#小説
平成22年2月22日
夜、連絡が来た。
「今、何してるの?」
その日は昼間にマラソン大会へと行っていて、疲れた身体をドーンとベッドへと投げ出しウトウトしそうな時だった。
「ん?今⁉︎なんもしてない!」
そんなに焦らなくてもいいのに。
電話の相手が彼と知ってから今日2回目のドキドキ感を味わっている。
「マラソンお疲れ〜。どうだった?」
「あー!まぁまぁ良かったよ‼︎」
「そっか!疲れてない?」
「ん?全然
歩車分離信号。
スクランブル交差点ではない交差点。
斜めに渡ってはいけないけど渡ってしまう。
今朝、点滅しそうな信号を斜めに渡るか悩んでまっすぐ進む。
どこまでもスマートでいたい。
そんなプライド。
#いらないプライド #小説 #ショートショートショート
calling me
湿気を含んだ風が、頬を流れる。
付き合うってなんだっけ?
波の音。車の音。
月の灯りと海岸線に並ぶお店の明かりで打ち寄せる波もはっきりとわかる。
何時間いるのだろう。なんて思ってみたところで何時間も経っていない。なぜなら、この場所に来るまでに1時間以上費やしたから。その間に頭は整理される。あとは気持ちの問題なのだ。
海の音とキラキラ光る水面。そんな時間をかけてやってくるのには、誰もいないであろ