スティーブ・ジョブズと禅 (PRESIDENT 2011年12月5日号)
「ハングリーであれ、愚か者であれ」
「死は、生命の最高の発明だ」
「内なる声を聴け」――。
11年10月5日、56歳の若さでこの世を去ったアップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏の生き方は、禅道そのものだった。2005年に米スタンフォード大学での講演で残した言葉には、仏教の教えが色濃く漂う。「『ハングリーであれ、愚か者であれ(Stay hungry, Stay foolish)』は、(曹洞宗の祖、洞山良价(とうざんりょうかい)禅師が説いた)『愚の如く、魯ろの如く、よく相続