ちが募っていく。
 
 
◇ストレス要因その4〜孤立感:
自分だけが正義を追求している気がする…
周りから支持や理解を得られず孤立感を感じてしまう。
よく「そんなに頑張らなくていいよ!」と
周りからバカにされてしまう…

 
 
◇ストレス要因その5〜燃え尽き症候群:
「私がやらないといけない!」
という想いが強すぎたり、
公正を求める活動に熱心になりすぎて、
心身ともに疲弊し、
一人で勝手に燃え尽きてしまう。
 
 
◇ストレス要因その6〜対人関係のトラブル:
正義感が強過ぎて、相手に詰め寄ったり、
批判してしまうことで、
対人関係が悪化する機会が人一倍多く、
結果としてストレスを抱えてしまう。
 
 
これらのストレス要因は、
正義感が強い人々が日常的に直面しているものです。
 
この強い正義感を持つこと自体が問題ではなく、
その力を正しく使い
自分自身や社会にプラスの影響
与える方法を見つけることが重要です。 

セクション3: アンガーマネジメントの上級テクニック

◉テクニック1: 自己認識と自己対話

アンガーマネジメントの中でも、
《自己認識と自己対話》
は根幹をなすものです。
 
自分自身の感情の動きを深く理解し、
感情の原因とその効果を探究しましょう。

忙しい日々の中で、
自分自身と向き合うことを
つい蔑ろにしている方も多いと思います。

5分だけでもいいので、
《自己認識》する時間を確保してみましょう。

それだけで、
解消出来るストレスもあります!
 
《自己認識》とは、
自分の感情、思考、行動パターンに気づき、
それらがどのように自分に影響しているかを理解することです。
 
その次に、
《自己対話》をしていきます。

自分自身に質問しながら
心の声と会話していきましょう。
 
例えば
『なぜこの状況が私を怒らせるのか?』
『この感情は過去のどの経験と関連しているのか?』
『なんでこんなことで俺はイライラするのだろうか?』

などの問いかけを通じて、
自己理解を深めます。
 
すると、
「怒りやストレスの根幹は何か?」が見えてきます。

《自己対話》を実際にやってみると、
「だってアイツが嫌い!」
という単純な理由ではなく、
実は深いトラウマと関係していたり、
別の要因でイライラしていたことに気づく事もあります。

やってみるとわかりますが、
自分のことでもわかっていないことがたくさんあります。

意外な発見もありますし、
感情を客観的に観察し、
根底にある自分の感情の動きや
どんなことに自分はイライラするのか?

を明らかにするのに役立ちます。
 
《自己認識と自己対話》を通じて、
自分自身の感情をより深く理解し、
それに対応するための
より健全で効果的な方法を見つけることができます。
 
怒りやフラストレーションを適切に管理し、
パワハラや不適切な行動を
衝動的に起こさないようにしましょう!

◉テクニック2:感情転換のテクニック

感情転換のテクニックは、
怒りやフラストレーションといった
ネガティブな感情をポジティブな行動や
創造的なエネルギーに変える方法です。
 
例えば、
怒りやフラストレーションを感じたときに、
・絵を描く、
・音楽を演奏する、
・ブログや本を書く

といった活動に没頭することで感情を表現し、
同時にリラックスすることができます。
 
これらの活動は、
内面の感情を外に向ける安全な方法を提供し、
自己表現の手段として機能します。
 
もう一つの方法は、
スポーツやエクササイズに没頭する!
 
身体活動は、ストレスホルモンを減らし、
幸福感を高めるエンドルフィンの放出を促します。

 
・ランニング
・ヨガ教室に行ってみる
・格闘技ジムに通う等、

身体を動かすことで、
心を落ち着け、
怒りの感情を健康的に処理する
ことができます。
 
怒りやフラストレーションをただ抑えるのではなく、
それらを有益な方法で利用する
ことを目的としています。

怒りのエネルギーを
周りに当たり散らして迷惑をかける行動に使うのではなく、
有意義に使えるように意識しましょう!!

めちゃくちゃ難しいことですが、
これが出来ると怒る出来事が発生した時に、
無意識に客観的視点で現象として捉えられるようになります。

〔怒る出来事=ネタが見つかった!〕

という領域まで自分が進化して
悟りの境地に近づくと、
人生は豊かになっていきます。

◉テクニック3 感情の分離と客観的分析

感情の分離と客観的分析は、
自分自身の感情を一時的に"脇に置く"技術と、
問題を客観的に分析する方法です。
 
感情と論理を分離して考えることで、
冷静かつ合理的な意思決定を促進し、
感情に流されることなく
問題に取り組むことが可能になります。
 
感情の分離を実践する一つの方法は、
自分自身に一時的な"感情の休憩"を与えることです。
 
感情が高まったときには、
数分間時間を取って、深呼吸をしたり、
短い散歩をすることで心を落ち着かせます。
 
その後、
問題や状況をもう一度見直し、
感情的な反応から距離を置きながら、
より客観的な視点からアプローチします。
 
それから客観的分析を行なっていきます。
「この状況は実際にはどのような意味を持つのか?」
「感情を抜きにして、事実だけに基づいた最善の対応は何か?」
といった建設的な質問を自分自身に投げかけましょう。
 
感情に任せて、
勢いで判断してはいけません!

怒っている状態かつ自分視点で判断すると、
大抵の場合は、
後々、後悔する結果に繋がります。
 
ちなみにですが、
感情の分離と客観的分析は、
対人関係における問題や誤解を解消するのにも有効
です。
 
自分の感情を一時的に脇に置き、
相手の立場や視点を冷静に考慮することで、
より建設的なコミュニケーションが可能になり、
関係の修復や改善につながります。
 
感情の分離と客観的分析は、
正義感が強い人が感情を健康的に管理し、
有効に活用するためには欠かせないスキルなので、
覚えておいて損はないと思います!

コンクルージョン: 正義感の使い方とバランスが大事

正義感が強いということは、
社会や組織において価値ある特質であり、
多くの場合、その力は良い方向に使われます。

しかし、
時にそれが過剰になり、
自分自身や他人に対するストレス源となることもあります。

正義感は非常に価値あるものですが、
それをどのように表現するのか?
自分自身でどんなマネジメントをしていくのか?

が重要になります。

適切なアンガーマネジメントテクニックを用いることで、
自分の正義感を、破壊ではなく、
自己成長と社会的な貢献に向けていきましょう。

次回の
「アンガーマネジメント実践マニュアル第5章」では、
怒りを表に出すことが苦手な人、
・ストレスを内に溜め込んでしまう人、

自分の感情を常に我慢してしまう人
たちに焦点を当てます。

【次回のテーマ】
〜怒りを爆発させることが苦手?〜
【アンガーマネジメント実践マニュアル】
=我慢した怒りは心身に蓄積されるストレスの源。
正しく発散するのもアンガーマネジメント!

というテーマでお送りするので、
ぜひ、お付き合い下さい。

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このnoteブログ
「COOエクスペリエンス」では、

現役のCOO であり、

次世代COOの育成〜社員教育研修、

コンサルティング等に従事している

実際の経験に基づいた内容になっています。



厄介なマネジメント問題に立ち向かうための

活きた現場の知恵や戦術を、

お伝えしているので、

フォローして頂けたら嬉しいです♪

※毎週、金曜日夕方にnote更新中!

=========

今回の「COOエクスペリエンス」では、
アンガーマネジメントを深掘りしました。

どうしても正しい!が増えると、
間違っている!も増えていきます。

正義感は大事ですが、
なんでもかんでも自分が正そうとすると
いずれ限界が来てしまいます…

正義感からくる指導や注意だとしても、
怒り狂った態度を示してしまったら、
元も子もありません。

自分に関係ないことでも、
正しくないことをしている人が
許せないという人は、
普通に生活しているだけでも、
相当なエネルギーを消費しています。

時には、
ニュースを見ない!
治安が悪いところに行かない!
などの自己防衛を強くオススメします。

アンガーマネジメントは、
経営だけではなく、
日常生活でも使えるスキルなので、
覚えておいて損はないと思います。

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